本・書籍
2018/8/21 16:00

「こだわり」か「便利さ」か。一眼レフとミラーレスどちらを選ぶ?――『CAPA 2018年9月号』

レンズ交換式のデジタルカメラには、大別すると2種類存在する。「一眼レフ」と「ミラーレス」だ。

 

いずれも写真を撮る道具という点においては、それほど違いはない。操作性についても、大きな差異はない。カメラにそれほど詳しくない人にとっては、その違いはあまり気にならないだろう。

 

しかし、撮影する上で明らかに異なる点がある。それは「ファインダー」だ。近年では、ボディ背面にある液晶ディスプレイを使って撮影する人も増えている。いわゆる「ライブビュー」を使った撮影だ。

 

その撮影方法では、一眼レフもミラーレスもそれほど違いはない。しかし、ファインダー撮影の場合には、大きな違いがある。

 

 

 

一眼レフとミラーレスのファインダーの違い

CAPA 2018年9月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)の「劇的露出を目指すイチガン使いこなし術」という特集の冒頭に、一眼レフとミラーレスのファインダーの違いについての記述がある。

一眼レフの光学ファインダーは、非常に被写体が鮮明に見え、リアルな光を感じられるが、仕上がり結果は一切反映されないので、露出補正やWB(ホワイトバランス)調整が必要かどうかは、撮影画像をチェックして判断する。一方、ミラーレスのEVF(ライブビュー表示)は、露出レベルやWBなどの仕上がり結果が反映され、ほぼ見えているままに撮影できるので、撮影時に適切な露出補正操作が簡単に行えるのが特徴だ。

(『CAPA 2018年9月号』より引用)

 

この記述を見ると、ミラーレスのEVFのほうがとても優れているように感じるだろう。確かに、撮影後の仕上がりを確認しながら撮影できるのは、わかりやすくてよい。ただ、僕はどちらかというと一眼レフの光学ファインダーのほうが好きだ。

 

 

EVFが好きになれない理由

ミラーレスのEVFがあまり好きになれない理由は、タイムラグだ。レンズから取り込んだ光を一度画像に変換してEVF上に表示するため、若干のタイムラグ生じるのだ。最近では、かなり性能が上がっているためそれほど気にならない機種もある。それでも、テレビ画面越しに被写体を見ているような気分になるため、なんとなく気分が上がらないのだ。

 

もうひとつ気になるのは、撮影後にEVFで撮影画像のプレビューが表示されること。これは設定でオフにすることができるので、ミラーレスカメラを使う場合は必ずオフにしている。

 

EVFは便利だけど光学ファインダーが好きだ

とはいえ、これからのレンズ交換式カメラは、ミラーレスがメインになる流れになっている。いずれはミラーレスが主流になり、一眼レフは趣味性の高いもの、もしくはプロ向けのみになるかもしれない。

 

EVFの見え方問題は、EVFに露出やホワイトバランスの設定を反映させないようにできる機種もあるので、ある程度は解決可能。表示のタイムラグも技術が進めば、気にならなくなるだろう。

 

でも僕は、一眼レフの光学ファインダーが好きだ。ファインダーを覗いたときに見える被写体から、仕上がりを想像して露出を変更するというのは、撮影の醍醐味だとも感じているからだ。また、RAWで撮影して、撮影後にパソコンで現像処理をする際に調整するのも、楽しいと感じている。

 

車で言えば、オートマチック車が手軽で便利だけど、マニュアル車のほうが運転している気がするよね、という感じだ。決してミラーレスカメラを否定しているわけでもないし、おそらく数年後にはミラーレスカメラをメインに使っていることだろう。

 

でも、今は一眼レフを使いたい。古いヤツだとお思いでしょうが、長年親しんだ光学ファインダーからは、まだ離れられそうもない。

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年9月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

写真の良し悪しを左右し、思いどおりの一枚を撮るために必要不可欠なのが「露出機能」です。巻頭特集ではミラーレス&一眼レフの、測光から露出補正、そして仕上げのRAW現像まで、“光と影”で自在な表現をするための最新の露出機能をチェックします。さらに、3人の露出マイスターが極上の露出術を伝授! 「露出補正」の知っておきたい5つのキーポイントも必見です。

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
bookbeyondで詳しく見る