花と山景色と最古の鉄道遺産が旅人を出迎える「山形鉄道」10の疑問

ink_pen 2019/6/1
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花と山景色と最古の鉄道遺産が旅人を出迎える「山形鉄道」10の疑問
星川功一
ほしかわこういち
星川功一

編集プロダクション・トゥインクル代表。学研プラスの「鉄道図鑑シリーズ」や、「大人ののんびり鉄道の旅」誌の発刊に携わる。本職は編集者なのだが、無類の鉄道好きで年間100日近く、全国を乗り鉄、撮り鉄し放題の日々を送る。

 

【長井線の疑問⑩】終着駅・荒砥の線路の先はどうなっている?

たどってきた長井線の旅。終着駅の荒砥駅に下り立った。さて線路の先はどうなっているのだろう。

↑長井線の終着駅・荒砥のホームの先にある検修庫。長井線を走る気動車の整備・点検がここで行われている

 

荒砥駅のホームの先には検修庫がある。線路はその庫内に延びていた。裏に回って見ると……。

↑検修庫の先で線路は行き止まりに。かつてJR左沢線の左沢駅まで結ばれる予定だった路線計画も実現することはなった。行き止まりの線路には休車となった車両が置かれていた。二度と動くことない車両、そして取り巻く青空はどこか寂しげに感じられた

 

検修庫の先にわずかばかり線路があり、線路止めが設けられていた。かつては左沢駅まで延ばす予定もあった長井線。もし延びていたらどのような楽しい路線になったのだろうか。

 

現在、地方路線は苦境に立たされている。山形鉄道も例外ではない。国土交通省から発表される鉄道統計年表を見ると平成24年度から28年度にかけて、例年数%の利用者減が続いている。とはいえ、鮮やかなラッピングの車両が沿線を彩り、また利用者の立場に立った営業が続けられていく限り、今後も利用者に支えられていくことだろう。

 

明治の初期にこの地を訪れた女性旅行家イザベラ・バードは、「東洋のアルカディア」と讃えた。山形の理想郷を走るフラワー長井線。令和の時代も、末長く走り続けていくことを願いたい。

 

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