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キッチン用品
2020/4/21 20:00

発売前ですでに品薄の超注目製品「バーミキュラ フライパン」が届いた! 炒めてみたら「瞬間蒸発」はやっぱり違うと実感

これまで、鋳物ホーロー鍋と炊飯器業界に革命を起こしてきた、町工場の奇跡「バーミキュラ」。メイドインジャパン&圧倒的な技術力で高性能な調理器具を開発してきた同社が、4月21日に初めてフライパンを発売します。それが、「バーミキュラ フライパン」です。こちらは3月26日より先行予約を開始したところ、4月16日時点で予約台数が1万5000台を突破。4月、5月の販売分が既に完売しているとのこと。

↑「バーミキュラ フライパン」。26cmが1万6830円(写真左)、24cm(深型・写真右)が1万6280円で、ウッドハンドルはオークかウォールナットから選べます(写真はウォールナット)

 

どうしても気になる! と思っていたところ、なんと発売よりひと足早くお借りできるとのこと。今回は2種のフライパンで実際に調理し、その真価をお届けしたいと思います!

 

26cmと24cmの2サイズを用意し、オリジナルのレシピブックが付属

冒頭で解説したように、サイズは2種類。大きな肉厚ステーキや大人数の炒め物にも対応できる26cmと、深めのサイズで煮込み料理や揚げ物にも適している24cm(深型)です。家族の人数や作る料理によって選べばいいでしょう。もちろん両方あれば最高ですね。

 

また、それぞれに専用リッド(フタ)が別売で用意されています。これには自立可能な鋳物ホーロー製の取手が付いていて、持ったときでも熱くなりにくい作りになっています。

↑写真左の「フライパン専用リッド 24cm」は3850円。「フライパン専用リッド 26cm 」は4070円です

 

それぞれのフライパンには、オリジナルレシピブックが付いています。内容は26cmと24cmでは若干異なり、共通のレシピと、各フライパンに適したレシピを掲載。26cmの方には26品、24cmには27品がのっていて、どちらも80ページとボリュームは十分。レシピのほか、調理のコツやメンテナンスについてなども記載されています。

↑オリジナルのレシピブックが付属(右) ※専用リッド(上)は別売

 

余分な水分を瞬間的に蒸発させて、うまみを凝縮

いよいよ調理開始! ……の前に、改めて「バーミキュラ フライパン」の調理性能を確認しましょう。“目指したのは、世界一、素材本来の旨味を凝縮するフライパン。”ということで、高火力の熱源や高度な鍋振りの技術がなくても、本格的な味を家庭で簡単に楽しめる機能が凝縮されています。

 

最大のウリは「エナメルサーモテクノロジー」による“瞬間蒸発”という機能。プロの炒め物がおいしいのは、食材から出る余分な水分を高火力の熱源と鍋振りの技術で素早く飛ばすから――。この点に着目し、水がなじむ特殊な性質を持つ新開発のホーローと、蓄熱性が非常に高い鋳鉄との組み合わせを実現。食材から出た余分な水分を瞬間的に蒸発させて、うまみを凝縮させるフライパンが完成したのです。

↑鋳物ホーローの限界に挑んだ、約1.5㎜の薄さも特徴。そのため、鉄製ながら重さはわずか約1.1kgと軽量。フライパンの裏面にはブランドが刻まれています

 

ベーコンエッグは鍋にへばりつかず、上々の焼き上がりに

まずは24cm(深型)フライパンで、卵を使った料理にトライ。「バーミキュラ フライパン」は、コーティングがフッ素コートではなく、ホーローによるもの。フライパンにとって卵料理は焦げてくっつきやすいイメージがありますが、「バーミキュラ フライパン」ではどうでしょうか。基本の使い方を守りつつ、試してみました。

↑「バーミキュラ フライパン」のポイントとなるのが、「基本の強火」という火加減。底面の3/4にかかるぐらいの、少し弱めの強火のこと(IHは1400Wくらい)

