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2019/7/28 18:00

間近に迫るJRとの相互直通運転 −− 活気づく「相鉄線」の工事進捗をレポート!

【変わる相鉄線⑤】工事の進み具合を西谷駅で定点観測した

すでに試運転電車が走る西谷駅〜羽沢横浜国大間だが、この夏には、試運転電車の運転区間が伸び、12000系のJR線への乗り入れも始められるだろう(すでに7月26日未明に品川まで試運転が行われた)。さらにJR東日本のE233系もこの西谷駅まで足を延ばす様子が、間もなく見られることになりそうだ。

 

今後とも気になる西谷駅の状況だが、筆者は昨年秋に、この西谷駅を訪れていたので、その時の様子と現在を見比べておきたい。

 

↑2018年11月に撮影した西谷駅近くの跨線橋から見た新線の様子。作業車両がトンネル内にいることがわかる。この新線と相鉄本線を間にも半年前には足場が組まれ、作業が慌ただしく進められていたことがわかる

 

昨年の11月、同じ跨線橋から撮ったトンネルの入口部分。作業用の事業用車両がトンネル内に停まっていて、ちょうど架線を張る作業が行われていた。

 

また西谷駅の逆側には、新線用の折り返し線の整備が行われていた。現在は、すでにこの折り返し線を利用しての試運転列車の運転が続けられている。半年で、この変わりよう。新線の整備は確実に進められていた。

 

↑西谷駅の先には下り上りの2本の線路の間に折り返し線が設けられる。2018年11月は、まだ重機が線路上に置かれていたものの、工事は最終盤を迎えていた

 

↑2019年7月から始められた試運転。でき上がった折り返し線を利用して試運転電車が頻繁に行き来。西谷駅に停車したのち、羽沢横浜国大駅を目指して走り出す

 

【変わる相鉄線⑥】新駅・羽沢横浜国大駅の工事の進み具合は?

新線の途中には羽沢横浜国大駅(はざわよこはまこくだいえき)ができる。この駅の最寄りにはJR東海道本線の横浜羽沢駅(羽沢貨物駅)という貨物専用の駅がある。正式にはこの路線は東海道本線貨物支線と呼ばれる路線で、鶴見駅から東戸塚駅間の16.0kmを走る。

 

1979(昭和54)年10月1日に、当時の国鉄が旅客列車の多い横浜駅を避けて貨物列車を走らせるように、バイパス線用に設けた貨物専用線だ。

 

東海道本線は、首都圏と関西、中国、九州を結ぶ貨物列車の幹線ルートでもある。早朝から深夜まで東西を結ぶ貨物列車が引っ切りなしに走る。とはいえ、国鉄が路線を開業したころに予測した貨物輸送量ほどには至らず。現在は、ホームライナーなどのJRの旅客列車も利用するなど、多少、ダイヤに余裕のある路線となっていた。

 

新駅から、この東海道貨物支線との間に連絡線を設け、この連絡線を通って相鉄とJR東日本の車両が相互乗り入れを行う。羽沢横浜国大駅と駅周辺には何度か訪れていたので、こちらの工事の進み具合も振り返ってみよう。

 

↑2018年1月の新駅・羽沢横浜国大駅の状況。駅舎は骨組みが組み上げつつある状態だった。ホームは同駅舎の地下に設けられている。構内の工事は駅舎の建築と平行して進められていた

 

↑羽沢横浜国大の近況。すでに駅名表示まで付けられほぼ整備が終わった状況だった。駅前の舗装が終了すれば、いつでもオープンできそう
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