家電
暖房器具
2018/12/30 20:30

2018-19の冬本番。最新ヒーターはどれがいい? 11モデルを4項目で徹底検証

寒さが本格化してきただけに、エアコンだけでは物足りないということも出てくるはず。エアコン以外の暖房器具は、家族構成や目的に合わせて選ぶのが賢いやり方です。ここでは「ファミリー向け」「パーソナル向け」に分け、ランニングコストから速暖性まで4つの項目を5段階で検証し、各製品の特徴を明らかにしました。ぜひ参考にして、この冬を乗り切るための最高の相棒を探してみてください!

 

テスト項目は以下の4つ!

ランニングコスト

電気代は1kWh=27円、灯油価格は1ℓ=97.5円とし、1日の使用時間を10時間と仮定して月のコストを算出しました。省エネは最重要ポイント。

速暖性

暖房機器から50㎝ほど離れ、スイッチを入れてから3分後の温度を計測。朝の出勤前に暖房を使うことが多い家庭では特に重視したいです。

操作性

スイッチの使いやすさや首振り機能、安全装置の有無などをチェック。こうしたユーザビリティは毎日使ううえで欠かせない項目であります。

独自機能

ほかの機種と差別化された機能の使い勝手を調査。暖かさを効率よく届ける工夫など、オンリーワンの機能が製品を買う決め手となります。

 

【テストした人】

家電コーディネーター 戸井田園子さん

雑誌やテレビなどで活躍する家電専門家。暖房器具は暖かさだけでなく、デザインや風の快適さも重視。

 

速暖性に優れた石油暖房と独自性が際立つ電気暖房

暖房器具と言えばまずエアコンですが、足元までしっかり暖めたい冬本番は、ヒーターの導入がオススメ。ヒーターは、世帯人数や生活スタイルに合った製品を選ぶと、より快適に暖を取れます。例えば、ファミリー向けの広いリビングを効率よく暖めるなら、速暖性が優秀でパワフルな石油ファンヒーターが最適です。

 

しかし、灯油の購入に手間がかかる場合や、石油暖房が使えない賃貸住宅の場合は、電気暖房から選ぶ人も多いはず。電気暖房は電気代がかさむことが懸念されますが、最近では人感センサーや温度調節機能など、節電に配慮した製品も増えています。石油暖房に比べるとパワーは劣るため、エアコンとの併用や局所暖房として上手に活用したいところ。各製品の特徴を吟味して、最適な相棒を見つけましょう。

 

<エアコン単体でのもの足りなさをカバーし足元からじっくり暖める「ファミリー向け電気暖房編」>

※電気暖房のランニングコストは、最大消費電力と最小消費電力の中間をとり、10時間×30日使用した場合で算出したおおよその目安です。内気温や外気温、建物の構造、使用方法などによって変化します

 

【その1】節電に配慮した機能が多く長時間在宅する人にも安心

ダイキン

セラムヒート ERFT11VS

実売価格4万1340円

縦にも横にも使える遠赤外線ヒーター。遠赤外線のなかでも特に人に吸収されやすい波長域を使用し、身体の芯から暖まります。今季は新たに人感センサーを採用し、不在時は15分で自動停止します。●サイズ/質量:W342×H652×D342㎜/8㎏

 

【ランニングコスト:★×4.5】

約5468円/月

【速暖性:★×4】

0.7℃上昇(1100W)。遠赤外線効果で体感はさらに暖かいです。「速暖モード」を搭載し、通常の約1.8倍の早さで暖めることも可能。

【操作性:★×4.5】

暖房出力の強弱はダイヤル式ながら、ワット数がデジタル表示されるのでわかりやすいです。そのほか、首振りや縦と横で使える点なども便利。

【独自機能:★×5】

セラムを使うことで熱効率が1.1倍まで上がり、ワット数以上の熱量が得られます。1畳分(1.8m)以上先にも温もりが伝わるのが特徴。

 

【その2】電気代が安くオート運転で快適さキープ

デロンギ

マルチダイナミックヒーター MDHU15

実売価格7万6340円

電気で内部の金属モジュールを熱するヒーター。空気を汚さず、温風ではなく輻射熱で部屋全体をじっくり暖めます。32通りの自動温度調節機能により、ムダなく快適温度をキープ。●サイズ/質量:W510×H665×D275㎜/12.5㎏

