華やかな食器で食事をすると、思わず気分が上がりますよね。高級ブランド食器もいいですが、色々な種類を集めたくなる食器として有名なのが、ポーリッシュポタリーことボレスワヴィエツ陶器。
ボレスワヴィエツ陶器は日本を含め世界30か国に輸出されており、世界中の人が愛用しているポーランドの名産品のひとつです。
かわいらしい絵柄が有名なので、なんとなくその名前だけは聞き覚えがあるはず。しかし、なぜボレスワヴィエツ陶器が世界的人気なのか、そもそもどんな食器なのかはあまり知られていないのが現状です。
そこで本稿では、知られざるボレスワヴィエツ陶器の魅力をご紹介。まさに陶器の購入を検討している方なら、欲しくなるはずですよ。
【その1】13世紀ごろから製造されている国内随一を誇る伝統工芸品
ボレスワヴィエツ陶器はポーランド南西部に位置する小さな町、ボレスワヴィエツで伝統的に作られている工芸品の総称です。ボレスワヴィエツという町は千年の歴史があり、昔から陶器の街として栄えてきました。
13世紀後半から14世紀初頭にかけて陶器の製造が始まったと言われていますが、実際にはそれよりも前につくられたとされる陶器が発掘調査でいくつも見つかっています。
ポーランド建国が10世紀であることを考えると、これほどまでに古くから親しまれている工芸品はかなりの伝統と誇りを持つといえるでしょう。
【その2】職人ひとりひとりによる手作業で絵付けされている
いまや機械で絵柄が印刷された陶器も増えてきましたが、ボレスワヴィエツ陶器は細部にいたるまですべて職人の手がかかっています。
つまり、どれひとつをとってもまったく同じものは存在しないということ。そのため、同じデザインの商品でも完成度によっては値段が異なる場合もあります。
さらにウニカットという希少柄があり、このレベルになると裏に職人のサインが入ります。ウニカットはポーランド語で「ユニーク」を指す単語。ボレスワヴィエツ陶器はスタンプで絵付けされたデザインのものが特に有名ですが、ウニカット作品を生みだす職人はスタンプだけでなく絵筆でも絵付けをします。
これらの絵付けに共通して見られるのは、色の濃淡や模様の間隔から感じとることのできるハンドメイドならではの温かみ。すべてが手作業だからこそ、スタンプの押し加減や筆によって色の表情を出すことができるのです。
【その3】無数のデザインとフォルムでお気に入りの陶器が必ず見つかる
ボレスワヴィエツ陶器がなぜ世界中の女性たちの心をつかんだのか。その一番の理由はぽってりとした丸みのあるスタンプ柄や、繊細でありながらもモダンなデザインが受け入れられたからに違いありません。
スタンプと絵筆を用いた技法を組み合わせることによって生み出されるデザインは無数に存在します。落ち着いた色合いのダークブルー、陶器いっぱいに散りばめられたキュートなスタンプ柄、芸術的でありながらも派手すぎないデザイン……。
好みの柄が見つからないということは絶対にないでしょう。しかもフォルムだけで数千種類とあるため、食器は十分に持っているという人でもボレスワヴィエツ陶器を吟味する価値は十分あります。
【その4】自然素材でつくられているから安心して使える
ボレスワヴィエツ陶器は自然素材でつくられているため、日常的に安心して使える陶器です。
ボレスワヴィエツは昔から良質な粘土層があることで知られ、この町で採れる粘土のみが陶器の素材として使われています。最近はポーリッシュポタリー風の商品をよく見かけるようになりましたが、当然ボレスワヴィエツの粘土が使われていないものはボレスワヴィエツ陶器といえません。
また、絵付けに使われているスタンプもバルト海の海綿を使用した天然素材。元々はじゃがいもに穴をほったものをスタンプとして使用していましたが、今ではすべての陶器メーカーが海綿のスタンプで絵付けをしています。
【その5】オーブンや電子レンジ、食洗機にも対応している
いくら見た目が美しくても実用性が伴っていなければ、ただの飾りになってしまいがち。
しかし、ボレスワヴィエツ陶器はオーブンの高温に耐えうる優れた耐久性を持ち、ずっしりとした重みならではの安定感で割れにくいのが特徴です。
またガラスコーティングをしたかのように艶のある仕上がりとなっているため、こびりついた汚れも落としやすいです。
これらの魅力を知ると、ますます集めたくなってきませんか?
ボレスワヴィエツ陶器はひとつひとつが個性的でかわいい絵柄なので、異なるデザインを並べても違和感はありません。ぜひお気に入りのデザインをたくさん見つけてみてください。