花粉やインフルエンザが流行る季節に限らず、公共の場所ではマスクの着用が要請されている現在。マスクのデザインも急激に発展しており、ほかのファッションと同じようにマスクでも個性を見せる時代になりつつありますが、世界にはどんなマスクが存在するのでしょうか? 著者が調べたなかから、特に奇抜なマスクを3つご紹介します。
1: 約1.6億円の「ダイヤモンド製マスク」
抗菌性や冷感タイプ、UVカットタイプなど、さまざまな機能がついた高性能マスクは価格も高めになるもの。そして「世界一高価なマスク」として、とにかく豪華な装いに仕上げてしまったのが、イスラエルのジュエリー会社Yvel。250グラムの18金とおよそ3600個のダイヤモンドを全面に使用したもので、お値段はなんと150万ドル(約1億6000万円)。
内部には高性能のフィルターを取りつけ、細菌などをガードする機能もきちんと備わっているとのこと。このマスクを発注したのは、アメリカ在住の中国人の美術品コレクターで、本当にこのマスクを着用して街へ出かけるかどうかは不明です。
2. 文字や模様が浮かびがある「LEDマスク」
顔の半分近くを覆うマスクは、もはやファッションの一部。そして多くのファッションデザイナーやファッションブランドが、独自にマスクを作り販売しています。そんななか、ファッションとテクノロジーを融合したアメリカのスタートアップ「Lumen Couture」では、LEDを使って好きな画像や文字を表示可能なマスクを発売しました。
アプリを使って、好きな文字を入力したり、自分のオリジナルの画像を表示したりすることが可能。LED表示部分は取り外し可能なため、マスクを洗って清潔にキープできます。さらにUSBで充電して3~4時間使用できるそうで、価格は95ドル(約1万100円)。
3. サステナブルな「紙で作れるマスク」
新型コロナウイルスが世界的に広がり始め、マスク不足が加速していったとき、ロシアのデザイナーが「自分たちにできるアイデアをシェアしたい」と立ち上げたのが、「BUMASK(ビューマスク)」です。試作品を繰り返し作りながら、どこにでも手に入る材料で誰にでも簡単に自分で作れることをコンセプトに、人間工学にもとづいて設計されたマスクを発表。
特設サイト上で型紙が公開され、誰でも無料でダウンロードして家庭用プリンターで印刷してマスクを作ることができます。材料になるものは、段ボールでも厚紙などでOK。内部には木綿などの布地、紙ナプキンなどをフィルターとして挟み、フィルターだけを交換すれば、長くマスクを愛用することができます。マスク不足の心配は解消されましたが、まだまだ続くウィズコロナの時代に、またいつマスクが足りない事態に陥るかわかりません。そんなときに利用できると便利かもしれません。
ちなみに筆者が暮らすハワイでは、一般人が使うマスクでは、日本のような白色の無地のマスクはほとんど見かけず、花柄などカラフルな生地を使ったマスクがほとんどです。今後も「マスクでおしゃれを楽しみたい」というニーズは世界で高まっていくのでしょう。