 

↑30秒ほど予熱をしたら油を入れ、ガス火の場合は1分程度なじませます。ゆらゆらと煙が出たら、料理ごとに火加減を調整して調理開始

 

まずは調味不要で焼くだけの、ベーコンエッグを作りました。コツは、予熱の際に煙が出てきたら、いったん火を止めること。なお、目玉焼きなどの卵料理は火を消したままで食材を入れ、そこから弱火や極弱火で仕上げていけば焦げずに作れるそうです。

↑火を止めて煙が収まってきたらベーコンを入れ、火をつけ弱火で1分加熱。脂が出てきたら裏返して、卵を入れてフタをします

 

↑ここで専用リッドが活躍。ほかのフタでも代用できそうですが、やっぱり専用は気分の高揚感が違います

 

ベーコンと卵を入れ、フタをしてからの目安時間は約2分。鍋肌と卵の間にフライ返しを入れてみると……おぉ、くっついてない!  焼き加減も上々。白身はふんわり、黄身は濃厚。ベーコンはカリッと仕上がりました。

↑フライ返しは木べらやシリコン製のスパチュラなどを使いましょう

 

↑焼き加減はバッチリでした!

 

チャーハンは卵ふんわり、お米パラパラの絶妙な仕上がりに

次はチャーハンを調理してみます。チャーハンといえば、プロの現場では、それこそ火加減と鍋振りでウマさが成立する料理です。あのクオリティが普通のコンロで実現するのでしょうか。

↑公式レシピブックのチャーハンは、チャーシューではなく豚バラの薄切り肉や玉ネギを使う、より家庭的な調理法が掲載されています。今回はこちらを参考にしてみました

 

チャーハンは、予熱を済ませたらまず豚肉を炒めます。肉の色が変わってきたら玉ネギと塩こしょうを加えてさらに炒め、玉ネギの色が透き通ってきたらいったんこれらを取り出します。

↑すぐに火が通ります。それでも、過剰に水分が出ないのはさすがです

 

具材を出したらフライパンを軽く洗って水気を切り、再び予熱し大さじ1杯ぶんの油をなじませます。そしてゆらゆらと煙が出てきたら、卵を入れてよく混ぜながら加熱。入れる油はそれほど多くなくても、くっつかずにしっかり仕上がります。それでいて水気はパラっと飛んでおり、エアリーな風合いに。

↑半熟状態になったらご飯を加えて手早く混ぜ、卵がまんべんなくコーティングされるように炒めます

 

↑くっつかず、いい具合に水気が飛んでいます

 

基本の強火で炒めていき、よりパラパラになってきたところで、移しておいた具材を投入。混ぜ合わせ、最後に万能ネギと醤油で味付けして完成です。仕上がりはやっぱりイイ感じ!  卵がふんわり、ご飯がパラッとしていて、いつものチャーハンより明らかにランクが上がったのを実感。玉ねぎと豚バラ肉のまろやかな甘味が感じられ、全体のまとまりも上々です。

 

ちなみに、今回はパックご飯を使いましたが、米を炊く際に水分を少なめにして硬めに仕上げれば、よりパラパラになると思います。

↑公式レシピでは醤油を使用。チャーシューを使う場合は、塩のみで仕上げてもいいでしょう

 

↑絶妙な仕上がりに!

 

なんだこのもやしは?  野菜の生命力がスゴイ!

次は26cmのフライパンを使ってみます。試したのは、レシピブックの最初にのっている「箸の止まらないもやし炒め」という料理。シンプルなだけにフライパンの実力が試されるところ。これを最初にもってくるとは、よっぽど自信があるんだろう……と思ってのチョイスです。なお、公式レシピでは緑豆もやしを使いますが、今回は食べ応えをアップさせるため、豆もやしを使用してみました。

↑用意したのは豆もやしと塩こしょうと油のみ。50円以下で作れる究極のズボラかつリーズナブルつまみといえるでしょう。これがどんな味に仕上がるのでしょうか

 

「基本の強火」で予熱し、大さじ1杯の油をなじませたら準備はOK。フライパンの底面全体からゆらゆらと煙が出てきたらもやしを入れて1分ほど手早く炒めます。もやしの表面が透き通りはじめたら、塩こしょうを振って混ぜれば完成!

