2020年は、スニーカー市場が例年以上に活況を見せています。なかでも話題となっているのが、名作のアニバーサリーモデル。大注目の4モデルを、輝かしいヒストリーとともに紹介しましょう。
レジェンドスニーカーがこの春、続々と返り咲き!!
2020年は、ずばりスニーカーの当たり年！ 続々と登場する新作に加えて、アニバーサリーイヤーを迎えた名作の周年記念モデルが例年に増して大豊作です。
例えば、アディダスといえば真っ先に思い浮かべる人も多いであろう「スーパースター」は、50周年キャンペーンを大々的に展開中。80年代のヒップホップスタイルに着想を得たスリッポンタイプや、オリジナルデザインを再現した復刻モデルが早くも人気を集めています。
また、2月にはニューバランスの「M1300JP3」が5年ぶり6度目となる復刻を果たし、各地で壮絶な争奪戦が勃発。派生モデルも人気です。
ゲットナビ世代におなじみのド定番モデルも、その歴史的背景をあらためて知ったうえで履けば、さらに愛着が増すはず。いまこそ、レジェンドたちに注目を!!
【その1】スリーストライプスと金ロゴがアイコンの不朽の名作モデル
【since1969 50th】
アディダス オリジナルス
スーパースター EG4958
9889円 （問）アディダスお客様相談室
白のレザーアッパーに黒のスリーストライプスを配した王道カラーのローカットモデル。シュータンとサイドに配されたゴールドのロゴが、クラシカルな雰囲気を漂わせます。
モデル着用分●センスオブプレイスのブルゾン9790円（センスオブプレイス バイ アーバンリサーチ キュープラザ原宿店）、アーバンリサーチのTシャツ6600円、同パンツ1万2100円（アーバンリサーチ ルミネ新宿店）
【100文字でわかる名作ヒストリー】バスケットコートで生まれ世界中のストリートへと躍進
バスケットボールシューズとして開発され、70年代半ばには半数以上のNBA選手が着用する人気モデルに。その後、ニューヨークのヒップホップグループRun D.M.C（写真）が履いたことで、ストリートでも一大ブームとなりました。
【その2】派生モデルがシグネチャーカラーで登場!!
【since1985 35th】
ニューバランス
M1300 CLS
3万3000円 （問）ニューバランス ジャパンお客様相談室
同社ランニングシューズのフラッグシップ「M1300」の派生モデル。ピッグスキンスエード×メッシュの上質なアッパーを、シグネチャーカラーのスティールブルーで展開します。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
「M1300」は1985年にニューバランス初の1000番台モデルとして登場。クッション性と安定性を両立させたミッドソール「ENCAP」を初めて搭載し、雲の上を歩くような最上級の履き心地から“スニーカー界のロールス・ロイス”と称賛されました。
【その3】ターコイズブルーをオリジンモデルの配色で初採用
【since1990 30th】
ナイキ スポーツウェア
ナイキ エア マックス 90
1万3200円 （問）NIKEカスタマーサービス
ファーストカラーの配色をベースに、ターコイズブルーをアクセントにした30周年モデル。身体構造に基づいた着脱可能な土踏まずのサポートを装備し、履き心地が格段に向上しました。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
「エア マックス」シリーズ3代目としてデビュー。近未来的なデザインのアッパーや革新的なプラスチックパーツが注目を集め、のちのハイテクスニーカーブームの先駆けに。写真は蛍光色のインフラレッドがアイコニックなファーストカラー。
【その4】30周年を記念しオリジナルカラーが待望の復刻!!
