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2020/8/2 18:30

乗れれば幸せ!? 車両数が少ないJRの「希少車」16選

【希少車に注目⑪】元荷物電車が改造されて今も走り続ける

◆JR西日本123系 計5両(下関総合車両所運用検修センター)

↑濃黄色一色で塗装されたJR西日本の123系が宇部線を走る。ほか小野田線の運用に欠かせない車両となっている

 

今回、紹介する希少車の中で貴重な国鉄時代生まれの電車が123系である。ベースは鉄道で手荷物・郵便輸送の行われていたころに使われた荷物電車で(一部例外がある)、改造されて123系電車となった。前後に運転台を持つ構造のために、利用客の少ないローカル線での運用に向いている。

 

123系はみなJRとなる前後の1986(昭和61)年〜1988(昭和63)年に改造された。そしてJR東日本、JR東海、JR西日本に引き継がれた。現在、使われているのがJR西日本のみ。車両数は5両と少ないが、いかにも古い車両を長持ちさせて使うJR西日本らしい例だ。この5両は山口県内を走る小野田線、宇部線で使われている。元になったクモニ143形までさかのぼれば、すでに誕生して40年近い古参車両となっている。

 

JR西日本では前後に運転台を持つ125系という電車を開発し、小浜線、北陸本線、加古川線で使用している。今後、123系に代わる電車となれば125系になるのだろうが、現在のところ、代わる話は聞こえてこない。もうしばらくは123系が走る雄姿が見られそうだ。

 

【希少車に注目⑫】瀬戸大橋線の普通列車用に造られた電車

◆JR四国6000系 計6両(高松運転所)

↑予讃線の普通列車として活用される6000系。姿を見ればJR他社を走る211系や213系とデザインがほぼ同じということが分かる

 

国鉄時代の近郊形電車といえば、111系や113系が代表的だった。JR四国にも111系が12両引き継がれ、主に瀬戸大橋線の運用に使われていた。とはいえ老朽化が目立っていた。この代わりに生まれたのが6000系だった。

 

6000系は外観からも分かるようにJR他社を走る211系や213系の外観と非常に良く似ている。コスト低減を考え、正面窓などは213系とほぼ同じ構成としている。側面の窓まわりはJR東海の311系のデザインと似ている。一方で片側3扉でのうち、運転室の後ろの扉のみ片開きと、6000系のみの仕様もあってなかなか興味深い。

 

元々は瀬戸大橋線用に造られた6000系だが、現在は主に高松駅を発着する予讃線の列車に使われている。3両×2編成と希少な電車だが、高松駅近郊で良く見かけることができる。

 

【希少車に注目⑬】予讃線の非電化区間などを走る国鉄形気動車

◆JR四国キハ54形 計12両(松山運転所)

↑予讃線の非電化区間を走るキハ54形。国鉄の最晩年に、北海道と四国用に造られた形式だ

 

キハ54形は国鉄がJRとなる直前の1986(昭和61)年、1987(昭和62)年に製造された気動車だ。経営基盤が脆弱で将来が危ぶまれた北海道と、四国向けに造られた。主に利用客が少なめなローカル線用に造られ、1両で運行ができるように前後に運転台を持つ。車体の長さは21.3mと長めだ。四国用は短距離区間向けのために、トイレは設けられなかった。またコストを抑えるために、一部の部品は廃車から発生した部品を再利用している。国鉄の晩年生まれらしい気動車でもある。

 

耐寒仕様を施したJR北海道に残るキハ54形は28両と多い。一方のJR四国用には元々12両のみが造られた。この12両すべてが残り、予讃線の非電化区間や内子線、予土線を走っている。ちなみに予土線を走る「しまんトロッコ号」には濃黄色に塗り替えられたキハ54形が使われている。

 

【希少車に注目⑭】3編成のみ造られたJR九州らしい赤い電車

◆JR九州303系 計18両(唐津車両センター)

↑筑肥線を走る303系電車。正面が赤と黒というデザインが目立つ。筑肥線から福岡市内を走る地下鉄路線にも乗り入れている

 

JR九州では交流電化区間が大半を占める。一方で、福岡市交通局の地下鉄路線と相互乗り入れを行う筑肥線のみ直流方式で電化された。この筑肥線を走るのが303系だ。2000年に、同路線の列車増発に対応するために6両×3編成が造られた。

 

車両デザインは水戸岡鋭治氏で、正面が赤と黒という水戸岡氏のデザインらしい顔立ち、乗降扉も赤一色という目立つ造りとなっている。この色の配色は交流区間用の813系などにも見られるが、813系が丸みを帯びたデザインなのに対して、303系は直線的な正面デザインで、ちょっと異なる印象だ。

 

後継の305系が2015年以降に新造されたこともあり、303系は3編成の製造で終了してしまった。JR九州らしいスタイリッシュな顔立ちの電車だけに、3編成しか見られないのが、ちょっと惜しいようにも感じられる。

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