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2018/9/18 17:30

ポップコーンを「箸」で食べると「おいしくなる」という研究が。どういうこと?

テレビや映画を見ながら、ついつい手がすすむポップコーン。でも、同じポップコーンを箸を使って食べると、おいしく感じるという面白い研究結果が今年6月、オハイオ州立大学から発表されました。手ではなく箸を使うだけで、おいしさがアップするその理由とは何なのでしょうか?

 

お箸の不思議な力?

オハイオ州立大学の研究者たちは、68人の被験者を2つのグループにわけ、一方は手を使ってポップコーンを食べ、もう一方は箸を使って食べてもらい、その後味について調査しました。その結果、手で食べたグループに比べて箸で食べたグループの方が、ポップコーンがおいしかったと答えたのです。手ではなく箸を使うと、人間はポップコーンを食べるという行為により集中して、味や香りにも敏感になったのだと考えられています。

 

さらに、この研究者たちはポップコーンの後に、水を使って次のような検証を行いました。「新鮮で新しく楽しい方法」で水を飲むように、300人に指示。マティーニグラスに入れて飲む人や、封筒に水を入れて飲む人、猫のようにペロペロなめる人など、被験者はさまざまなアイディアで水を飲みました。そして、普通に水を飲んだ人と比べたとき、変わった方法で水を飲んだ方が、おいしいと感じたとわかったんです。

 

生まれて初めての経験みたい

この研究を行ったロバート・スミス助教授によると、「型にはまらないやり方をすることで、ポップコーンを生まれて初めて食べたときのような経験を人は感じることができる」とのこと。

 

人が食べ物を「おいしい」と感じる要因には、食べ物そのものの味やにおい、食感、温度、外観などのほかに、食べる人の空間や時間帯、季節、健康状態、心理状態などが関わっています。そして、環境面での要因が「おいしさ」の感じ方に実は大きく影響しているそう。だからこそ、今回のポップコーンや水の実験で、食べ方・飲み方を変えることで味の感じ方も変化したのでしょう。真っ暗な中で鍋を食べる「闇鍋」が、新しい食事の楽しさを生み出しているのも、これと同じ原理です。

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