家電
2016/9/28 6:00

バルミューダ、高級トースターの次は1万円超の電気ケトル! 「BALMUDA The Pot」は快感家電だ!!

バルミューダといえば、ダントツにおいしいトーストが焼ける高級トースターのメーカーとしてご記憶の人も多いのではないでしょうか。同社はそれまで空調機器を中心にリリースしてきましたが、昨年、独自のスチームテクノロジーや完璧な温度制御により、最高のトーストが焼ける「BALMUDA The Toaster」を発売。他社製品がせいぜい数千円というトースター市場で、2万円以上という強気の価格を設定して話題となりました。

 

そんな同社が、今度は新たなプロダクトとして電気ケトル「BALMUDA The Pot」をリリースするとのこと。トースターはかなりスタイリッシュでしたが、今度はいったいどんな姿をしているのか? お値段は? 使い勝手は? その謎を解明すべく、お披露目体験会に参加。実際に商品を触って確かめてきました!

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電気ケトルでは「最高の注ぎ心地」にこだわった

まずはサイズを見ていきましょう。BALMUDA The Potは、高さが170mm、長さ269×幅128mmで収納に場所を取らない小ぶりのスタイル。容量は0.6リットルで、コーヒーなら3杯分、カップヌードルなら2個分のお湯を一度に沸かせます。湯沸かし時間は0.6リットルで約3分。本体の色はブラックとホワイトの2種類を用意。空焚き防止機能も備えています。先述のトースターとデザインの統一感が図られていて、キッチンで一緒に並べたときにとてもマッチします。発売日は10月21日です。そして、気になる価格は税別1万1000円。通常の同サイズの電気ケトルは せいぜい4~5000円ですので、やはり強気の価格設定といえます。

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体験会の冒頭、同社社長の寺尾 玄(てらお・げん)氏が挨拶とプレゼンに立ち、同社の製品開発のコンセプトを「モノより体験にこだわることだ」と述べました。トースターのときに「最高のトーストを食べる」という体験にこだわったように、電気ケトルでは「最高の注ぎ心地」という体験にこだわったといいます。

 

通常の電気ケトルや電気ポットは注ぎ口が短い製品ばかり。一定のペースで少しずつ注いだり、こぼれないように綺麗に湯切りするのが意外に難しいもの。寺尾社長もハンドドリップに挑戦したばかりのとき、ポットや電気ケトルが使いにくいものばかりなのが気になったといいます。やがて、寺尾社長はようやくハンドドリップ用の注ぎやすいポットを見つけたものの、それは加熱には使えないタイプでした。仕方なく電気ケトルで沸かしたお湯をそのポットに入れ直しているうちに、「これは何かおかしい」と気が付いたのが本機の開発を思い立ったきっかけだといいます。

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2000枚以上のデザインプランを作成し、数え切れないほどの試作・試飲を繰り返して電気ケトルはようやく完成。寺尾社長のこだわりがぎゅっと詰まった、最高に注ぎやすい一品に仕上がりました。ノズルは狙ったところにお湯が注げて、一滴もこぼさずピタッと止められる湯切りの良さを実現。ハンドルは握ったときに親指が当たる上部にくぼみを設け、持ちやすくてバランスが取りやすい形状になっています。

 

ネオン管採用の電源ランプなど細部にこだわりを満載

ハンドルの先に設けられた電源ランプもこだわりが。この電源ランプは「前後左右どこからでも目に入りやすい場所に」との考えから、台座やポット上部ではなく、あえてハンドルの先に配置。しかもLEDではなくネオン管を採用することで、ちろちろ揺れる光を再現。全体のおしゃれなアクセントになっています。

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さらに寺尾社長がこだわったポイントが、「カップヌードルにお湯が入れやすいこと」。ゆっくり丁寧に注ぐハンドドリップと異なり、カップヌードルはできるだけ短い時間でお湯を入れ終えるのが理想。このため、丁寧に注げて湯切りしやすいと同時に、ヤカンと同じ早さでもお湯が出せるよう試行錯誤を繰り返したといいます。最終的にノズル形状を工夫して、本体を傾ける角度でお湯の勢いをコントロールできるようにし、ゆっくりしたペースでもスピーディにも注げるようになりました。

 

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プレゼンしながら「カップヌードルは寒い日の夜明けに、上着を着込んで外で食べるとめちゃめちゃうまいです!」と、力強く横道に逸れるのも寺尾社長ならでは。筆者も寒くなったらぜひ試してみたいと思います(笑)。

 

ゆっくり丁寧に注げてピタッと止まるのが快感!

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さて、今回の体験会では、ゲストとしてジャパン・バリスタ・チャンピオンシップでの優勝経験を持つ岩瀬由和バリスタも登場。家庭でおいしく淹れられるハンドドリップのコツも披露しました。岩瀬氏は、同社のオンラインストアでBALMUDA The Potを購入すると、数量限定でプレゼントされるオリジナルブレンドの開発にも協力しています。

 

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岩瀬バリスタのコツを伝授された後、いよいよBALMUDA The Potを使ってのハンドドリップ体験タイムです。最初は思っていたよりも勢い良くお湯が出てちょっとびっくり。ただ、すぐに少しずつ入れられるようになります。ちなみに、今回のドリップでは、カップに直接落とすのではなく、BALMUDA The Potと同時発売される「オリジナル ドリップセット」(税別3900円)に含まれる目盛り入りトールビーカーを使用。1杯分や2杯分が分かりやすくて使いやすいのが便利です。

 

BALMUDA The Potを実際に使ってみると、通常のポットとの違いがよくわかります。一定のペースでゆっくり丁寧に注げるのは快感に近いものがありました。湯切りも、しずくが落ちるようなことはなく、止めたいところでピタッと止められます。ノズルからしたたってテーブルにお湯がこぼれたりせず、一滴単位で注ぐ量をコントロールできました。寺尾社長が「最高の注ぎ心地」と表現していましたが、この注ぎやすさを体験すると、決してそれが誇張ではないと実感できます。

 

確かにBALMUDA The Potはやや高価。しかし、こうした「使いやすそう」「インテリアに合いそう」「ちょっと高そう」な商品は、自分で買うにはためらいを覚える一方、プレゼントすればほぼ確実に喜ばれます。この「贈り物の条件」にピタリとハマるBALMUDA The Pot、年末年始の贈り物シーズンに活用してみてはいかがでしょうか?

 

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なお、今後の同社の開発スケジュールは、早ければ年内に炊飯器をリリース。その後、オーブンレンジとコーヒーメーカーを予定しています。寺尾社長いわく、炊飯器は「ご飯がめっちゃウマいです!」とのことなので、こちらも期待したいですね。

 

【SPEC】

サイズ/質量:W269×D128×H170mm/約0.6kg(本体のみ)

容量:0.6L

消費電力:1200W

ケーブル長:1.3m