「日本人が行きたい海外旅行先」の上位にいつもランクインしているハワイ。ニューヨークやロンドン、シンガポールなど、世界各国の有名観光地と同じように、ハワイにも自転車シェアリングのトレンドが訪れ、2017年6月より、ワイキキを中心にオアフ島ホノルルで自転車シェアリングサービスがスタート。利用者数も順調に増え、ハワイ観光の新しいスタイルとして定着しつつあります。
世界の観光地で進む自転車シェアリング
いま世界中の多くの観光地で導入されているのが、自転車シェアリングのサービスです。街中に設けられた“貸し出しスポット”で、自分が使いたいときに自転車を借り、使い終わったら戻すという仕組みで、“貸し出しスポット”ならばどこでも貸し出しと返却が可能な点が魅力です。
ニューヨークでは「シティバンク」がスポンサーとなった自転車シェアリングサービスが導入され、サンフランシスコでは配車サービスの「Uber」が自転車シェアリングの実験を開始。他にも、ロンドンやシンガポールなど世界各地で自転車シェアリングが行われ、観光客の足となっているんです。
ワイキキなどで観光客の利用が増加
ハワイで始まった自転車シェアリングサービスは「Biki(ビキ)」と呼ばれ、オアフ島ホノルルで2017年6月から開始となりました。ワイキキなどホノルルの市街地を中心に、貸し出しスポットは100か所。約1000台の自転車が用意され、30分間$3.50(30分超過ごとに$3.50加算)で利用することができます。
ハワイを旅行で訪れる多くの人が滞在するワイキキでは、貸し出しスポットが数多く設置されていて、ビキに乗っている観光客の姿をよく見かけます。
観光旅行中、街中に点在する観光スポットを順にまわっていくと、かなりの距離を歩き回ることになってとても疲れた、ということも少なくないでしょう。そんなときに効率的に観光地をめぐることができるのが、自転車シェアリング。特にハワイのようにビーチなど美しい景色を望める場所は、気軽にサイクリングを楽しめると人気が高いようです。
また、ハワイの自転車シェアリング開始目的には、交通渋滞緩和という側面もあります。日本にはあまり知られていないことですが、ハワイは交通渋滞がとてもひどい街。朝夕のラッシュアワーのほか、ガソリン価格や車のメンテナンス費用などをもとにした「運転するのに最悪な州」ランキングで、ハワイはアメリカ50州の中でワースト1位に選ばれたこともあるほど。そのため、交通渋滞緩和への期待もあり、始まった自転車シェアリングです。今では1日約2000人が利用し、そのうち約65%の利用者が地元住民だそうです。現在貸し出しスポットの増加が計画されており、車社会が当たり前だったハワイで、自転車を使うという選択肢が浸透してきています。
観光客にとっても、タクシーやレンタカーといった交通手段の他に、自転車シェアリングという選択肢が一つ増えたので便利です。ハワイを訪れた際は、気軽に自転車シェアリングを利用してみてはいかがでしょうか?