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クルマ
2020/11/30 17:00

5代目になったルノー「新型ルーテシア」を語り尽くす「30のポイント」

この11月に日本でも販売が開始された、5代目ルノー「ルーテシア」は罪なモデルである。というのも、価格、走り、デザイン、上質さ、使い勝手など、クルマのインプレッション記事で語られる要素が全般的に優秀だから、どこから語るべきか悩ましいのだ。

 

先代の4代目は大胆なデザインチェンジをしてそこが話の切り口だったし、3代目ルーテシアは乗れば乗るほどスルメのように運転する楽しさを感じさせるところが端緒となっていたけど、新型はどうすべきか。

 

結論は、全部語ろうである。メイントピックのものから、重箱の隅をつつくものまで30個(!)を紹介していこう。

 

【今回紹介するクルマ】

ルノー

ルーテシア

236万9000円〜276万9000円(取材車はインテンス テックパック)

クルマの分類ではBセグメント(※)に所属する、ルノーのコンパクトハッチバック。1990年の登場から累計販売台数は1500万台を超える、フランスの国民車にして、ヨーロッパを代表するモデルである。最新モデルとなる5代目では「The French Mode」をキーメッセージとして掲げ、「モード=最新」のフランス流のクルマ作りを徹底的に実現した一台になっている。

(※:プジョー208シリーズ、フォルクスワーゲン ポロ、国産車ではトヨタのヤリスやホンダのフィットが当てはまるコンパクトカーの分類。価格も手ごろで販売数のボリュームもあるゾーンのため、各社とも注力するセグメントである)

 

【その1】ドアハンドル

30個も紹介するなかで「初っ端がドアハンドルってどういうこと?」と思うかもしれないが、ひとまず聞いて欲しい。ルーテシアのドアハンドルは写真で見るよりもずっと、グラマラスで美しいドアハンドルだ。

 

世の中には星の数ほどのプロダクトがあり、そのほとんどは購入時には箱やパッケージに梱包されている。スマホだって、オーディオだって、家電製品だって。だから、購入したときにまず触るのは箱である。でも、クルマをはじめとした乗り物は箱に入っていない。納車のときに、まずどこに触れるかというと多くの人はドアハンドルのはず。ファーストタッチという意味でドアハンドルは大事なパーツだと考えている。

 

で、ルーテシアの場合、ドアハンドルを引いた瞬間に「あ、何か違う」と感じられる上質感がある。Bセグメントらしくない適度な重みを持つハンドルにいい意味での違和感が伝わってくる。クルマは視覚(デザイン)や聴覚もしくは嗅覚(エンジン音やガソリン香)から入っていくものではあるけど、触覚からも入るモデルがあってもいいと、新しいルーテシアから感じたのだ。

 

【その2】インテリアのソフトパッド

触覚つながりで、室内の素材について語りたい。新型ルーテシアはインテリアのクオリティが格段にアップしている。ルノーとして力を入れているひとつが、ドアトリムやダッシュボードなど触れる部分の素材だ。

 

実際触って押してみると、適度な弾力があってなんとも上質。手や肌に触れる部分は室内の快適性に直結するが、意外と言われなければ気づかない。このソフトパッドは、存在を感じさせないけど、存在しないとなんか完成しないし物足りない「味覇(ウェイパー)」みたいなものだと個人的には感じている。

 

【その3】ディスプレイオーディオ

室内に入ったので、次は王道のパーツを紹介したい。中央に位置するのが7インチの「マルチメディア EASY LINK」。いわゆる、ディスプレイオーディオである。スマホをつなげれば、Apple Car PlayやAndroid Autoが連携可能で、使い慣れた地図アプリでガイドしてくれたり、音声入力もできる。

 

このあたりは今風のクルマへのアップデートなので、素直にうれしい。そして、さすがルノーだなと思ったのは、デザインがいまカーナビ業界で新潮流となっている浮き上がったようなフローティング構造になっていること。これは想像だが、流行っているから採用したというよりは、一体化するデザインを突き詰めたらこの構造になったという印象。ナチュラルにこういうのをルノーはやってくるから恐ろしい。

