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2023/2/5 11:30

スズキ「スペーシア ベース」使い方は自在の“移動型秘密基地”

気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」でピックアップするのは、スズキのスペーシア ベース。軽規格の商用車だが、実用性については見どころが多いモデルだ。

※こちらは「GetNavi」 2023年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【軽バン】

スズキ

スペーシア ベース

SPEC【XF(2WD)】●全長×全幅×全高:3395×1475×1800mm●車両重量:870kg●総排気量:658cc●パワーユニット:直列3気筒DOHC●最高出力:52PS/6500rpm●最大トルク:6.1kg-m/4000rpm●WLTCモード燃費:21.2km/L

 

大型のマルチボード採用で多彩な用途に対応できる!

最近は車中泊を楽しむ人が増えている。なかでも手軽で人気なのが軽自動車による車中泊、いわゆる“軽キャンパー”だ。特に商用車は広い荷物スペースが確保され、アレンジの自由度も高いと好評だ。

 

そんな車中泊を含めて、多用途に使いこなすためのアイデアを満載して投入されたのが、スペーシアカスタムから派生した軽商用車のスペーシア ベース。注目したいのは、荷物スペースへの設置位置を上中下段、および前後分割の4モードから選択可能な大型のマルチボードを標準装備することだ。

 

例えば、下段モードで前席をフルリクライニングすると、前後に2030mmのスペースを確保。大柄な男性でも余裕で車中泊できる。あるいは、上段モードで後席背もたれを前倒しにして座ればマルチボードがデスクにもなる。

 

走りは実用上の不満はない。ターボの設定がないので、周囲の流れに合わせる場面でアクセルを踏み込む機会が多くなるが、音の大きさを感じさせずに必要な力強さを確保。サスペンションは、最大積載量200kgに対応して硬めに設定されている。ただし乗り心地が犠牲になるほどではない。

 

ひとりで車中泊するなら、楽しむためのツールを満載することも可能。安全装備が充実しているだけに、長距離ドライブでも安心だ。

 

[Point 1]豊富な収納スペースを用意して安全装備も充実!

商用車とはいえ、最新モデルらしく安全装備は充実。インテリアはシンプルなデザインながら収納スペースが豊富に設けられるなど、使い勝手に配慮した作り。

 

[Point 2]荷室をペットのケージ代わりに使用可能

マルチボードを縦にセットすれば、荷室を前後に分割することもできる。荷室長は前側セットで、805mm、写真の後方セットでは545mmを確保。

 

[Point 3]外観は“道具感”を演出

スペーシアカスタムをベースとする外観は、ブラック塗装のトリムやリアクォーターパネルなどにより、良い意味での“道具感”を演出。ボディカラーは全5色を用意する。

 

[Point 4]移動式のワークスペースにも!

上段にセットしたマルチボードと、座椅子としても使える後席の組み合わせでワークスペースも作れる。ボードのセット位置は4パターン用意されている。

 

[ラインナップ](グレード:パワーユニット/ミッション/駆動方式/税込価格)

GF:0.66L/CVT/2WD、4WD/139万4800円(151万8000円)

XF:0.66L/CVT/2WD、4WD/154万7700円(166万7600円)

●( )内は4WDの価格

 

文/萩原秀輝 撮影/宮門秀行

 

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