高級ドライヤー市場で人気を二分するパナソニック「ナノケア」とダイソン「Dyson Supersonic(スーパーソニック)ヘアードライヤー」。ミネラルマイナスイオンを搭載し、“髪質改善”を謳うパナソニック、高圧・高速気流の風で髪の根元から速乾するダイソンともに、うれしい機能が満載ですが、果たして買うべき1台はどちらなのでしょうか。2回目となる今回は、取り回し、収納性、お手入れなど、「使い勝手」の面で両者をジャッジしていきます。
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エントリーその1
ナノイーとダブルミネラルマイナスイオンで乾かしながら“髪質改善”が可能
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パナソニック
実売価格1万9520円 ※価格はすべて編集部調べ
ミネラルマイナスイオンを発生させ、髪を乾かしながら“髪質改善”できるヘアードライヤー。パナソニック独自の微粒子イオン「ナノイー」と2つの亜鉛電極から発生するミネラルマイナスイオンがキューティクルを引き締め、髪の摩擦ダメージや紫外線の影響を抑えて、しっとりまとまる髪へと導く。毛先集中ケアモードからスカルプモード、スキンモードなど、地肌から毛先、肌までケアできるモードを搭載。
SPEC●サイズ/質量:W214×D92×H228mm/約575g(セットノズル含まず)●消費電力/1200W(ターボ時/ホット時)●風量/約1.3㎥/分(ターボ時)●コード長/約1.7m●付属品/セットノズル
エントリーその2
高圧・高速気流で髪の根元から毛先まで優しく速乾
ダイソン
Dyson Supersonic Ionic(ダイソン スーパーソニック イオニック)
実売価格4万8600円
コンパクトながら一般的なドライヤー用モーターの最大8倍速く回転する「ダイソン デジタルモーター V9」を搭載。過度の熱ダメージから髪を守るため、温風の最高温度は100℃に抑えつつ、取り込んだ空気を3倍に増幅し、高圧・高速気流の風が髪の根元から毛先まで速乾する。さらに髪の温度が上がりすぎないための「インテリジェント・ヒートコントロール」機能を搭載するなど、髪へのダメージを抑える機能があるのも特徴だ。
SPEC●サイズ/質量:W78×D97×H245mm/約630g●消費電力/1200W(最大)●風量/約2.4㎥/分●コード長/約1.9m●付属品/ダイソン スムージングノズル、ダイソン スタイリングコンセントレーター、ダイソン ディフューザー
【テスト内容はコチラ】
ドライヤーは毎日使うものだけに、使いやすさも重要です。今回は、取り回しのしやすさのほか、収納しやすさ、お手入れのしやすさを中心にチェックしていきます。
【テスト結果はコチラ】
エントリーその1
パナソニック
多機能なぶん、使いこなすには慣れが必要
使用時は、グリップ部分に付いている電源スイッチを「OFF」「SET」「DRY」「TURBO」に切り替えるだけと、昔ながらの方式です。これ以外に、本体の脇にある「風温切替ボタン」を利用すると、多彩なモード切替ができるのですが、これが意外と複雑。例えば、電源スイッチが「TURBO・DRY」時に、風温切替ボタンを押すと、「温風モード(長押しでインテリジェント温風モード)→温冷リズムモード→冷風モード→スカルプモード」と切り替えが可能です。一方、電源スイッチが「SET」のときに風温切替ボタンを押すと、「温風モード(弱風)→毛先集中ケアモード→スキンモード→スカルプモード」と切り替えができるのです。
高い位置で振りながら使うと重く感じることも
ドライヤーとしての形状はオーソドックスですが、ヘッド部分がやや大きいため、頭頂部など高い位置を乾かすときは、少々腕が疲れることも。特に吹出口を左右に振りながら使おうとすると、長いヘッドが重く感じました。
本体が折り畳めるうえ、コードがかさばらない
