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2020/4/17 20:00

「巣ごもり」で爆売れ! 自動調理鍋「ホットクック」の調理ランキングを見たら、そりゃ売れると再度確信

2015年11月に発売されたシャープの水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」(以下ホットクック)は、「食材を入れて放っておくだけでおいしい料理ができる」と評判を呼び、毎年アップデートを繰り返して発売されるヒット商品となりました。シャープ広報によると、「2019年度末には累計27万台を突破。前年同期比1.5倍以上のペースで販売が拡大しております」とのこと。

↑2.4Lタイプ(2〜6人用)で無線LANを内蔵する「KN-HW24E」(実売価格7万440円)。カラバリはレッド系とホワイト系

 

「おいしいほったらかし調理」が子育て世代や共働き世帯にウケた

人気の理由について、シャープは以下のように分析しています。

 

「無水調理、予約調理、自動調理機能により『おいしいほったらかし調理』ができるとして、忙しい子育て世代や共働き家庭に高い評価をいただいたからだと思います。SNSや口コミ、料理教室などを通じて認知度が上がっていきました。なかでも、自動でかきまぜる機能(まぜ技ユニット)によって調味料の浸透が均一になり、全体的に味がなじんでおいしく仕上がるのも大きなメリットです」(シャープ広報)

↑材料をかき混ぜるアームが付いた「まぜ技ユニット」。着脱可能で水洗いできます

 

↑2〜4人用の1.6Lタイプ。無線LANを内蔵するKN-HW16E(実売価格5万4340円)はレッド系(左)とホワイト系(中央)を用意。無線LANを内蔵しないKN-HT16E(4万5750円)はレッド系のみ(右)

 

家庭で料理を作る頻度が増えた影響で、1~3月の販売台数は前年比で約2.5倍に

しかも、ホットクックはここ最近のコロナウイルス感染拡大による「巣ごもり」によって、さらにニーズが高まっているとのこと。

 

「在宅勤務・一斉休校による1日3回料理を作る家庭が増えたことにより、ホットクックの今年1~3月の販売台数は前年比で約2.5倍となっています。ほったらかし調理で火を使わないことから、お子様でも安心して料理できるのも人気の理由のひとつです」(シャープ広報)

↑2019年11月には1~2人用のコンパクトな1.0Lタイプ「KN-HW10E」(実売価格3万9800円)も登場。無線LANを内蔵しています。カラバリはブラック系とホワイト系を用意

 

実際にユーザーからは、「料理をまかせられるので、仕事に集中できる。まかせきりなのに、手抜きに見えない仕上がりに満足」といったポジティブな声が届いているそう。

 

では、ホットクックだと一体どんなメニューが作ることができて、どんなメニューが人気なのか?  参考になるのがホットクックの「調理ランキング」機能です。こちらは無線LANを内蔵するモデルが搭載する機能で、ユーザーが実際に作ったメニューを集計して表示してくれます。これを見ればユーザーがヘビロテする人気メニューが一目瞭然。以下では4月8日時点のランキングを見ていきましょう。

 

【ホットクックの調理ランキング】

1位 ビーフカレー

オーソドックスなビーフカレー。内鍋に牛肉、野菜、水を入れ、その上に市販のカレールーを入れてメニューを選ぶだけ。4人分が約45分で完成します。

 

2位 具だくさんみそ汁

野菜、豆腐、肉など、好みの具をたっぷりと入れたみそ汁。4人分が約25分で完成します。このほか、ヘビーユーザーとして知られる経済評論家・勝間和代氏による「勝間流具だくさんみそ汁」もあります。

 

3位 チキンと野菜のカレー(無水カレー)

鶏の手羽元がごろごろ入ったカレー。角切りトマトやみじん切りの玉ねぎ、セロリを使い、素材の水分だけで調理します(無水調理)。4人分が約65分で完成。

 

4位 肉じゃが

じゃがいも、たまねぎ、にんじん、牛バラ薄切り肉を使った定番の煮物。4人分が約35分で完成します。

 

5位 野菜スープ

トマトやセロリ、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、ベーコンなどを使い、顆粒のコンソメ、塩こしょうなどで味付けした西洋風スープ。4人分が約25分で完成します。

 

6~10位は以下の通り。

6位:クリームシチュー 7位:鶏と大根の煮物 8位:ポトフ 9位:かぼちゃの煮物 10位:豚の角煮

 

栄養バランスやトレンドを押さえつつ、「ちょっと手を掛けたい」ニーズにも対応

ランキングベスト10では、カレー・シチューが3つ、みそ汁を含むスープが2つ、定番の煮物のおかずが5つランクイン。なかでも「ホットクックのカレーはウマイ」と聞くだけあって、トップ3にカレーが2つ入っている点に注目です。

 

また、上位の5メニューをはじめ、野菜がふんだんに摂れるメニューが数多くランクインしているのが特徴。この点から、ユーザーが栄養バランスの良いメニューを強く求めているのがわかります。なかでもお子さんのいる家庭は、休校によって栄養面が考慮された給食に頼れなくなったため、特に気を遣っているはず。ホットクックはこの栄養バランスの面でも、しっかりとサポートしてくれるのが人気の理由でしょう。さらには、2位に「具だくさんみそ汁」、5位に「野菜スープ」が入り、近年の「なるべく多くの品目をスープで摂る」というトレンドが反映されている点も興味深いですね。ちなみに1~7位は自動でかきまぜる機能(まぜ技ユニット)を使用する料理。この結果を見ると、先述の通り、同社が「自動でかきまぜる機能によっておいしく仕上がる」というのもうなずけます。

 

ベスト10のなかで、1~9位のメニューは基本的に材料を入れるだけ。異色なのが10位の「豚の角煮」で、こちらはいったんホットクックで肉をゆでて油抜きするという手間が必要です。それでもベスト10に入るということは、味の良さもさることながら、ちょっと見栄えのするモノも作りたい、手をかけた感覚も味わいたい、でも大変なのはイヤ……という微妙なユーザー心理に応えているからなのでしょう。このように「ちょっと手を掛けたい人」に対応しているのも、ホットクックの魅力のひとつです。

↑豚の角煮

 

シャープによると、「ホットクックは、2023年度には累計販売100万台を目指して、ホットクックを家庭の『必需品化』する目標です」とのこと。「累計販売100万台」とはかなり大きな目標ですが、それもあながち夢物語ではありません。筆者はホットクックを借りて1週間ほど使ったことがあるのですが、まず、その料理のおいしさに驚きました。材料を入れて放っておけるのもメリットですが、おいしい手作り(風)の料理が味わえるのは大きいです。心理面でもホッとするはずですし、栄養面でも安心。欲を言えば、もうちょっと安ければ……といったところですが、そこを納得できれば「巣ごもり」の大きな味方になるのは間違いありません。家ごはんの機会が増えたのを機に、ホットクックを検討するのは大いにアリだと思います。