米Anovaの「Anova(アノーバ)」シリーズや葉山社中の「BONIQ(ボニーク)」など、水を張った鍋に入れて使う低温調理器が一部の料理好きに人気になっています。低温調理は肉などをしっかりと殺菌しながらも、タンパク質を熱変性させずに調理できるため、まるで生のような食感と味わいを楽しめるのが魅力です。
しかし、調味料などにつけ込んだ食材をフリーザーバッグに入れ、水を張った鍋に入れて数時間かけて調理するため、手間と時間がかかってしまうのが最大の難点です。そんな低温調理の面倒くささを大幅に低減してくれる製品が登場しました。それがテスコムの「低温コンベクションオーブン TSF601」(実売価格1万5290円)です。
その魅力は以下の3つです。
●トースターとして普段使いできる
●ジップロックを使って手軽に低温調理が可能
●ビーフジャーキーやドライフルーツなども作れる
順を追って紹介しましょう。
最大4枚まで焼けるトースターとして普段使いが可能
低温調理が可能な調理家電は数多くあります。Anovaのように鍋に入れて使うスティックタイプの製品だけでなく、シャープのヘルシオ ホットクックのように電気調理鍋にも低温調理機能が搭載されています。一方、TSF601は、「トースターの置き換え」に最適なモデルになっています。
実勢価格1万5000円前後と、ちょっと高めのオーブントースターといったところ。サイズは幅346×奥行き395×高さ243mmとちょっと大きめですが、トースト4枚が一気に焼けるだけでなく、直径25cmまでのピザなどが焼けるのも魅力です。
ジップロックのフリーザーバッグやコンテナーを庫内に入れて低温調理ができる
TSF601の最大の注目機能の1つが35℃から70℃まで5℃刻み(70℃から90℃まで10℃刻み)で、最長12時間まで設定できる低温調理機能です。低温調理は数℃変わると食感が大きく異なるため、できれば1℃刻みにしてほしかったところではありますが、それでも5℃刻みなら十分便利に使えるでしょう。
さらに注目したいのが、ジップロックのフリーザーバッグやコンテナーをそのまま庫内に入れて調理できるという点です(フリーザーバッグは80℃まで、コンテナーは90℃まで対応)。TSF601の取扱説明書にあるローストビーフのレシピは、フライパンで焼き色を付けてからアルミホイルで包み、70℃で2時間半調理するというものでした。ジップロックに入れる手間はありますが、調味料などが庫内に分散することなく調理できるため、お手入れがラクになるのもポイントです。
ちなみに、「ジップロック」は、旭化成ホームプロダクツが販売するジッパー付きバッグや保存容器のブランド。2019年12月には、TSF601が食材をジップロックに入れたまま低温調理できる家電として、旭化成ホームプロダクツに公認されています。