価格の安さでは海外勢に押されがちですが、独自性と信頼性なら国産モバイルノートPCは魅力十分。長く使いたいなら有力な選択肢です。ここでは、4メーカーの主要モデルを比べてみました。
私が評価します
各社独自の魅力も多く、長く使うなら国産は賢明な選択
ハイエンド中心に展開するため、高価な印象も強い国産PCですが、実は国産ならではの強みも多いです。その魅力について、ITライターの酒井麻里子さんはこう話します。
「まず、国産ノートPCの特徴として、堅牢性と携帯性の良さが挙げられます。日常的に持ち歩いて外出先でもしっかり使いたい場合、これはとても重要なポイントです。また、処理能力やネットワーク性能に強みを発揮するモデルが多く、VAIOのチューニング技術によるCPU性能の向上や、レッツノートの『モダン スタンバイ』など、メーカー独自の機能によってこれらの分野を強化している機種もあります。さらに、国産機の多くは、キー入力の快適性やインターフェイスの充実度といった、使い勝手に関わる面で細かく配慮されていることも大きな魅力。もちろん、これらの要素を兼ね備えることによって価格も高めになりますが、“良いものを買って長く使う”と考えるなら、コスパ的に考えても十分に『アリ』な選択といえます」(酒井さん)
【その1】スリープ中も通信を続ける「モダン スタンバイ」対応
パナソニック
Let’s note CF-SV8CDGQR
実売価格27万5000円
光学ドライブ搭載で約999gという軽さを実現。スリープ時も低消費電力状態を維持して無線通信を行う「モダン スタンバイ」に対応しており、PCを開けないときもメールを受信できます。
SPEC●OS:Windows 10 Pro●ディスプレイ:12.1インチ●解像度:1920×1200ドット●CPU:Core i5-8265U●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD●バッテリー持続時間:約14時間●サイズ/質量:W283.5×H24.5×D203.8mm/約0.999kg
【CHECK!】充実したインターフェイスと「モダン スタンバイ」の便利さが魅力
最新の第8世代Core i5プロセッサーを搭載し、インターフェイスの充実度も最高レベル。「モダン スタンバイ」は、移動中の時間を効率的に使えて利便性が高いです。
携帯性重視ならコレ!
パナソニック
Let’s note CF-RZ8CFMQR
実売価格29万6780円
液晶が360°回転する10.1型2 in 1。キーボードは16.8mmのキーピッチを確保し、ディスプレイは化学強化ガラスを採用。LTEにも対応します。
【その2】小型筐体で14インチを実現したLTE対応モバイルノート
VAIO
VAIO SX14 (VJS14190211T)
実売価格22万6580円
狭ベゼル採用で、13.3インチの従来機とほぼ同サイズの筐体に14.0インチ液晶を搭載。CPU性能の向上を実現するチューニング技術「VAIO TruePerformance」が施されています。
SPEC●Windows 10 Home●ディスプレイ:14.0インチ●解像度:1920×1080ドット●CPU:Core i5-8265U●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD●バッテリー持続時間:10.6時間●サイズ/質量:約W320.4×H15.0×D222.7mm/約1018g
【CHECK!】 快適に使える独自機能が充実したハイコスパな14インチモデル
冷却性能を高めて効率を上げる独自技術で、処理能力の向上を実現した点が魅力。キーボード部が傾斜する「無限パームレスト」は入力時に両手が安定します。
タブレットも欲しいならコレ!
VAIO
VAIO A12 | ALL BLACK EDITION
22万6584円
ディスプレイとキーボードが分離する2 in 1タイプ。スタンドになるフリップがせり出す独自構造で、ノートスタイル時の安定感を確保しています。
【その3】狭ベゼル&軽量でどこでも使えるコンバーチブルPC
NEC
LAVIE Hybrid ZERO (PC-HZ750LA)
実売価格22万6580円
ディスプレイが360°回転するコンバーチブル型としては最軽量の約831gを実現した13.3インチPC。面耐圧150kgfレベルの堅牢性を備える反面、スッキリとした狭ベゼルが採用されています。
SPEC●OS:Windows 10 Home●ディスプレイ:13.3インチ●解像度:1920×1080ドット●CPU:Core i7-8550U●メモリ:8GB●ストレージ:約512GB SSD●バッテリー持続時間:約10.8時間●サイズ/質量:W305×H16.9×D205mm/約831g
【CHECK!】 Type-C端子非搭載は残念だが軽さと高速SSDは魅力
13.3インチのコンバーチブルPCとして約831gを実現した点は見事。起動や転送速度の速いPCIe接続のSSDが採用されている点も◎。USB Type-C端子非搭載は少々残念です。
コスパ重視ならコレ!
NEC
LAVIE Note Mobile
実売価格15万7350円
狭ベゼルで質量約910gの12.5インチPC。CPUには省エネ性能に優れたインテルCore i5 Yシリーズを採用し、指紋認証ログインにも対応します。
【その4】軽さと強度の両立を実現し急速充電にも対応
富士通クライアントコンピューティング
LIFEBOOK UH-X/C3
実売価格23万5650円
約698gの軽さが特徴の13.3インチ機。開閉時に力のかかる部分を補強する構造などにより、軽量化と堅牢性確保を両立しました。30分で約50%の急速充電が可能で、顔認証ログインにも対応。
SPEC●OS:Windows 10 Pro●ディスプレイ:13.3インチ●CPU:Core i7-8565U●メモリ:8GB●ストレージ:約512GB SSD●解像度:1920×1080ドット●バッテリー持続時間:約11.5時間●サイズ/質量:W309×H15.5×D212mm/約698g
【CHECK!】 軽量・薄型で処理能力も優秀、使いやすさと価格のバランスが◎
最新の第8世代Core i7プロセッサー搭載。15.5mmと薄型ながらHDMI端子やLAN端子も備えます。ただし、VGAは非搭載。約698gの軽さで毎日の持ち歩きもラク。
スタミナ重視ならコレ!
富士通クライアントコンピューティング
LIFEBOOK SH75/C3
19万9065円
光学ドライブ搭載を搭載する13.3インチPC。約23.3時間のバッテリー駆動が可能で、インターフェイスも充実。指紋認証にも対応します。