雑貨・日用品
2020/10/7 21:00

巣ごもり需要で再注目の「バスクリン」。 90年の歴史に隠された試行錯誤

現在はバスクリンが会社名!?

ーー現在は、(株)津村順天堂(現ツムラ)から分社化し、一つの企業・株式会社バスクリンとして独立されています。

後藤 2006年に(株)ツムラから分社化し、2008年にツムラグループから独立。2010年に株式会社バスクリンという名前になりました。さらに2012年からはアース製薬のグループに加わりました。

 

これからも「日本の家族を温めたい」

ーー特に今年、巣ごもり需要で「入浴剤の売れ行きが伸びた」ということはありましたか?

後藤 4月の緊急事態宣言で、皆さんがお家で過ごさなければいけない時期に、入浴剤の需要が伸びたのは事実です。他社製品も含めた弊社の入浴剤市場全体のデータは、今年の1月~6月までで前年比110%。弊社の入浴剤全体も同じような数値で推移していて、この伸び率は今後も高まるのではないかと思っています。実際、メディアでも「入浴や入浴剤の特集を組まれることも増え、こういったところでの露出もバスクリンが再注目されている理由だと思います。

 

ーー最後に、これまでの90年を経て、バスクリンの100周年を目指すにあたり、改めて考えていることがあればお聞かせください。

後藤 銭湯向けの商品としてスタートしながら家庭向けにシフトし、香りや容器の変更もあった90年ですが、当初から一貫して変わらないバスクリンのコンセプトは「日本の家族を温めたい」ということです。この軸となる部分、そして日本の入浴文化形成の一助になるよう、今後も努力していきたいと思っています。その上で、より柔軟に、様々なニーズにお応えできるような商品を出し、100周年を迎えられたら良いなと思います。

↑さらなる未来へかける思いも語ってくださった後藤さん(ありがとうございました)

 

後藤さんのお話を聞いているだけで、ついまたバスクリンを入れたお風呂に入りたくなる筆者でした。外出しにくい今であることに加え、これから徐々に涼しくなっていく季節でもあります。お家のお風呂で、ゆったりバスクリンを入れたお風呂に浸かって、ほっとしてみてはいかがでしょうか。

 

撮影/我妻慶一

 

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