↑調理はあっという間!

 

チャーハンの具材を炒めたときにも感じたのですが、やはり余計な水分が出ないところが驚きです。もやしの場合はその点がより顕著で、べっちゃりした感じがまったくナシ。これが“瞬間蒸発”のメリットなのでしょう。この点は、料理を食べてみるとより実感できます。もやしはしっかり火が通っているのに、芯があってみずみずしく、シャキっとした食感。あふれる躍動感、野菜の生命力を感じます。「箸の止まらないもやし炒め」という名も納得です。おいしくてお安い、しかもヘルシーということで、もう言うことなしですね。

↑盛り付けた際にも、水分が染み出ないので皿の底に汁がたまることもありません。なお、 仕上げにゴマ油をかけると、より芳しい香りがアップします。ぜひお試しを!

 

チンジャオロースは肉がむっちり、野菜はしゃっきり

最後は肉と野菜で炒める料理を試したいということで、チンジャオロースに挑戦。公式レシピによると、牛モモ薄切り肉を2mm幅で細切りにして、塩と紹興酒と片栗粉と卵でもみ込んだものを用意するなど、もやしに比べれば手間がかかりますが、炒める時間自体は合計3分と、超スピーディです。

 

野菜を炒める時間は約2分とそこまで長くはないですが、それでも十分に火が通るのは、やはりフライパンの性能によるものでしょう。

↑「基本の強火」で予熱し、大さじ1杯の油をなじませて煙が出てきたら肉を投入。色が変わるまで炒めたら取り出します

 

↑次は野菜。こちらはチャーハンのときと違ってフライパンを洗わずにそのまま油を入れてOK。「基本の強火」のまま野菜を入れて炒めます

 

↑取り出しておいた肉を加え、火が通ったら火を止めて味付け。醤油、砂糖、紹興酒、オイスターソースで仕上げ、混ぜたら完成です

 

出来上がったチンジャオロースを食べてみると、肉はむっちり豊かな弾力で、野菜はしゃっきりしたみずみずしい食感。そしてもやし同様、食材のみずみずしさをキープしつつ余計な水分は蒸発させるので、うまみが凝縮した料理に仕上がっていました。中華のプロの味に一歩近づいた気がします!

↑彩りも鮮やかに仕上がりました!

 

使用後の片付けも簡単でした。焦げ付きにくいのでゴシゴシこする必要はなし。ウッドハンドルまで洗剤を使った丸洗いができるので、衛生面も問題ありません。また、面倒な空焼きや油をなじませる作業も不要なので、毎日手軽に使うことができます。

↑水のなじみがいいので、洗うのもノンストレス。火加減のミスなどで万が一焦げついた場合も、レシピブックにお手入れ方法がのっているので安心です

 

アフターサービスが充実し、一生使い続けられる

アフターサービスが充実しているのもバーミキュラの特徴。有料とはなるものの、再ホーローコーティングで新品同様にしてくれるうえ、ウッドハンドルも新品に交換してくれます。これは、“使い捨ては卒業。生涯を共にする、フライパン”という理念があるから。ひとつ税込みで1万5000円以上しますが、一生使い続けると考えれば安い買い物といえるでしょう。

 

今回使ってみて実感したのは、料理上手の方はより上手に、そうでない方は自分の腕前以上においしく作れるということ。一生寄り添う調理器具ということで、結婚をはじめとする記念品や贈り物にも最適。もちろん、巣ごもりで自炊が多くなった方も、要チェックのアイテムです。

 

 

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