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ラーメン
2018/10/31 21:00

【11/4まで】「東京ラーメンショー」3つの魅力を、毎年参加のサニーデイ・サービス田中 貴が語る

食欲の秋。各地ではグルメイベントが真っ盛り。「どれに行こうかな?」なんて考えている人もいるのでは。そのなかでイチオシしたいのが「東京ラーメンショー2018」だ。今回で10周年というのもあるが、ほかにもここだけの魅力が満載らしい。

 

そこで、毎年行っているラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんと参加。3つの魅力と楽しみ方を聞いてみた。田中さんオススメの出店店舗とともにお伝えしよう!

 

【プロフィール】

田中 貴
サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては今春、配信とアナログでニューアルバム『the CITY』をリリース。また6月13日にはアナログで『FUCK YOU音頭』と『DANCE TO THE POPCORN CITY』を2タイトル同時リリースするなど、精力的に活動している。また個人としては、音楽監修を務めるアニメ「ラーメン大好き小泉さん」のオリジナルサウンドトラック『ラーメン大好き田中さんと細野さん』が発売中!

 

【その1】18種類(期間計36種)ものラーメンが楽しめる

「東京ラーメンショー2018」は駒沢オリンピック公園の中央広場で11月4日(日)まで開催中だ。アクセスは駒沢大学駅から徒歩約12分。会場は約2万平方メートルとかなり広く、ラーメンブースには18もの店舗がズラリと並ぶ。

11日間のイベントは10月25日(木)~30日(火)の1幕と10月31日(水)~11月4日(日)からなる2幕の2部制。18の店舗が入れ替わる形で、計36種類のラーメンが楽しめる。これはつまり、選ぶ楽しみが広がっているというわけだ。

「ラーメンを主体としたグルメイベントとしては日本一でしょう。ラーメンの種類もさることながら、出店店舗も有名どころばかりだし、なかには有名店の店主も。過去には『東池袋大勝軒』の山岸一雄さんや、『支那そばや』の佐野 実さんといったレジェンドもいましたし。10周年は感慨深いですね」(田中さん)

 

↑会場にはステージが設けられ、トークショーなどのイベントも。田中さんも何度か出演したことがあるという

 

「思い出深いのは、林家木久扇師匠との対談。師匠はラーメンがブームといわれるずっと前から全国でラーメンイベントを開催していた功労者なんですよ。だから、2年前のラーメンショーで『日本ラーメンファンクラブ』の名誉会長に就任いただいたんです。そのときに作ったパネルは今回もあるので、ぜひ写真を撮ってほしいですね!」(田中さん)

↑「東京ラーメンショー2016」のひとコマ。「日本ラーメンファンクラブ」の設立発表と、同クラブの名誉会長に任命された木久扇師匠の就任式が実施され、田中さんとのトークショーも
↑木久扇師匠とツーショット気分になれる、顔はめパネル。田中さんも一緒に

 

【その2】ここだけの限定ラーメンが盛りだくさん

では、ラーメン自体の魅力は?と聞くと「限定ラーメンがハンパない」とのこと。まず訪れたのは「DDTコラボ」という店名のブース。ここは東京・新宿にあるプロレス居酒屋が、とある有名店舗とコラボしているとのこと。提供ラーメンは「アサリの旨味 塩中華そば」だ。ちなみに、ラーメンはすべて一杯850円(食券制)。

↑「DDTコラボ」の「アサリの旨味 塩中華そば」。あっさり系の塩ラーメンで、麺は中太だ

 

「プロデュースしているのは、鮮魚系で有名なラーメン店主。彼、負けず嫌いなところがあって、この味もいい意味でやりすぎなぐらいトガってますね。1杯100個以上のアサリを使っているみたいですが、確かにダシのうまみが超パワフル!」(田中さん)

 

海の恵み全開な味わいだが、「東京ラーメンショー2018」の1幕ではほかにも伊勢海老、カキ、毛ガニ、ウニなど、贅沢な魚介を使ったラーメンが満載。2幕でもサンマや甘海老を使ったラーメンが登場するので、要チェックだ!

 

↑「さすがラーメンショー! こんな突き抜けたラーメン、全国でもここでしか食べられないんじゃないでしょうか?」と田中さん

 

今回は10周年ということもポイント。ラーメンもよりスペシャル感が増しており、過去9回に登場した333のラーメンのうち、ファン投票で選ばれた上位のラーメンがアンコール出店している。ということでその店舗に向かった。すると、とある有名店主に遭遇!

 

↑田中さんの隣は、板橋・蓮根の超人気店「らあめん 元」の内田 元店主。今年、「マツコの知らない世界」で中華そばの世界を案内したことでも有名だ

 

味わったのは、「らあめん元&麵屋あがら」による「和歌山ラーメン」。2015年開催時に提供したアンコールの一杯だ。豚の骨髄からうまみを抽出した濃厚スープに、和歌山の老舗「カネイワ醤油本舗」の天然醸造醤油を合わせている。

 

↑「らあめん元&麵屋あがら」の「和歌山ラーメン」。醤油豚骨の細麺で、ややこってりとした味わい

 

「20年ほど前に和歌山ラーメンのブームがあって、東京にも専門店がいくつかできましたが、今も残っている店は少ないです。その意味では、この一杯はかなり希少。僕はツアーでたまに和歌山に行くんですけど、やっぱり現地にはラーメン屋が多くて、白濁した豚骨スープの濃厚系と、醤油がビシッと効いた黒いスープの2タイプが主流です。今回のは前者。豚骨のうまみがたっぷりで、地元の醤油の香りと甘みが楽しめる一杯です」(田中さん)

 

↑ブース内では濃厚スープがグツグツと。麺も名店御用達の「三河屋製麺」製が用意されていて、手加減なしの一杯が楽しめる

 

「ご当地のアンコールでもう一杯、注目すべきは竹岡式ラーメンですね」と田中さん。ついていくと、この日は平日ながらなかなかの行列。“本家 梅乃家 公認”とあって、お墨付きの店舗のようだ。

 

↑看板「竹岡式」ではなく「竹岡“武”」。業者が間違えたそうだが、時間もないので、そのまま使っているそう。ある意味レア!

 

「竹岡式は、千葉の有名なご当地ラーメン。富津市竹岡は港町で、朝早くから漁師さんに親しまれてきた歴史があるんです。ただ、早朝から営業するってのはなかなか大変なので、パートのおばちゃんでも簡単に作れる必要があった。そこで、素材を炊いたスープではなく、チャーシューの煮汁を湯に溶いてラーメンにしたんです」(田中さん)

 

↑「千葉ラーメン 拉通」の「房総竹岡式ラーメン」。ややあっさりした醤油味で、細めの乾麺を使用している。玉ネギがたっぷりのるのも特徴だ

 

「有名な『梅乃家』は、地元メーカー『宮醤油』の濃口醤油と『都一』のノンフライ麺を使っているんですが、ここでもちゃんと同じものを使っているようです。作り方自体は難しくないので再現性も高いですね。あと、チャーシューをたくさん煮込むんですが、その肉がたっぷり入っているのも地元同様です」(田中さん)

 

なお、第2幕でも福岡の久留米、熊本、広島の尾道、京都醤油、新潟の燕三条などのご当地ラーメンが出店。そのなかで田中さんが特に推すのはふたつある。

 

「イチオシは山形の酒田ラーメン。あとは岡山の笠岡ラーメンもオススメです。このふたつはご当地系のなかではマニアックですが、だからこそレア。僕が第2幕でまたここに来たら、間違いなくこの2杯から味わいますよ」(田中さん)

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