ヨーロッパ諸国27か国で1万店舗を展開し、アメリカ東海岸にも上陸した庶民の強い味方「リドル」。ドイツ版のドンキとも言えるこのディスカウントスーパーは、とにかく何でも安いです。あまりに安いため「品質は本当に大丈夫?」という方にも自信を持っておすすめしたい、買って後悔しない商品を検証します。今回は食品編です。
コスパのオリジナルブランドに加え新鮮野菜に焼きたてパンも!
1: リドルオリジナルブランド「Belbake」 パン粉/400g/0.59ユーロ(約78円)
仔牛のシュニッツェル(カツレツ)やフィッシュ&チップスなど、ヨーロッパの揚げもの料理に欠かせないパン粉。日本のパン粉のように生のパンではなく、乾燥させたパンをおろしたもので、粒子がサラサラしているのが特徴です。
リドルオリジナルのBelbakeマークのパン粉は、割安感があるだけでなく(他社製品は1kg平均3.75ユーロのところ同製品は1kg1.50ユーロ)、その粒子の細かさもピカイチ。衣のカリカリ度合いがより高い揚げものに仕上がります。自家製ナゲットの衣付けにはもちろん、ハンバーグのつなぎにすると風味が増すので常備しておくと重宝します。
2: 鴨胸肉/350g/4.18ユーロ (約556円)
牛、鶏、豚と並んで、鴨肉もフランスでよく食べられる食材の1つ。ただ他の精肉に比べ、割り引きで売られる機会は少ないので、庶民にとってはやや「ご馳走感」の強い食材でもあります。
でもリドルなら同じ350gの鴨胸肉が通常7~8ユーロはするところが、わずか4.18ユーロとかなりお得。この価格で品質的にも遜色ない国産の鴨が食べられるのですから、他店で購入する理由が見当たりません。
3: 季節の野菜や果物、じゃがいも・玉ねぎなどの常備野菜
リドルは野菜も手ごろで、しかも新鮮。季節の野菜や果物類を毎朝仕入れているため、品揃えは日によって替わり、欲しい野菜や果物が必ずあるとは限りません。しかし、裏返せば店に並ぶのは新鮮なものや旬のものということ。もちろん、ドイツ料理に欠かせないじゃがいもや玉ねぎなどの常備野菜も低価格です。例えば、2.5kg入りのじゃがいもや玉ねぎ1kgは、他店より少なくとも1~2ユーロ安い。消費量の多い家庭にとってこの差は大きな節約につながります。
また、リドルはストックを置かずにコストを削減して、食品廃棄も防ぐという企業方針を持っていて、エコロジー先進国のドイツらしさを感じます。
4: オリジナルブランド「Golden Sun」乾燥クスクス/1kg/0.85ユーロ(約113円)
北アフリカの代表料理クスクスは、この地域の出身者だけでなく、フランス人の間でもポピュラーな食べ物です。本格的なクスクスの準備は非常に手間がかかりますが、このインスタントのクスクスは同分量のお湯に5分程度浸しておくだけ。肉料理のつけ合わせにピッタリです。こちらはなんと他店の3分の1程度で買うことができます。
5: オリジナルブランドの生ニョッキ/300g/0.89ユーロ(約118円)
続いて付け合せやパスタ代わりにあると重宝する生ニョッキ。こちらはフライパンで焼いて火を通すタイプで、外はカリッとして、中はモチッとした2つの食感が楽しめるので、子どもたちにも人気の高い食材です。同様に、同タイプの他社商品と比較して約半額の値段になります。
6: 焼きたてクロワッサンなどペーストリー/0.29~0.35ユーロ(約39~47円)
クロワッサンなどのペーストリー(惣菜パンや菓子パン)を個別に売るスーパーはないのですが(最小でも2個から)、リドルでは10種類近いペーストリーを1個ずつ自分で袋詰めすることが可能。普通のパン屋では1個から購入はできるものの、平均して3倍近くしてしまいます。
リドル店舗では隣接する工房でパンを作っており、さらに頻繁に補充されるので、焼きたてを買える確率も高く、これを目当てに訪れる人も多く見かけます。
とにかく安く、他のスーパーより3割お得!
リドルでの買い物の合計金額を他のスーパーでの支出と比べると3割得をしていることが分かりました。このスーパーは特に消費量が多いものや、常備品などの購入にはもってこい。さらに特筆すべきは、夕方になるとその日に売り切りたい野菜が「半額」になることです。これはフランスの他スーパーでは見られないことで、この時間帯にはご年配のマダムが連れ立って入店する姿も見られます。こういう光景が見られるのは、どこの国も一緒なのかもしれません。