文房具
2019/6/24 19:00

紙が切れる!楽に動かせる!目が見える!? 2019年式高機能定規がどれも買い

【きだてたく文房具レビュー】高機能な2019年式定規

文房具業界ではなぜか、シンクロニシティのように複数メーカーから同ジャンルの製品が、タイミングを合わせて発売されることがある。それがボールペンだのペンケースだのといった、主力級のアイテムならなんの不思議もないのだが、定規という少々ニッチなジャンルだと「どゆこと?」と思うわけだ。メーカー間で話し合いがあったわけでもなかろうに、たまーにそういうことが起きるのが面白い。

 

まさに今年の春~夏期は、数年ぶりとなる定規の当たりシーズンであり、それぞれ機能に工夫を凝らした面白い定規が、立て続けに発売されたのである。

 

2つの機能性定規を融合した“折り畳み定規”

まず紹介したいのが、クツワの「紙が切れる折りたたみ定規」だ。こちらは2年前にこの連載でも紹介した、同社の「スパッ! と紙がキレイに切れる折りたたみ式アルミ定規」の新作、ということになる。

↑クツワ「ハイライン 紙が切れる折りたたみ定規」360円(税抜き)
↑クツワ「ハイライン 紙が切れる折りたたみ定規」360円(税抜き)

 

↑二重ヒンジを展開すると、30㎝定規に変形。中央の境目は段差も少なく、使いやすい
↑二重ヒンジを展開すると、30㎝定規に変形。中央の境目は段差も少なく、使いやすい

 

そもそも、クツワの「紙が切れる定規」シリーズはその名の通り、定規の板面にプリントされた矢印に沿って紙を引くだけで、気持ちよくスパーッと切れるという機能を持ったもの。クーポン誌の切り取りや、書類のちょっとしたカット程度なら、わざわざカッターやはさみを使うまでもなく、お手軽なのである。

 

で、これはその折り畳み(15㎝⇔30㎝)定規版……ということなのだが、前作がアルミ定規なのに対して、新しい方はポリカーボネート製の透明定規ということで、見た目のクオリティ的には、やや安っぽくなった印象を受けるかもしれない。

↑エッジ角が45°と鋭い(といっても手を切るほどではない)ので、コピー用紙ぐらいなら気持ち良く切れる
↑エッジ角が45°と鋭い(といっても手を切るほどではない)ので、コピー用紙ぐらいなら気持ち良く切れる

 

ただ、実はこの新作には機能的に面白いものがプラスされており、かなり便利にバージョンアップ。個人的には、前作を持っている人にも買い換えをオススメできるレベルなのだ。

 

それが、折り畳みストッパー兼用のスライダーパーツを使った“ゼロピタ機能”である。

↑スライダーを押し出すと、線を引くときのゼロ位置が取りやすい。個人的にかなり好みの機構だ
↑スライダーを押し出すと、線を引くときのゼロ位置が取りやすい。個人的にかなり好みの機構だ

 

スライダーを使うことで、線を引く際のゼロ位置がピタッと決まるため、複数の線を引く表組みやグラフを書くのがとてもラクになる。さらに、角が丸くなったものの長さも正確に測りやすくなるというのだから、これは本当に優れもの。

 

これは「紙が切れる定規」と並ぶ、クツワのもうひとつの便利定規「ゼロピタ定規」の機能であり、つまり「紙が切れる折りたたみ定規」は2つの便利定規の融合型、ということになる。

↑クツワの折り畳みアルミ定規(写真上)と比較。今作(写真下)の方が、ヒンジが外に飛び出していないのでスマートだ
↑クツワの折り畳みアルミ定規(写真上)と比較。今作(写真下)の方が、ヒンジが外に飛び出していないのでスマートだ

 

また、折り畳み定規としては珍しい二重ヒンジを使っているため、折り畳んだ状態で余分なパーツが露出しない。ペンケースに収納するときなどはよりコンパクトになるので、これはなかなかありがたいのだ。

 

ちなみに各ヒンジは、開閉時にメモリに合わせて15°ずつクリックするので、あくまでもざっくりとだが角度を測ることもできる。

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