 

【ランニングコスト:★×3】

約7290円/月

【速暖性:★×3】

0.2℃上昇(1200W)。速暖性はないが静かで穏やかな暖かさで、長時間の暖房向きです。窓際に置けば、冷気をシャットアウトしてくれます。

 

【操作性:★×4.5】

細かい単位で出力の調整ができ、室温の安定性が高いです。外出・在宅・ナイトモードがあり、それぞれでタイマーと温度設定が可能です。

 

【独自機能:★×5】

オイルヒーターとは異なり、暖気が上昇するので、ベッドで寝ている人にとっても快適です。本体は平均表面温度約60℃で、ヤケドしにくいです。

 

【その3】機能がシンプルなぶんイニシャルコストも安く

YAMAZEN

カーボンヒーター ツインヒートPLUS DBC-J122

実売価格1万1080円

速暖性に優れた「カーボン」、遠赤外線効果のある「シーズ」、2種類の熱源を搭載したハイブリッドタイプのヒーター。自動首振り機能や、倒れても安心な転倒OFFスイッチを搭載しています。●サイズ/質量:W330×H687×D330㎜/約4.1㎏

 

【ランニングコスト:★×4】

約6075円/月

【速暖性:★×4.5】

1℃上昇(1200W)。電気暖房のなかでは、まずまずの速さ。シーズヒーターは遠赤外線効果があり、室温の上昇以上に暖かさを感じられます。

【操作性:★×3.5】

強弱切替は3段階で、あとは首振り機能があるだけと必要最低限に絞った設計。タイマー機能が付いていないので、切り忘れには注意。

【独自機能:★×4】

カーボンとシーズがそれぞれの特徴を発揮していてコスパは◎。中央のカーボンは明るくなるので、反射光で暖かさも早く出やすいです。

 

【その4】ヤケドの心配がなく軽量で実用性抜群

siroca

速暖マイカヒーター SH-M121

実売価格2万4710円

遠赤外線を出し熱伝導性に優れる「マイカ(雲母石)」を使用したヒーター。360度の熱放射で部屋のどこにいてもすぐに暖かさを感じられます。洗濯物が干せる付属のハンガーも便利。●サイズ/質量:W288×H638×D485㎜/4.2㎏

 

【ランニングコスト:★×3】

約6480円/月

【速暖性:★×3】

0.2℃上昇(1200W)。速暖性はないので、暖かくしたい1時間前くらいにつけるのがベスト。濡れタオルを干しておけば加湿もできます。

【操作性:★×5】

パワー切替のほかに温度設定ができ、室温を一定に調節します。タイマーが2つあるので、朝夜の設定ができて便利。リモコン付き。

【独自機能:★×4.5】

とにかく軽くて持ち運びしやすい。万が一子どもが触ってもヤケドすることがないので、幅広い年齢層に使いやすいのがうれしいです。

 

【その5】インテリア性にこだわった暖炉風ヒーター

ディンプレックス

オプティフレーム Ritz

実売価格4万1620円

LEDの光を5段階に反射・屈折させる独自の技術で、自然な炎の揺らめきを再現したイギリス発の電気暖炉。ファンヒーターは強/弱の2段階で、炎効果のみでも使用できます(※)。●サイズ/質量:W510×H600×D340㎜/18㎏※:イルミネーションのみでの消費電力は7W

 

【ランニングコスト:★×3】

約7452円/月

【速暖性:★×3】

0.3℃上昇(1200W)。暖炉部分は見た目だけで、実際は本体下から暖かい風が出る仕様。暖気が低いところを這うので、足元が暖かいです。

【操作性:★×4】

スイッチはON/OFFのみで、細かな調整や安全装置もなくシンプルでわかりやすい。サイドから熱が漏れないため壁に寄せて使えます。

【独自機能:★×5】

インテリア性は圧倒的。ヒーターをつけず、炎が燃えている演出だけを楽しむこともできる。視覚で感じる暖かさという提案は新鮮です。

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