↑Car Playでマップアプリを表示しているところ

 

【その4】各種スイッチ類

ディスプレイの下に目を転じていく。ハザードやシートヒーターなどのスイッチ類がある。水平方向に押し込むのではなく、垂直方向に押し込むタイプだ。さて、近年のクルマは高機能化にともなって2つの傾向がある。物理的な操作スイッチをインパネ周辺に配置することでボタン類が増加。コンビニのコーヒーマシーンではないが、どうしても雑然とした印象になりがちなのだ。もうひとつが、これらのボタンをディスプレイ内で操作できるようにしてインパネ周辺のボタンを極力少なくするという傾向。こちらは、見栄えがすっきりするが、画面上から操作しなくてはいけないため、アクセス性では劣る。

 

ルーテシアはこれらの両方の良い部分をまとめた内容で、よく操作するものを物理スイッチとして配置。こうしたギミックはルーテシアだけのものではないが、ルーテシアの場合は、水平基調のスイッチなうえ、上方向にアイコンが印字されているので、インパネを正面から見たときにはすっきりして野暮ったさがなくなる。また、ステアリング右手にあるライトのスイッチ類もこの水平基調のデザインで統一されている。同車の細部の気遣いがわかるポイントであり、この「水平」は他のポイントでも多く出てくるので注目してほしい。

 

【その5】ドライバー側を中心としたコクピット

新型ルーテシアではディスプレイをはじめとした操作系がドライバー側に少しだけ向いており、運転席から各種操作がしやすい。いわゆる、「人間工学に則って〜」である。ドライビングを売りにするスポーツカーでは定番の作りだが、この手のベーシックなモデルでは珍しく、ほんのりとした優越感と所有してよかったという充実感が心を満たしてくれる。このオフセット構造は走行性能とも関連していると感じており、「走行フィーリング」の項でも触れるので、併せてチェックしてほしい。

 

【その6】デザイン(フロント)

インテリアの紹介が多くなってきたので、一旦クルマの外へ出て外観をチェックしよう。新型ルーテシアのエクステリアデザインは、超わかりやすくキープコンセプトである。それもそのはず、フランス国内では7年連続(2013〜2019年)で販売台数1位、ヨーロッパ全体でも2019年の販売台数はナンバーワン。4代目は3代目と比べてダイナミックにそして情熱的になったデザインが好評を博したので、無理に変える必要はなかったのだろう。

↑先代ルーテシア(4代目)

とはいえ、先代と同じパーツは1つとして使っていないというから、ルノーの気合いの入り方は尋常ではない。次からより詳しくエクステリアの見所を紹介していこう。

 

【その7】フロントグリルメッキ

先代から変わったポイントのひとつとしてエンブレムまわりのデザインがある。ベースグレードのZEN以外はエンブレム下のパーツがメッキ仕様となり、キラキラした見栄えに。ゴテゴテメッキというよりは、控えめメッキなので悪目立ちはしない。

 

【その8】ボディのキャラクターライン

また、外観上の変化として挙げられるのが、ボディサイドの凹凸がより明確になったところだ。フロントドア上部および、サイド下部に面変化が与えられ、マッシブかつ絞られた印象を獲得している。

 

【その9】ヘッドライト

エクステリアで最もわかりやすい進化はヘッドライトだ。3連LEDライトを囲むようにコの字型のデイタイムランプが配される。ランプの外周に沿ってまつ毛のように配置されたストライプも見所だ。ちなみに、ルノーの正式名称はコの字型ではなく、Cシェイプ。似たようなデザインでも他社ではL字型といったりするからクルマの用語は面白い。

 

【その10】ヘッドライト上部

ヘッドライトの説明はいささかリリース文面のようだったが、個人的に注目したのが、上部のデザイン。ヘッドライトケース内にワッフル状のマス目が配されている。ヘッドライトが目とまつ毛を連想させるなら、こちらは規則正しく並んだ細胞群を思わせる対比が美しい。金属とプラスチックの塊ではなく、生き物であると感じさせるディテールである。

