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2019/9/26 18:30

個性輝く3車種に試乗!レンジローバー・イヴォーク、エクリプス クロス、A200 dの新車インプレ

今回はラグジュアリーなコンパクトSUVの最新作と、新たにクリーンディーゼル仕様をラインナップに加えた2モデルをピックアップ。その出来栄えはいずれもハイレベルであり、“このモデルならでは”という個性が光っています。

 

【おすすめモデル1】コンパクトでも高級なSUVが2代目へと進化

ランドローバー

レンジローバー・イヴォーク

SPEC【RダイナミックHSE P300 MHEV】●全長×全幅×全高:4380×1905×1650㎜●車両重量:1950㎏●パワーユニット:1995cc直列4気筒DOHC+ターボ+マイルドHV●最高出力:300PS/5500〜6000rpm●最大トルク:40.8㎏-m/2000〜4500rpm

 

 

ガソリン仕様の高性能モデルはマイルドハイブリッドを搭載

レンジローバーシリーズの末弟、イヴォークが第2世代へと進化しました。先代は高級コンパクトSUVの草分けとして世界的なヒット作となりましたが、その資質は新型で一層の磨きがかけられています。クーペ風の外観は、スッキリとした造形で新しさと高級感を強調。中身も骨格から一新されるなど、着実な進化を遂げました。

 

日本仕様のエンジンは、3種類のスペックを持つガソリンターボにディーゼルを加えた合計4種。排気量はいずれも2ℓですが、ガソリン仕様のハイスペック版はランドローバー初のマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたこともトピックのひとつです。

 

今回試乗したのはそのマイルドハイブリッド版(P300)。走りは、静粛性の高さとしなやかな乗り心地が印象的。加えて、オンロードではスポーティな操縦性まで披露します。その出来栄えは、高級なオフロード4WDとして名声を築いたレンジローバーの名に恥じないものでした。

 

【注目ディテール01】日本仕様のエンジンは4タイプ

ガソリン仕様は写真のP300MHEVが最上位モデルで、ほかに249PSのP250、200PSのP200を用意。180PSのディーゼルも選べます。

 

【注目ディテール02】SUVとしての機能も上々

クーペ的なスタイリングながら、ユーティリティも満足できる水準にある。荷室容量は、VDA計測で472〜1156ℓを確保しています。

 

【注目ディテール03】室内はハイテク感をアピール

タッチパネルのディスプレイを駆使したインテリアはスイッチ類が最小限に抑えられ、高級感だけでなく先進的なイメージもアピール。

 

【注目ディテール04】上質な乗り味が楽しめる

オンロードでは上質な乗り心地とスポーティなハンドリングを披露。レンジローバーらしく、悪路走破性もハイレベルです。

 

 

【おすすめモデル2】個性派クロスオーバーにディーゼルモデルが登場!

三菱自動車

エクリプス クロス・ディーゼル

SPEC【ブラックエディション】●全長×全幅×全高:4405×1805×1685㎜●車両重量:1680㎏●パワーユニット:2267㏄直列4気筒DOHCディーゼル+ターボ●最高出力:145PS/3500rpm●最大トルク:38.7㎏-m/2000rpm●WLTCモード燃費:14.2㎞/ℓ

 

 

ガソリン仕様を大幅に上回る最大トルクと経済性が魅力

SUVの機能にクーペ風な外観をミックスしたクロスオーバー、エクリプス・クロスにディーゼル仕様が追加されました。搭載されたのは2.2ℓターボ+8速ATの組み合わせで、これはデリカD:5用がベース。昨年先行して発売されたガソリン仕様と比較すると、最高出力こそ5PS低くなる一方、最大トルクは実に1.6倍。燃費や軽油の価格の低さという経済性でもガソリン仕様を大きく上回ります。

 

その走りは、最新のディーゼル車らしい日常域の力強さと十二分な速さ、そしてガソリン仕様より落ち着いた乗り味が魅力的。同じ4WD仕様同士だとガソリンモデルより30万円ほど高価にはなりますが、SUVを使い倒す人なら損のない「投資」なのは確かです。

 

【注目ディテール01】走破性の高さも魅力的

クーペ風とはいえ、4WD作りに定評ある三菱の作だけに悪路走破性も高いです。オフロードではディーゼルの強力なトルクが威力を発揮。

 

【注目ディテール02】室内はガソリン仕様と同じ

室内は基本的にガソリン仕様と同じです。ディーゼルは4WDのみなのでシフトセレクター横には走行モード切り替えスイッチが備わります。

 

【注目ディテール03】ユニットはデリカD:5譲り

2.2ℓディーゼルターボ+8速ATのパワートレインはデリカD:5用がベース。コンパクトなボディには十分すぎる動力性能をもたらします。

 

【おすすめモデル3】その魅力は「話せる」ことだけじゃない!

メルセデス・ベンツ A200 d

SPEC【A200 d】●全長×全幅×全高:4440×1800×1420㎜●車両重量:1510㎏●パワーユニット:1949㏄直列4気筒DOHCディーゼル+ターボ●最高出力:150PS/3400〜4400rpm●最大トルク:32.6㎏-m/1400〜3200rpm●WLTCモード燃費:18.8㎞/ℓ

 

速さと経済性に加え、高級感も兼ね備える2ℓディーゼル

MBUXと名付けられた対話型インターフェイスの採用で話題を呼んだAクラスですが、プレミアムなコンパクトカーとしての実力もハイレベル。それを強く実感させるのが、FF系メルセデスでは初導入となったディーゼル仕様のA200 dです。搭載するのは2ℓの4気筒ターボで、ギアボックスは8速DCTを組み合わせます。

 

その魅力は、高級感すら漂わせるエンジンのキャラクターと問答無用な速さ。燃費の良さも期待値通りで、高速道路のクルージングならやすやすと20㎞/ℓ台を超えてきます。硬質なライド感が上位クラスに通じる出来栄えであることまで加味すると、このA200 dはいま一番賢いメルセデスの選択肢のひとつと言えるでしょう。

 

【注目ディテール01】経済性も期待値通り

CクラスやEクラスにも搭載される2ℓディーゼルターボは、その“少食”ぶりも魅力のひとつ。カタログ値を超える燃費も期待できます。

 

【注目ディテール02】室内はタブレット端末風

ガソリン仕様と同じく、高精細ディスプレイを並べたメーターパネルはタブレット端末をイメージさせます。多彩な表示機能も魅力。

 

【注目ディテール03】コンパクトハッチと思えない走り

日常域では上質感を実感させつつ、いざアクセルを踏み込めばコンパクトハッチとは思えない走りを披露。車両価格は399万円。

 

レンジローバー・イヴォーク:構成・文/小野泰治 撮影/宮門秀行

エクリプス クロス・ディーゼル:構成・文/小野泰治 撮影/宮門秀行

A200 d:構成・文/小野泰治 撮影/宮越隆政

 

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