もうすぐ、東日本大震災から8年。支援に関する取り組みは様々な組織で行われていますが、アサヒグループの施策のひとつが「希望の大麦プロジェクト」。これは被災地で大麦を栽培し、「なりわい」(産業)や「にぎわい」(活性化)を生み出す計画ですが、その大麦を使ったビールが完成。3月7日より一部店舗で販売され、一杯につき100円が寄付されます。
ひとつずつ課題をクリアしてビールが完成
発売にあたり、プロジェクトの発表を兼ねた試飲会を開催するということで会場へ。プロジェクトは2014年から。「希望の大麦エール」の提供は2016年からはじまり、今回で3年目。累計寄付額は91万2000円になっているとのことです。
アサヒグループは2013年4月から、復興庁を通じて社員を現地へ派遣しています。この時の社内公募で選ばれたのが、アサヒビール伝田潤一さん。その出向先となったのが、宮城県東松島市で復興事業に関する中間支援組織として設立された「一般社団法人東松島みらいとし機構(HOPE)」です。
伝田さんは第1期で、2017年4月からはアサヒ飲料の三井茂史さん(乾杯写真の最右)が第3期出向者として赴任しています。三井さんは会場で登壇し、これまでの歩みなどを語りました。
三井さんのミッションは、試験栽培フェーズの次となる「真のなりわい」の創出。具体的には農作業委託から契約栽培に変更し、収穫した大麦を販売していくことでした。2018年の夏から改めて栽培する農家を探したそうですが、すでに翌年の計画が決まっている時期だったようでなかなか見つからなかったとか。そのなかでも熱心にストーリーなどを語り、新たに農業生産法人がプロジェクトに参画。今年は前年比の4.5倍以上となる56.3tの収穫量を見込んでいます。