 

【その11】リアLEDランプ

フロントのライトを見たのでリアコンビランプも見ておこう。リアもLEDライトを使った構成で、「まつ毛と細胞」が同居する。フロントとの違いは横一線で入るライト。インパネにも横一線にアクセントラインが通っているし、スイッチ類も水平基調のデザインとなっており、内外観のデザイン統一が見て取れる。このラインを1本通すだけで全体の調和を感じさせてくれるって、どんだけデザインセンスがよいのか。先代も担当したデザインのトップ、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーの力量に驚くばかりである。

 

ちなみに、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーさんはつい声に出して言いたくなるお名前で、すっかり覚えてしまった。が、カーデザイン界の最重要人物のひとりであり、覚えているとルノーはもちろん、クルマの楽しさが一層増すはずだ。

 

【その12】リアデザイン

リアデザインの全体はフロントのダイナミックさに比べると控えめ。これは、先代のリアも控えめだったので、ここもキープコンセプトと考えてよいだろう。なお、アンテナはポールタイプが標準装備。取材車はディーラーオプションのシャークフィンタイプを装着している。これは高さ制限がある機械式駐車場の入庫時のためにもシャーク型を選んでいただきたい。

 

【その13】リアドア

リアドアのオープンはリアウインドウに埋め込まれたハンドルから行う。これは先代も採用していたし、最近のコンパクトカーはスタイリッシュに見せるため、この機構を用いることが多い。フロントのドアハンドルを立派に見せられるのも、リアのドアハンドルがこの位置にあるからだろう。このサイズでボディサイドに立派なドアハンドルが4つもあると、ヘビーな見栄えになってしまうからだ。

 

【その14】ホイール

ホイールは上級グレードの「インテンス テックパック」と「インテンス」が17インチのアロイで、見た目は結構スポーティ(上写真)。受注生産車となるゼンは16インチだ。

 

【その15】エンジン

エンジンはルノー・日産・三菱およびダイムラーとのアライアンスで誕生した、1.3Lの直噴ターボエンジンである。最高出力131PS/5000rpm、240N・m/1600rpmと完全に1ランク上のモデルのスペックでパワフル。しかも、車両のプラットフォームは約50kgも軽量化されているから実に軽快だ。

 

なんてスペックをなぞる文言が並んでいるが、エンジンルームを開けてまず嬉しかったのがエンジンカバーなしのむき出し系エンジンであること。ルノーも以前、エンジンカバーを取り付けていたが、最近のモデルはカバーなしで、本モデルもなし! 最近のクルマは衝突時の安全性確保のためや、走行時の静粛性の確保など様々な理由で、大体のモデルにエンジンカバーが付いている。でも、やっぱり心臓が見えるっていい。金属とプラスチックの塊ではなく、生き物であると感じさせてくれるのだ(2回目)。

 

【その16】ドライブフィーリング

さて、肝心の走りである。先に断っておくと、筆者はかつて輸入車系の自動車雑誌に在籍して様々なクルマに試乗したことはあるが、自動車評論が専門ではない。しかし、ルノーは2010年以降のモデルはひと通り試乗させてもらっている。その立場からの発言である点をご考慮いただき読んでいただきたい。

 

という前振りをしっかりしたあとに、勇気ある発言をしてみたい。新型ルーテシアは素の状態でもルノー・スポール(RS)的性格を持っていると感じる。RS的といっても、トロフィーのようなガチのサーキットモデルだったり、本気のホットハッチという意味ではない。

 

近年のRSはルーテシアにしてもメガーヌにしても、ロングツーリングに気軽に行けるツアラー的な側面も持ち併せていると感じる。ガチガチに足を固めて跳ねる動きではなく、引き締まった足だけど柔軟性も残したハイパフォーマンスモデルといった位置付けだ。

実際、新型ルーテシアは通常モデルでも、コクピットがオフセットしていてドライバーオリエンテッドだし、エンジンがBセグメントではなくCセグメント級のスペックになっていてクラスを超えたスペックだし、トルクも4代目ルーテシアRSと同じだし、ステアリングギア比も先代の15.2から14.4になりクイックな応答性になっていて適度にスポーティだし、プラットフォームもルノー・日産・三菱アライアンスで新設計された最新版になっており、高められた動力性能を受け止める土台もしっかりしている。

