ワールド
2019/4/25 18:06

柴田紗希さんのラオス旅日記【前編】――ラオスの“かわいい”を探して【JICA通信】

日本の政府開発援助(ODA)を実施する機関として、開発途上国への国際協力を行っているJICA(独立行政法人国際協力機構)に協力いただき、その活動の一端をシリーズで紹介していく「JICA通信」。

 

今回は「しばさき」の愛称で知られるモデル・タレントの柴田紗希さんが、ラオスのによるラオスの“かわいい”を探しに7日間の旅に出かけました。柴田さんの関心から紐解くラオスと日本の関係とは!? 国際協力にもつながるラオスの旅日記をご覧ください!

 

【柴田紗希】

“しばさき”の愛称で幅広い年齢層の女性から親しまれる愛知県出身のモデル。ファッションモデルとして人気女性ファッション誌「mer」で12ヶ月連続表紙を飾る。ヴィンテージアイテムに詳しく、自身がプロデュースする配信番組「usum」で自らセレクトした洋服とヴィンテージアイテムの販売も行なっている。

 

【Day1】

柴田紗希in LAOS!

ラオスへの玄関口は首都・ビエンチャンにある「ワッタイ国際空港」。 ラオスの通貨単位は「kip(キープ)」で、紙幣のみが使われています。 空港をでると…日本とラオスの国旗が掲げられたモニュメントが!

 

↑ワッタイ国際空港の到着ロビーにて

 

 

ラオスにおけるJICAの事業

ビエンチャンのワッタイ国際空港のターミナルビルは 「国際空港ターミナル拡張事業」として JICAが支援して造られました。 ターミナルビルの他、駐車場、構内道路などの整備も含まれています。 2018年8月から運用が開始されたばかりでピカピカのターミナルビルです! 観光立国を目指すラオスは、 2023年までに国際線の旅客数が約151万人、 国内線は約46万人にまで拡大すると予測されています。

 

【Day2】

ラオスの伝統文化!織物を体験!

世界的な織物の産地としても知られているラオス。 柴田紗希が向かったのは、ビエンチャン中心部から 車で約30分のところにある「ホアイホン職業訓練センター」。 ここでは、織機を使った織物や草木染めが体験できます! 世界に1つだけのお土産をつくることも?! ということで!しばさきも挑戦!

 

 

 

女性の社会進出をサポート

ホアイホン職業訓練センターは、その名の通り、女性の職業訓練を目的に設立されました。その開設を支援したのがJICAです。 現在は25人の方が、このセンターで働いているそうです。(追記:2019年1月にはデザイン分野で青年海外協力隊が派遣されました)

 

ハンディクラフトフェスティバル 2018!

午後からは織物やアクセサリー、コーヒーなど、ラオスの手工芸品が一堂に集まる 「ハンディクラフトフェスティバル2018」へ! ここでは、青年海外協力隊員のみなさんもブースを出展。 現地で支援する生産者の民芸品を紹介、販売しました。

 

↑ハンディクラフトフェスティバルは1年に1回の祭典。会場はITECCという日本でいう「東京ビッグサイト」のような場所で行われています

 

 

ラオスの少数民族の舞踊にチャレンジ

ハンディクラフトフェスティバルには、様々なブースがあり、その中でしばさきが出会ったのは、現地の少数民族「タイ族」の人々。 伝統的な民族衣装を身にまとう彼ら。しばさきのためにタイ族につたわる「儀式」も披露してくれました♪

 

【Day3】

ラオスでおしゃれを探す♪の巻

3日目は、ラオスの女性の必需品 「シン」と呼ばれる巻きスカートをオーダーするため、ラオス最大級のモール「タラート・サオ」にバスに乗って出かけました♪午後からはJICAラオス事務所に勤務するプッタポンさんのご自宅を訪問! ラオスの家庭料理の調理にチャレンジ♪ 現地の食生活を体験させて頂きました。

 

↑ホアイホン職業訓練センターでプレゼントして頂いたバッグでラオス風のおしゃれアレンジ

 

 

ラオスを走る日本のバス?!