【since1990 30th】
アシックス
ゲルライト Ⅲ OG
1万3200円 （問）アシックスジャパンお客様相談室
ランニングシューズ「GEL-LYTE Ⅲ」の発売30周年を記念した、タウンユース向けスポーツスタイルシューズ。ネオンイエローとグリーンのコンビが映えるオリジナルカラーを採用しました。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
1990年に発売された衝撃緩衝材「ゲル」搭載の軽量ランニングシューズ。最大の特徴は、ベロ部を縦に大きく2分割した独自構造の「スプリットタン」。甲にかかる負担を大幅に軽減し、その履き心地で世界中のランナーを魅了しました。
【その5】1世紀以上にわたって履き続けられてきた永世定番
【since1917】
コンバース
キャンバス オールスター HI
6380円 （問）コンバースインフォメーションセンター
言わずと知れたキャンバススニーカーのマスターピース。アンクルパッチには同モデルの普及に貢献したバスケットボール選手、チャールズ・H・テイラーの名が刻まれています。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
1908年の創業後、ラバーシューズの製造を行っていたコンバースが、次なる主力商品としてバスケットボールシューズを開発。それが「オールスター」の原型です。まもなくプロ選手が愛用し、改良が重ねられて現在に至ります。
【その6】イタリア・トリノ生まれの王道ローテクスニーカー
【since1925】
スペルガ
2750 クラシック
6930円 （問）カメイ・プロアクト
伝統のバルカナイズ製法が生み出す優れた耐久性と、シンプルで品のあるデザインが特徴。アッパーには肉厚なキャンバス生地が使用されており、一枚仕立てながら型崩れしにくい。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
1911年の設立当初はゴム製品をメインに取り扱っていたイタリアのウォルター・マーティニー社が、1925年に初のフットウェアとして発表。特にヨーロッパでは絶大な知名度を誇り、リゾート地で最も見かけるスニーカーとして知られます。
【その7】ダンサーやラッパーが愛用しNYのストリートで大ブレイク
【since1968】
プーマ
スウェード クラシック
9790円 （問）プーマ お客様サービス
プーマを代表するスウェード素材のトレーニングシューズ。1980年代にヒップホップカルチャーとリンクしたことで、ニューヨークのストリートからたちまち人気に火が付きました。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
1968年に前身モデルが誕生。その後NBAプレーヤー、ウォルト・フレイジャーのシグニチャーモデル「クライド」が登場したことで一躍脚光を浴びます。1979年、フレイジャーとの契約終了とともに「スウェード」の名で商品化されました。
【その8】「エラ」を改良して生まれたコンフォートスタイルの名品
【since1979】
ヴァンズ
スリッポン
5170円 （問）VANS JAPAN
「オーセンティック」や「エラ」と並ぶ、 クラシックラインのアイコンモデル。タンの両端にゴムを配置することで、シューレースなしでも高いフィット感を実現しています。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
1976年に発売され、多くのスケーターが愛用していた「エラ」の紐なしバージョンとして1979年に誕生。足を滑り込ませるだけですぐに履けるコンフォートスタイルが評判を呼び、南カリフォルニアでトレンドアイテムとなりました。
【その9】看板ランニングシューズをよりファッショナブルに昇華
【since2005】
サッカニー
ジャズ ロウ プロ
7150円 （問）サッカニージャパン
1980年代のランニングブームを牽引した看板モデル「ジャズ」の、ライフスタイルカテゴリモデル。ロープロファイル（薄底）とすっきりシルエットにより、軽快な着用感を実現しました。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
サッカニーは1898年に設立された全米最古のアスレチックブランド。ランニングシーンで高い評価を得てきましたが、2000年代前半からはクラシック（復刻）ランニングモデル「ジャズ」を中心にストリートシーンでも注目を集めています。
【その10】ドイツ軍の訓練靴を商品化したミリタリースニーカーの代表格
【since1994】
ジャーマントレーナー
ジャーマントレーナー 1183
2万900円 （問）タナカユニバーサル
ミニマルなデザインと軍用シューズならではの快適さが魅力。レプリカモデルは数多く存在しますが、本品は当時の木型や製法を使い、オリジナルの仕様を忠実に再現しています。
【100文字でわかる名作ヒストリー】
1970年代からドイツ軍に採用されていたトレーニングシューズを、タナカユニバーサルが1994年に世界で初めて復刻。その後、名だたるハイブランドが同タイプのシューズを展開し、ファッションアイテムとして定着していきました。
文／井上泰佑 撮影／島本一男（BAARL） スタイリング／四方章敬 モデル／中嶋タカシ（HEADS）
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