続いて収納しやすさをチェック。本体自体は大きいですが、ハンドル部分が折りたためるので、そのぶんコンパクトにできます。
なお電源コードの根元には、丸いリング状のつり輪が付いているため、S字フックなどに引っ掛けてもOK。また、一般的に、ドライヤーを収納するうえで注意したいのがコードの扱い。つい本体にぐるぐる巻きつけたくなりますが、これは電線が断線してショートの原因になるため、NGです。となると、軽くまとめる程度になりますが、パナソニックのコードは細いのでかさばらずに収納できます。
続いてチェックしたのは、お手入れ方法。これが意外と多い! まず空気の吸込口のホコリを取り、温風の吹出口やナノイーとミネラルマイナスイオン吹出口の汚れも綿棒でかき出します。多機能ゆえの手間ではあるのですが、お手入れは1か月に一度程度でOKなので、許容範囲ですね。
エントリーその2
ダイソン
操作ボタンは少なく、迷わずに操作できる
ダイソンは一般的なドライヤーとは構造も形状も異なるため、使用感にも大きな違いが出ます。まずは使い方からチェックしてみましょう。操作ボタンは少なく、電源と風量(3段階)、温度(3段階)とクールショットボタンのみ。操作自体はシンプルです。
なお、細かいことですが、風量と温度の変更は電源を入れてから行うため、風の向きには注意が必要です。温風が出ている状態で、風量や温度を変えようと手元に持ってきた瞬間、温風があらぬ方向に飛んで、机上の紙が舞うなど、周囲が大変なことに(笑)。
重心バランスが良く、実際よりも軽く感じる
一方で、ハンドルの中心にヘッドが乗っている重心バランスがよく、実際より軽く感じます。また、ヘッドが短いため腕を必要以上に上げる必要がなく、前に傾くこともないので疲れにくいと感じました。この形状を可能にしたのが、小型でハイパワーの「ダイソン デジタルモーター V9」。通常、ヘッドに搭載されるモーターをハンドル内に収めることができたため、この形状が実現したわけです。
折り畳めず、コードも太く弾力があるので置き場所を選ぶ
気になるのが収納場所です。サイズ自体はコンパクトに見えますが、ハンドル部分が折れ曲がらないため、収納場所には長さを確保する必要があるのです。さらに、アタッチメントも大きくて重いので、まとめて収納しようと思ったら、工夫が必要。コードも太くて弾力があるので、まとめようと思っても、すぐに広がってしまいます。
一方、お手入れはとてもカンタン。基本的には、コードの付け根あたりにあるメッシュ状の吸い込み口のホコリを取るだけ。とはいえ、数回使っただけでかなりホコリが溜まっていたので、マメに取り除いたほうがよさそうです。
【検証のまとめ】
取り回しではダイソン、収納面ではパナソニックが優秀
使い勝手では、それぞれの特徴ゆえのメリットとデメリットが見えました。パナソニックは基本的な操作方法は実にオーソドックスなので、取扱説明書なしでも使えます。しかし、多くの機能をとことん使おうとなると、複雑なモード切り替えを覚える必要があります。また、ヘッドが大きいため、高い位置で使う場合は腕が疲れることも。一方、サイズは大きいようでいて、ハンドル部分が折り畳めるため収納しやすく、コードの根元には、丸いリング状のつり輪が付いていて、吊り下げ収納できるのは高ポイントでした。
一方のダイソンは、ハンドルが折りたためないため、収納スペースには工夫が必要。コードがまとまりにくいので、そのまま放り込めて、アタッチメントも一緒にしまっておける専用のカゴなどを用意するといいでしょう。ただし使い勝手は良好で、重心バランスが良いおかげで疲れにくく、ヘッドが短いため、きめ細かく動かすこともできました。
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次回は「独自機能」をチェックしていきます!
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第4回 【2018年版】パナvsダイソン 2大高級ドライヤー「3項目徹底比較」の最終結論
協力:楽天市場