子どもが生まれてから子育てに追われて、ますます多忙に。家族のためにも栄養のある食事を作ってあげたいけど、なかなか時間がない……。そんな人は、料理研究家・森崎友紀さんの金言を聞くべし!
彼女は、仕事をバリバリこなす一方で、1歳半の子どもをもつママでもあります。仕事でのレシピ考案に加えて家族の食生活も考えるとは、1日中献立ばかり考えているのでしょうか? ブログやInstagramで見る料理には、手を抜いている様子が見当たらない……ならばきっと何か、森崎流のテクニックがあるはず! ということで、子育てをしながら料理にも手をかけるコツを教えてもらいました。
【プロフィール】
料理研究家・森崎友紀さん
管理栄養士・チャイルドマインダーなどさまざまな資格や経験を生かし、初心者でも料理を楽しめるレシピや、アンチエイジング、ダイエット、離乳食の簡単レシピを考案。週刊少年ジャンプで連載中の「食戟のソーマ」(集英社)で料理監修をしているほか、11月に『改訂版 太らない夜食』(トランスワールド)を発売。来年1月下旬には離乳食レシピ本を発売予定。身近な食材でおしゃれな食卓の提案をブログやInstagramでも公開中。2016年に長女を出産し、育児に奮闘中のママでもある。
https://morisaki-yuki.amebaownd.com
家事や育児に追われる森崎さんの仕事術とは?
――食に関するお仕事をされていますが、子どもができてから食生活に変化はありましたか? 独身の時と大きく変わりそうですが……。
森崎友紀さん(以下、森崎):実は、子どもが生まれる前に、総合病院で離乳食作りをしていたことがあるんです。その時は、仕事として間違いのない正解を追求していたんですが、「自分の子どもに食べさせる」となってから、食に関する知識をより深めたいという思いが強くなりましたね。
――でも、仕事もしながら子育てをして、さらに毎日の献立を考えるのは大変じゃありませんか? 小さい間は、子どもも素直に言うことを聞いてくれるわけではないし……。
森崎:そうですね(笑)。ぐずったり、急に食べなくなったりと、子どもの特性というか細かいところがわかるようになったのも大きな変化でした。実は妊娠中に、イギリス発祥の少人数保育の専門職・チャイルドマインダーの資格も取ったんですよ。夫も仕事の時間が不規則なので、今は家族の健康を一番にと思っていて、それがレシピにも影響していると思います。
――さらに資格試験の勉強もされていたとは! そんなに忙しいなかで、勉強する時間はどうやって確保していたんですか?
森崎:時間の使い方自体を変えたんです。子どもが生まれる前は、夜が自分の時間でしたが、今は家族がまだぐっすり寝ている朝方。それから、何事も切り替えが早くなりました。ずっと仕事のことを考えていられないので、仕事中の集中力は格段にアップしましたね。職業柄、3食に関係なく調理作業をすることも多いのですが、娘は私が調理を始めると、自然とひとり遊びなどをしていてくれることが多いです。「お母さんの作業時間だ」って理解してくれている気がしますね。
――まさに、親の背中を見て育つって感じですね。まだ小さいながら、お子さんなりに何かを感じ取ってたんでしょうか……。よく、小さい子どもがいると、辛いものをメニューにしづらいと言いますよね。辛いものを食べたいときは子ども用に別のものを作らないといけないから手間が掛かるとか。森崎さんはどうしていますか?
森崎:まず、子どもが食べられるように味付けをして取り分けてから、大人用の味付けをプラスします。例えば麻婆豆腐だったら、ショウガや豆板醤など、辛味のあるスパイスは後から入れるんです。カレーは、スパイスを調合して作っているので、まず子ども用に作ってから大人用スパイスをプラスしています。粉でも市販のカレーパウダーはチリパウダー(カイエンペッパー)が入っているので、配合量によっては辛いものもあるんですよ。ガラムマサラやターメリック自体は辛くはないので、自分で調合するのがおすすめですね!
慣れればその方が、家族みんなが理想のカレーを楽しめそうですね。 ここで唐突ですが、時短に役立つ便利なキッチン道具を教えてください!
森崎:圧力鍋、フードプロセッサー、ハンドブレンダーです。この3つがあるだけでラクができるし時短になりますね。なによりおいしく仕上がるので、ぜひぜひ使って欲しい道具です! 煮込み料理にスープ作り、特にフードプロセッサーは離乳食作りには欠かせませんでした。