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2020/1/9 18:00

TREK最新のe-マウンテンバイク「Powerfly 5」に乗ったら、むしろ「街乗り派の救世主」だった

世界中の自転車メーカーが続々と参入する電動アシスト付きのスポーツバイク市場。「e-Bike」と呼ばれる新時代の自転車は、欧州を中心に人気が高まり市場規模は213万台にまで達しています。国内でも、当初は電動ママチャリと呼ばれる“子乗せモデル”を得意とするメーカーの派生モデル的な位置付けで市販されていましたが、最近では“ガチ系ローダー”が愛用する本格的なバイクメーカーも数多く市場へと参入し、新たな消費者へのアプローチを始めています。

↑クルマのみならず、自転車もこよなく愛するライター並木政孝さん

 

e-MTBの傑作モデルが新たな時代の扉を開ける

今回、ここで紹介する「パワーフライ5」はツール・ド・フランスやハンマーシリーズへも参加し、スポーツバイクの頂点に君臨するトレック社から2020年モデルとして追加されたニューカマー。スタイリッシュなMTBでありながらも、新型のパワーユニットを搭載。コンパクトなボッシュ製ユニットと共に、バッテリーをダウンチューブに内蔵しているのが大きな特徴です。

↑パワーフライ5。カラーリングは1色展開で、価格は46万円(税別)

 

既存のe-BIKEは「バッテリーを後付けした違和感」があり、スポーティなスタイルをスポイルしていたことは否めません。しかし、同モデルはMTBらしい武骨なフレームにバッテリーを一体化させることで“違和感”を解消。これぞ新時代のe-MTBという新たな扉を開けたのです。今回は試乗車として用意された同モデルを連れ出し、その魅力に迫ってみたいと思います。

 

ボッシュ製の新型ユニットの魅力に迫る!

パワーフライ5の特徴はボッシュ製の新型ユニット「Performance CX ドライブユニット」を搭載していること。ユニットのコンパクト化はクランク部分のデザイン性を大きく向上させ、チェーンステーを短縮化させたフレーム設計を実現しました。さらには最大トルクを75Nmへと引き上げることでよりスポーティなアシストを行うと共に、24km/hでアシストが切れた状態でもペダリングの抵抗を大幅に軽減することでハイスピード状態での巡航性能を向上させているのです。

 

同ユニットの特徴的な性能として「eMTBモード」が与えられ、滑りやすい泥濘路面や狭い場所でのターンではペダルの踏み込みトルクに対して適正なアシスト量を瞬時に判断するバリアブルな機能を搭載。本格的なクロスカントリーで力を発揮してくれます。

↑Performance CX ドライブユニット。既存のユニットと比較して体積を48%、重量を25%の小型化に成功

 

前項目でも触れたバッテリーの搭載スタイルがパワーフライ5の大きなセールスポイント。アルミ製の極太ダウンチューブと一体化した500whの大容量バッテリーは、スタイルに違和感を与えることなくデザイン性をアピールしています。

 

フレームと一体化されたバッテリーはキーロック(バッテリー脱着位置の反対側にある鍵穴を使用)によって脱着することが可能ですが、実はシートチューブの根元にあるキャップをめくると充電用のジャックが装備されており、車体にバッテリーを装着した状態でも充電することができます。その利便性はスマホやパソコンと同様で、充電設備が整ったガレージを持つユーザーにとっては脱着の手間が省けるスタイルになっています。

↑バッテリーは取り外しできます

 

↑バッテリーを付けたままで、車体に直接コネクターをつなげて充電できるジャックも装備

 

フレームサイズの展開も豊富で小柄な女性にも対応

そのスタイルからパワーフライ5が電動アシストMTBと気が付く人は少ないはず。スマートなデザインは大きなセールスポイントになっています。唯一、e-Bikeを見分けるポイントはハンドルバーの左手元にあるサイクルコンピュータ風の液晶ディスプレイ。液晶の左側にある上下スイッチを操作することで「ECO」、「TOUR」、「TURBO」、「eMTB」の4モードに切り替えることでき、視認性の良い画面には車速と共にモード、5段階のバッテリー残量が表示され、走行中でも違和感なく状況を把握することができます。

↑ディスプレーは左手で操作、コンパクトにシンプルに使いやすくなっています。ECOモードで航続距離は140Km

 

↑TOURモードで航続距離は101Km

 

↑eMTBモードで航続距離は99Km

 

↑TURBOモードで航続距離は79Km

 

2020年モデルとして登場した同モデルは、S~XLまで4つのフレームサイズが用意され、小柄の女性から180cmを越える長身のユーザーに対応。実際、試乗したモデルはLサイズでしたが、身長が160cmの小柄な筆者でも問題なくライドすることができました。これもダウンスローピングデザインのトップチューブの恩恵で、シートポストが低く調整することができ、体格への対応レンジが広く設計されているのは嬉しい限り。MTBやロードバイクはサイズ選びが大きなキモになるのですが、対応力の広いフレーム形状が同モデルの大きなアドバンテージになっています。

↑ホイールサイズはスマートホイール採用でSサイズのみ27.5インチ、Mサイズ以上が29インチ

 

↑フロント、リアには夜間の視認性を高めるリフレクターを装備

 

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