京成電鉄3100形電車
—2019年10月26日運行開始—
成田スカイアクセスの新時代到来を告げる新型電車
これまで京成電鉄といえば、車体にブルーのラインが入る電車が主流だった。成田スカイアクセス線用に登場した新型3100形は、成田スカイアクセスの案内カラー、オレンジラインを基調としている。正面はオレンジの配色とともにガラス窓の周囲がつや消しブラック、独特の形状の前照灯が特徴となっている。運転席の窓下や、車体側面には飛行機のイラスト。ほか車体側面には成田山新勝寺、雷門とスカイツリーなど沿線の観光地のイラストがラッピングされた。
座席は通常よりも背もたれが高いハイバック仕様となり座り心地が向上した。空港アクセス車両らしく、座席の一部はスーツケースの置き場に使えるように折り畳み式が取り入れられた。また最新技術の導入により、主力の3000形に比べて消費電力の約15%削減を可能とした。
2019年度はひとまず8両2編成、計16両を導入。2020年度以降も徐々に増備される予定となっている。
新京成電鉄80000形電車
—2019年12月27日運行開始—
京成新車と同形電車がピンク塗装でよりお洒落に
京成グループの一員、新京成電鉄にも新型80000形電車が導入された。新京成では14年ぶりの新車の導入となる。この80000形、写真を見てお分かりのように、京成電鉄3100形と同形で、両社で共同設計された車両だ。「京成グループ標準車両」として生み出され、今後は両社ともに同形の新型が増備される。
とはいえ、京成電鉄のオレンジラインと、新京成電鉄のピンク色が基調の車体カラーでは、イメージが大きく変わりおもしろい。好みは人それぞれだろうが、どちらも華やかで新鮮なイメージが上手く引き出しているように感じる。
2019年の暮れに導入された80000形は6両1編成のみで、主に平日、津田沼駅〜松戸駅の同社線内のみで運行されている(運用情報によると土曜・日曜日は運行されない傾向が見られる)。
小田急電鉄5000形
—2020年3月26日運行開始—
流線型スタイルで通勤電車もよりスタイリッシュに
小田急電鉄の12年ぶりの新型通勤電車として登場したのが「5000形」。これまでの小田急の通勤電車の正面といえば、平坦な切妻タイプが主流だったのに対して、新車は先端に出っ張りを持つ独特な“流線型スタイル”となった。
「より広く、より快適に」がキーワードで、車幅は2900mm。従来の主力車両の3000形が2786mm、4000形が2790mmだったのに対して車幅が100mm以上も広くなっている。外から見ても車体はスソを絞り、上部が広がる形状をしていることが良く分かる。また車内の仕切りなどに強化ガラスを使い、より広く感じられるように工夫された。
3月26日に走り始めたのは1編成10両のみとまだまだ貴重な存在だ。運転区間は限られておらず、同社線内をくまなく走っている。2020年度には5編成50両が増備されることもあり、巡りあえるチャンスは格段にアップしそうだ。
小田急の通勤電車といえば、以前はクリーム色の車体で、青ラインが入るというスタイルが定番だった。現在この塗装車は8000形が残るのみとなっている。伝統色を残す8000形も今後は少しずつ新車に置き換えられていくことになりそうだ。
東急3020系電車
—2019年11月22日運行開始—
目黒線+東京メトロ南北線・都営三田線乗入れ車両
東急では各路線用に新型通勤電車の導入を活発化させている。に2018年3月28日には田園都市線用の2020系と、大井町線用6020系が導入された。そして昨秋の2019年11月22日、目黒線用の新車、3020系がデビューした。
3タイプは同形車両で、軽量ステンレスのシルバーの車体をベースに、正面がブラック&ホワイト、また車体上部がホワイトに塗り分け。加えて走る路線のラインカラーが入る。他社の新車が鋭いイメージをした正面デザインや、細目、また鋭い形の前照灯を取り入れているのに対して、東急の新車は正面がやわらかい形状、そして丸い前照灯を採用した。このあたり、会社によって、はっきりとした違いが出ていることもおもしろい。
昨秋、目黒線用に導入されたのは6両3編成。すでに目黒線内だけでなく、東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道。さらに都営三田線にも乗入れている。
3020系は2022年度に開業する相鉄・東急直通線も走る予定だ。現在は6両編成だが、同線の開業時には2両増結されて、8両編成となる。同新車が日吉駅から新横浜駅(仮称)を経由して、相模鉄道へ乗り入れることになりそうだ。