 

【その17】マルチセンス

走りの話を補完するうえで避けて通れないのが走行特性などを変えられる「マルチセンス」の存在だ。これはエンジンやミッションの制御、ステアリングの応答性、メーターの表示を変えられる機能で、「Sport」「Eco」「My Sense」の3つが用意されている。制御や表示をスイッチひとつで変えられる機能はルノーに限らず当たり前になっているが、新型ルーテシアの場合は、「Sport」「Eco」では大きく性格が異なる。「Sport」にすると高回転域までエンジンを回すし、ステアリングも一層クイックに。逆に、「Eco」にするとすこぶる穏やかで大人しい性格になる。

 

端的にまとめると

「Sport」=先代モデルのRSとGTラインの間ぐらい

「Eco」=先代モデルの通常グレード

という印象だ。毎日の下駄として実用車になるし、長距離を走って快適だし、ワインディングもアドレナリンが出るし、1台で3つの顔を持つ欲張りなモデルというのが個人的な見解だ。

 

【その18】シフトノブ

新型ルーテシアは先代の6速AT(EDC)から7速AT(EDC)にトランスミッションが変わっている。EDCというのは奇数段と偶数段の2つの軸に配されたギアを交互に切り替える仕組みで、瞬時かつシームレスなギアチェンジが可能。多くの車種に搭載されている機構だ。で、この手の機構のシフトノブは自分で変速できるマニュアルモードがついているのだが、本モデルにはそれがない! 故に、実にシンプルなシフトノブになっているのだ。とにかくシフトノブが美しい。

 

【その19】パドルシフト

では、自分で変速したい場合はどうするかというと、パドルシフトを使う。シフトノブに変速機構があるがパドルはない、もしくはシフトノブに変速機構がありパドルシフトもあるというのが一般的だが、新型ルーテシアはパドルシフトのみで変速する。パドルで操作しても「Sport」の場合は、キビキビと変速してくれて爽快。峠を走っているときなどは、スピードの出し過ぎに注意したい。

 

【その20】メーター

この流れでメーターにも触れておこう。新型ルーテシアでは、従来のアナログメーターから7インチのデジタルメーターに変わり、一気に最新モデル感が出ている。上の写真は「My Sense」モードにした際の画面。中央の表示を回転計にしてみた。左上には出力/トルクの状況を示す棒グラフを表示することも可能だ。

 

【その21】ワイヤレスチャージャー

ようやく紹介ポイントも20個を超えてラストスパート。使い勝手や安全性能に関する部分に触れていきたい。まずトップバッターはワイヤレスチャージャー。シフトノブ奥にQi対応のチャージャーが用意されており、iPhone(写真は11)を横置きできるスペースがある。Apple Car Play用にケーブルをつなぐと側面と干渉してしまって横置きできない点だけはネックだが、便利な機能であることに越したことはない。

 

【その22】キー

新型ルーテシアでは、ハンズフリーカードキーになっており、キーを持った状態でクルマに近づくと自動で解錠、クルマから離れると自動で施錠されるシステムに対応。これ実にラク。キーは名刺サイズでやや厚みがあるため、ジャケットの内ポケットなどに忍ばせておくのが良いだろう。

 

【その23】キー置き場

キーに関してはもう1点。センターコンソール部に専用の置き場があるのだ。身につけていればいいのだけど、キーの背面デザインにもこだわりがあって、つい置きたくなる。所有している感覚を味わえるディテールである。

 

【その24】オートホールド機能付き電動パーキングブレーキ

キー置き場横に見慣れぬ「A」のボタンがあると思った方、これはオートホールド機能だ。信号待ちなどの停車時はアイドリングストップするが、ブレーキを足から離してしまうとアイドリングストップが解除されてエンジンが再始動して前進してしまう。が、この機能がオンだと、ブレーキから足を離してもエンジンは止まったまま。アクセルを踏むとオートホールドが解除されてエンジンが再始動するというものだ。