実はビエンチャン市内には、京都で市バスとして運行していたバス車両、現在は19台が走行しています。 JICAは、このバスの運行に関する技術協力を行っています。 車内には日本の名残も・・・ビエンチャンを訪れた際には、ぜひ乗車してみてくださいね。

 

【Day4】

街全体が世界遺産!ルアンパバーンへ! ラオスの朝は托鉢から始まる

1995年に世界遺産に登録されたルアンパバーンは、ラオス全土で行われる僧侶の托鉢の規模が最も大きい街。しばさきも早朝 5:30に起きて体験しました。ルアンパバーンでは他にも、寺院はもちろん、博物館、大自然、少数民族の村、ナイトマーケットでの買い物などを楽しむことができます。ラオス文化のたくさん詰まった魅力満載の都市です。

 

↑近くにはラオスの大動脈メコン川が流れます

 

 

少数民族の暮らし「モン族」の村へ

ラオスは49もの少数民族が暮らす多民族国家。 今回、しばさきは、タイルー族の村とモン族の村を訪問。 タイルー族の村では、藍染や織物を、 モン族の村では民族衣装を体験しました。

 

 

ラオスの小学校では歯磨き&家庭菜園体験

ラオスでも日本の青年海外協力隊員が大勢活動しています。 しばさきが訪れたのは、小学生の歯磨きやゴミ拾い、 家庭菜園などの活動を支援する隊員、鈴木春花さんの活動現場。 ラオスでは、歯磨きの習慣がない村もあるそうで、今後この「エコヘルス」という活動を通して、子どもたちの健康維持を目指していくそうです。

 

 

【Day5】

ラオスの自然を満喫@クアンシーの滝

東南アジア唯一の内陸国であるラオスは国土の80%以上が山岳地帯。 そのラオスの魅力の1つがアウトドア。 しばさきが訪れたのは、ルアンパバーン中心部から 約32キロのところにある「クアンシーの滝」。 エメラルドグリーンに輝く水面と壮大な滝に、しばさきも大満足♪

 

 

 

まぶしい笑顔との出会い

ビエンチャンに戻った後は日本のNGO「アジアの障害者活動を支援する会(ADDP)」を訪問。ADDPは20年以上に渡って活動を行うNGOで、就労トレーニングとスポーツの側面から障害者支援を行っています。

 

ここには、美味しいクッキーやコーヒーなどを味わえる「Minna no café(みんなのカフェ)」が併設されており、まったりとした時間を過ごすことができるほか、カワイイお土産や、ラオスを生産拠点にして展開しているアパレルブランド「Coi」の製品も購入することができます。「Coi」の代表である富田紘子さんは、製品の縫製作業の一部を依頼することで、障害を持った方々の生活をサポートしています。

 

みんなのカフェは、耳の不自由な方がスタッフとして勤務しているため 「手話」でオーダーをします。 メニューにラオスの手話が紹介されているので、訪れた際は 手話で注文してくださいね。

ビエンチャンに行ったときには、ぜひ訪れて欲しいスポットの1つです。

 

 

【Day6】

オーガニック!な朝

最終日の朝は、しばさきも気になっていた「オーガニックマーケット@ITECC」へ! 実は、最近、オーガニックフードに関する資格も取得したというしばさき。 ラオスのオーガニックフードを探しに出かけました。野菜をはじめ、ラオスフードが満載の朝市です。 そして、この日の午後は「コープ・ビジター・センター」へ。 ここはベトナム戦争に巻き込まれたラオスで、 いまも深刻な問題となっている不発弾の被害を伝える施設です。 ラオスが抱える課題をしっかりと学びました。

 

 

 

 

ここでも日本の国際協力が・・・

コープ・ビジター・センターを案内してくれたのは青年海外協力隊の新里隊員。JICAは、ラオスの不発弾除去を支援しており、新里さんは、不発弾を処理する団体「UXO Lao」でPCインストラクターとして活動。約200万トンとも言われる不発弾の処理において、そのデータをまとめるために必要なPCスキルを新里さんがサポートしています。

そして、オーガニックマーケットも、JICAの支援が関連しています。ラオスは国民の約7割が何らかの形で農業に関わっている農業大国。その食の安全性を向上させるため、JICAでは、技術協力プロジェクト「クリーン農業開発プロジェクト」を実施。オーガニックマーケットに出展する生産者の多くは、このJICAの技術協力を受けた方々です。

 

JICAラオス事務所を訪問!

しばさきラオス旅の最後の目的地は、JICAラオス事務所。 ラオスで受け継がれる伝統工芸から見つけた「カワイイ」や、ラオスが抱える課題など、この旅でしばさきが感じたことを報告しました。しばさきのアイディアが、いつかラオスの未来に活かされる日が来るかもしれません。国際協力という大きな目標だけではなく、みなさんがラオスに訪れた際には、そこで見たモノ、出会った人、それぞれのラオスを発信してくださいね。

 

↑JICAラオス事務所のみなさんと

 

 

JICA(独立行政法人国際協力機構)のHPはコチラ