最近、「サバ缶がアツい」とあちこちで耳にする。いや、正確には「ここ数年」といった方がいいかもしれない。
数年前に「サバ缶でやせる」というダイエットが流行って以来徐々に売上を伸ばし、ついに缶詰界のキングと言っても過言ではない「ツナ缶」を超えたというのだから、その人気は本物だ。
簡単に使えてアレンジが自由自在、何より美味しいらしいのだが、実は私自身はこれまで使ったことがなかった。
缶詰といえば、ツナ缶かコーン缶、トマト缶くらい。それも、あまり積極的には使わない。理由は特にないのだが、缶詰って中身が見えないから、なんだか信用ならないというイメージだった(完全なる偏見)。それに、やっぱり旬のものを新鮮なまま食べたいよねーなどと思っていた。
それが、先日の北大阪地震に遭い、非常用の食料をしっかり備えなくてはと見直した結果、缶詰という存在に今更ながら気づき、そのメリットの数々に驚いている次第だ。長期保存できて低価格、下ごしらえも不要なのだから、非常食としてはもちろん、普段の食事でも使わない手はない。
そうなると、俄然気になるのが、巷で人気のあいつ、「サバ缶」だ。
水煮缶は健康で長生きするための秘密兵器
思い立ったら即行動。早速サバ缶メニューに挑戦したい。さて、どのレシピ本を参考にするかな…と思っていたら、『水煮缶で健康になる!』(奥薗壽子・著、監修/学研プラス・刊)という本を見つけた。
サバ・さけ・あさり・トマト・大豆の5つの水煮缶をクローズアップし、それぞれの健康効果と具体的なアレンジレシピが紹介されている。多彩なレシピはもちろん、健康という切り口から水煮缶の効果がしっかりと記されている点が、説得力があって良い。
なんでも、水煮缶は旬のとれたて食材を水または薄い塩水などと一緒に密閉し、高温で殺菌処理したものなのだとか。オイルを使っていないのでヘルシー、しかも生の食材に負けないほど栄養分がギュッと詰まっているという。
たとえば「サバの水煮缶」には、血液をサラサラにして生活習慣病を予防し、やせるホルモンを分泌すると言われているEPA(エイコサペンタエン酸)や、脳を活性化するDHA(ドコサヘキサエン酸)などが豊富なため、健康的にダイエットしたい人にピッタリ。
「さけの水煮缶」には、免疫力や自然治癒力をアップさせるアスタキサンチン、骨や髪、爪に栄養を与えるコラーゲンなどがたっぷり含まれているので、アンチエイジングをはかりたい人におすすめ。
「トマト水煮缶」も、美肌効果が高いリコピンやβカロテン、新陳代謝を促進するクエン酸などが豊富なため、免疫力をアップさせて若々しくいたい人はぜひ積極的に摂取を。
この暑さで毎日フラフラな人には、肝臓の解毒効果を高めるタウリンや、貧血の予防・改善が期待できる鉄・ビタミンB12が豊富な「あさりの水煮缶」を。
生活習慣病の予防・改善が期待でき、女性の不調を改善する大豆イソフラボンや、腸内環境を整える食物繊維・オリゴ糖が含まれる「大豆の水煮缶」は、プチ不調で悩む女性や便秘がちな人に最適だ。