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2023/8/18 11:45

ブラジルで脳腫瘍の手術中にギターが登場! 現場は前代未聞の光景に…

手術台で眠る患者に、医師が執刀する手術現場。きっと、必要最低限の会話だけが響く、緊張感走る空間でしょう。でも、ブラジルのある病院で先日行われた手術では、患者によるギターの演奏と歌声が響き渡り、執刀医や看護師たちから拍手が起きたというから驚きです。

↑執刀医は脳の中に何を見た?

 

この患者は、マウリシオ・アルキンダー・シュテルンベルクさん(55歳)。脳腫瘍を切除するため、ブラジルのサンパウロにある大学病院で手術を受けることにしました。手術台に身体を横たえた彼の頭部はドレープと呼ばれる布で覆われ、医師たちが頭部を手術していきます。しかし、彼はそこにギターを持ち込み、手術を受けながらギターを弾き、大声で歌を披露したのです。

 

実はマウリシオさんは地元のミュージシャンであり、音楽プロデューサーとしても活躍する人物。手術中に演奏してもらうことで、医師は彼の脳の言語機能を確認していたのです。脳腫瘍を切除する手術では、手術中に患者を全身麻酔から覚まして会話できる状態にして、言葉に深く関わる「言語野」や、身体の動きに関わる「運動野」に影響がないかを確認しながら手術を行うことがあるのだそう。

 

マウリシオさんが手術中にギターを受け取り、手指を動かしながらアカペラで歌う様子を撮影した動画を見てみると、まるでステージに立っているかのように、かなり大きな声で気持ちよさそうに歌を歌っていることが分かります。一曲終えると医師や看護師たちが拍手。なんとも陽気で明るい雰囲気に包まれていたのです。



手術室の外で心配しながら待っていた妻のソニアさんは、マウリシオさんの様子について看護師に聞いたところ、「ギターを弾いて歌っているから、大丈夫に違いありません」と言われたのだとか。4時間にわたる手術は無事成功したそうです。

 

【主な参考記事】

Need To Know. Patient croons and strums guitar while undergoing brain op. Aug 14 2023