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2017/12/18 19:09

ブーム再燃間近!! Ingressの未来感たっぷりアップデート「Ingress Prime」までもうすぐ

全世界で一大ムーブメントを起こし、今でも月間7000万人のユニークユーザーがいる「Pokémon GO」を作ったナイアンティックから、またまたビッグニュースが飛び込んできました。つい先日、ハリー・ポッターを題材にしたARゲーム「Hally potter WIZARDS UNITE」を発表したばかりですが、さらに、ナイアンティックの原点である「Ingress」も「Ingress Prime」としてメジャーアップデートするとのことです。

 

Ingressってどんなゲームかおさらい

今では位置情報ゲームの定番となったIngressですが、いま改めて「そもそもIngressって何?」と言う人もいると思いますので、ゲームの概要を復習したいと思います。Ingressを作ったナイアンティックは、もともとGoogleの社内ベンチャーであるナイアンティックラボが母体となっています。そのナイアンティックラボを作ったのは、GoogleでGoogleマップやGoogleアースを作ったジョン・ハンケ氏です。

 

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Ingressはハンケ氏によって、Googleマップなどで培われた地図や位置情報を使い、実際に外に出て行動するARゲームとして作成されました。つまり、Pokémon GOでポケモンを捕まえるには家でじっとスマホをいじっていても始まらないのと同様に、外に出て活動しないと、ゲームとして成立しないものなのです。

 

Ingressは、未知のエネルギーを巡ってエンライテンド(緑)とレジスタンス(青)に分かれて、お互いの陣地を取り合う陣取りゲームです。Pokémon GOでは、プレイヤーがゲーム画面に登場しているので、これまでのゲームに近くなっていますが、Ingressでは、スマホに移っているのは、スキャナーと呼ばれる画面で、ゲームプレイヤーそのものが見ている画面となっています。なので、より実際のマップを見ているような感覚でゲーム内の世界を探索するようになるわけです。

 

別のものに例えるなら、スキャナー画面はアニメ「ドラゴンボール」のドラゴンレーダーをイメージするとわかりやすいかもしれません。ドラゴンボールを題材としたゲームはプレイヤーとして孫悟空のキャラクターを操作するものがほとんどですが、Ingressの場合はそのドラゴンレーダーの画面そのものがスマホのディスプレイに映し出されており、実際に街を練り歩いてドラゴンボールを探すような感じです。

 

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↑エージェントは位置情報として、中央下の三角形で表されています。ただ、これはあくまでも地図アプリの現在位置の表示と同じです。キャラクターとしてのプレイヤーは画面内に存在しません

 

例えば、「東京タワー」といった街の名所がポータルと言われる拠点となっており、これを取り合い、自陣の拠点とすることが第一目標です。次にポータル同士を繋げて(リンク)さらに3か所のポータルで三角形を作ることで、自陣エリア(フィールド)とすることができます。このエリアを拡大していくのが、最大の目的となります。当然、敵陣営からはポータルが攻撃されてしまうので、エネルギーを供給して回復したりシールドアイテムで攻撃力を低下させるなどして防御していくわけです。

 

SF的なストーリーも用意されていて、そのストーリーに沿って、定期的にリアルイベントも開催されています。本サイトでも過去にIngressの記事をいくつか載せているので、そちらも合わせてご参照ください。

 

世界1400万DLの超人気ゲームアプリ「Ingress」を挫折してしまった人のための再入門講座

(https://getnavi.jp/gamehobby/29037/)

https://getnavi.jp/gamehobby/35710/

https://getnavi.jp/gamehobby/44197/

 

【ポケモンGOはおあずけ】1万人参加のIngress公式イベントは東京6区を舞台に過去最大スケールに

https://getnavi.jp/gamehobby/52189/

 

グラフィックとUIが大幅に進化!

