ボジョレーヌーヴォーのシーズンは過ぎましたが、とはいえこの時季は最もワインが盛り上がるシーズン。なんといってもクリスマス、そして忘新年会に年末年始のホームパーティと様々な集いが続くからです。でも、ワインについて実はあまり知らないという人は多いのではないでしょうか。勉強したいけど難しそう、恥ずかしくて他人には聞けない、という声も聞こえてきそうです。今回は、そんなワイン知ら恥(知らなきゃ恥ずかしい)の人に、マストなサービスをご紹介。
AIと会話ができるワインのサービスは世界初!
それが国内のワインのトップメーカー「メルシャン」が展開しているワインコミュニケーションサイト「ワインすき!」内ではじまった、AIボットサービス「オフィシャルアシスタント おしえて!みのりさん」です。聞けば、ワインにまつわるAIボットは世界初とのこと!
ちなみに、「ワインすき!」自体がかなり充実した内容になっているのをご存知でしょうか。これは2009年からスタートしたサイトで、読み物コンテンツは300を超え、ワインとのマリアージュを提案する料理レシピも300以上。また商品として調べられるワインは400本以上もあり、Amazonを介して購入することもできます。
ただ、「もっとワインを身近に感じてもらい、楽しさを知ってもらいたい!」「もっとビギナーの課題解決に役立つ身近なコンテンツを!」という開発者の想いがふくらみ、みのりさんのサービスがはじまりました。
「彼氏は?」→「ナイショです!」というおちゃめな一面も!
より詳しい話を担当者に聞いてみました。答えてくれたのは、メルシャンのグループ企業であるキリンのデジタルマーケティング部の寺田智伸さんと伊藤佳奈子さんです。
「近年、AIを活用したチャットボットが、様々な商品のカスタマーサポートや接客サービスなどで活用されはじめています。この兆しを受け、種類が多くなかなか自分で選ぶことが難しいワインは、チャットボットが向いているのではないかと思ったのがきっかけです。2017年の初めから実現に向けて動きだし、約半年で実用化にこぎつけました」(寺田さん)
ローンチは2017年9月14日。サービス利用には簡単な会員登録が必要となりますが、データとしては1か月で約6000人が利用するなどかなり好調な滑り出し。また対象としては30~40代の女性が中心で、全体の比率に対しては男女問わず20代の利用者が多いそうです。筆者は30代男性ですが、使ってみました。
提案されたワインは詳細を見ることができ、またAmazonに直接飛ぶこともできます。実際に使ってみると、想像以上に簡単でレスポンスもスピーディです。また、【入力してください】のフォームには自由に質問ができるのも特徴。どんな質問が多いのかを聞いてみました。
「一番多かったのは、『一度開けたワイン、まだ飲めますか?どう保存したらいい?』といったものでした。そのほかには、『ワインの賞味期限は?』『ワインって腐るんですか?』『甘いワイン・飲みやすいワインを教えて』『ワインのコルクが途中で折れた!どうしよう?』『二日酔いしないワインってあるの?』などなど。なかには『雨の日におすすめのワインは?』といった希少な意見も。ユーザーの方々の潜在的ニーズや、どのような課題を持っているかを具体的に知れるので、マーケティングとしてはかなり参考になりますね」(伊藤さん)
質問は自由で、たとえば「彼氏は?」と質問すると「・・・・ナイショです!」と返してくれるなど、なかなかおちゃめな一面があるみのりさん。キャラ設定が気になるところですが、モデルなどはいるのでしょうか?
「特定のモデルはいないのですが、話しかけやすさや親しみやすさに重点を置くように設定しました。そのため、性格は元気で活発な感じです。ただコスチュームはワイン感をイメージした藤色ですので、やや古風であったりおとなしいイメージがあってギャップを感じるかもしれませんね」(寺田さん)
ローンチから数か月。一部AIが追い付いていなく、たまに読み違えてしまったり応えられなかったりするそうですが、少しずつ改善させながらよりよいサービスを目指していくとのことです。なお今回は触れませんでしたが、おすすめレシピにも力を入れており、毎週追加されているとか。ワインに合うレシピとしてはどのサイトよりも充実しているそうなので、まずはこの年末年始にでもチェックしてみてはいかがでしょうか!