 

これは若干慣れが必要で、オートホールド解消で1テンポ、エンジン再始動で1テンポほど必要になるので、アクセルを踏み込んでから実際にスタートするまでラグが発生する。とはいえ、ストップ&ゴーと低速走行の多い都市部では重宝する機能だ。

 

【その25】シート

シートは上級グレードのインテンス パックではフルレザー、ミドルグレードのインテンスではベロア×レザー調のコンビシート、ベースグレードのゼンではファブリックとなり、数ある装備の中で唯一グレードごとに違いが設けられている。インテンス パックのシートはサイドサポートが張り出してホールド感に優れる形状で、ここでもスポーティさを感じさせる内容になっている。

リアシートは身長177cmの筆者が乗車して拳一つ分のクリアランスがある。Bセグメントとしては十分な内容といえる。

 

【その26】ヘッドレスト

とはいえ、Bセグメントに大人5人がフル乗車したらそこそこにキツキツになる。そんななかでも開放感を感じられるのが、ヘッドレストの形状に工夫があるからだ。前述した通りシートがスポーティな作りでヘッドレストもスリムな形状をしているうえ、「く」の字型にカーブしているため、後席に座っても圧迫感がなく見通しが良い。「Bセグの後席なんてゲキ狭でしょう」と思っている方はぜひ実車を見てみ欲しい。

 

【その27】ラゲッジ

ラゲッジは先代モデルの330Lから上位クラスに匹敵する391Lまで拡大。単純計算で18%も広くなった。テント/タープ/イス/テーブル/BBQセット/寝袋などのキャンプフルセットも載せられた(3人分で計算)。withコロナ時代になってクルマを主体とした移動の価値が見直され、クルマの役割が広がっていくなかで、実用性の高さは、そのまま移動の自由度を高めてくれると考えている。

 

【その28】Boseのサウンドシステム

新型ルーテシアにはBoseの、世界初となる音響システムが用意されている。Fresh Air Speakerと呼ばれるそのシステムは、超小型。ラゲッジのサイド部分にサブウーファーが埋め込めるサイズになっており、ラゲッジ空間を邪魔しない。音質に関してはとにかく最高! 最近はアーティストのオンラインライブ配信のアーカイブをクルマの中で聞くことが多いのだが、正直、貧弱な家のオーディオよりも100倍いい!

 

【その29】アンビエントライト

「My Sense」の項目で触れられなかったが、新型ルーテシアには、車内のライトを8色から選べるアンビエントライト機能を搭載。白と黒を基調としたインテリアの中で挿し色として使える。

 

【その30】先進安全機能

長かった原稿もこちらで最後。ラストを飾るのは、安全機能である。ルノーのクルマは手ごろな価格で、運転する楽しさと実用性が両立されていてコスパ最強のモデルだと思っていたのだが、安全性能だけは特筆できる部分がなかったイメージだ。

 

だが、ルノー・日産・三菱アライアンスの技術がここでも活用されて、先進安全系の装備が一気にトップランナーまで進化している。車速を問わず前車に追従するし、走行車線の中央を自動でキープしてくれるし、駐車時には俯瞰映像で周囲を確認できるし、歩行者と自転車まで検知する衝突被害軽減ブレーキに対応しているし、交通標識を認識してメーター内に表示できるし――今旬と呼ばれる先進機能が全部入りになっている。ヨーロッパの安全性能評価試験「ユーロNCAP」でも最高ランクの5スターを獲得するほどだ。

 

つまり、ラストピースの安全性能が揃ったことで、デザイン/走行性能/実用性/安全性とすべてが高次元に良いのである。で、このルーテシア、これだけ見所あってベースグレードのZENは236万9000円である。最上位のインテンス テックパックでも279万9000円と300万円よりもだいぶ安く買えてしまうのである。

 

安全面でも死角はないけど、性能的にも刺客なしの状態といえるルーテシア。先代同様、大ヒットすること間違いないだろう。

 

撮影/茂呂幸正