今回は、そのIngressが5年の時を経て、大幅なリニューアル、メジャーアップデートが行われることが発表されました。アップデートの時期はまだ未定ですが、2018年の早い段階で行いたいとのことです。

 

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↑ナイアンティック日本法人代表取締役社長 村井説人氏。Ingressの5周年とともに、日本法人が2周年を迎えたことの謝辞を述べていました

 

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↑Ingress Primeのロゴも発表

 

大幅に変わった点はグラフィックとUIです。グラフィックはより立体的になっています。マップを拡大縮小することで、視点が俯瞰から水平方向に移行するのは変わらないですが、よりその効果は大きくなります。例えば、これまでは先ほど説明したポータルが3つリンクした状態の場合、そのエリアが囲んだ陣営の色に変化する程度でしたが、Ingress Primeではポータルから吹き出したエネルギーが空中で混ざり合って覆われている様子がグラフィックで表現されます。

 

UIは、使用頻度の高い項目をすぐに呼び出せるようになっていたり、2本指でスワイプしないと地図が回転できなかったのを指1本で回転できるようになったりと、より操作性の高いものへと進化しています。

 

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↑Ingress(写真左)とIngress Prime(写真右)。もともと洗練されたデザインですが、より一層モダンになった

 

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↑ポータルの画面。立体的になり、ポータルの写真からXMマター(エネルギー)が溢れかえっているように表現されている。また頻繁に使用する「HACK」「デプロイ」「リチャージ」が独立ボタンになっており、すぐに対応できるように変更された

 

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↑最大に俯瞰した時の画面。上空から見たような印象が与えられます。画面下には攻撃武器のバースターや回復用のキューブが見える

 

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↑地図を拡大すると横から見たような画面に。以前は平面的だったリンクやフィールドが立体的になっている

 

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↑指1本で地図の回転ができるようになり、操作性が格段にアップ

 

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↑エージェントの画面。この写真では実績メダルが引き継がれていないが、メダルや数値は引き継がれる予定

 

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↑MODアイテムの画面。かなりスッキリとしている印象。アイテムごとの総数もひとめでわかる

 

VRへの対応で世界観に没入できるように!

Ingress Primeは、サーバーを刷新し、開発環境もUnityを採用するなど、バージョンアップとは言えIngressとは完全に別物になっています。そのため、グラフィックやUIの進化だけでなく、今までできなかった新たな機能の搭載も実現しました。

 

そのひとつが、VRマシンへの対応です。参考程度の短い体験でしたが、PCにVRゴーグルを繋げてIngress Primeをプレイできました。いわゆるマップ上を動きまわる程度でしたが、今後はポータル情報が見えるようにするなど、機能を増やす予定。

 

ナイアンティックの川島氏によると、「作戦を行う時には必ず司令官がいます。VRでアノマリー(リアルイベントのひとつ)の様子を確認しながら、現地のエージェント(プレイヤーの総称)に指令を与えることができます」とのこと。Unityに対応することで、多くのVRゴーグルにもすぐに対応できますし、ともすればPS4やNintendo Switchに対応することもできるのです。

 

また、これによりARゲームであるIngressがVRに対応となれば、将来的にはMR(Mixed Reality:複合現実)に対応し、外でもゴーグルを付けて遊べる可能性も見えてきたのではないでしょうか。

 

↑エージェントにはお馴染みのナイアンティックの顔とも言える須賀健人氏

 

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↑米ナイアンティックから、日本法人に移ってきたばかりの川島優志氏。

 

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↑VRゴーグルでIngress Primeを体験。まだ試作段階でマップ上を動ける程度

 

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↑VRゴーグルで見ている画面をPCで表示。基本的にはIngress Primeで表示されている画面の視点を変更し、360°で表示をする

前バージョンとの引き継ぎが課題だが、ブーム再燃の予感

Ingressのエージェントにとってアップデートで最も気になる点は、これまでの実績や経験値、レベルが引き継がれるかどうかではないでしょうか。現時点では、それらはすべて引き継がれる予定との回答でした。また、現状の最大レベルが16となっているので、上限の解放についての質問も出ていましたが、検討中とのことでした。ただ、レベルまで引き継がれてしまうと、Ingress Primeからスタートするエージェントとの差がついてしまい、レベル16に到達したエージェントも成長していく楽しみがないまま続けることになってしまいます。プレイした時間やメダルで賞賛される実績を残すのは良いですが、個人的にレベルに関しては1から開始するようにした方が良いのではないかと思いました。

 

ビジュアル、機能面ともに最早まったく次元の違うゲームに進化すると言っていいほどの大型アップデート。2018年のアップデート目標とのことですが、早々のアップデートを願うばかりです。まったく違うアプローチの位置情報ゲームとなるIngress Primeは、またさらに多くの人が熱狂する予感がします。