コンビニの棚を見ていると、最近はさまざまな種類の高タンパク食品を見かけます。プロテインバー、サラダチキン、ギリシャヨーグルトなどがその代表。これは低糖質ダイエットブームの影響で、なるべく糖質が低くタンパク質の多い食事を意識している人が増えているため。
数ある高タンパク食品のなかでも、自宅で手軽に作れるのが「ゆで卵」。卵はビタミンCと食物繊維以外の栄養素を含み、9種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれている食材です。筆者も最近は小腹が空いたときにゆで卵を食べることがあり、その都度鍋でゆでています。
この「鍋でゆでる」ことにそこまで不便は感じていなかったのですが、4月中旬に発売されたアピックスインターナショナルの「エッグマイスター AEM-420」という調理家電が人気らしいという情報をキャッチ。わざわざ買う必要があるのか……? と疑問に思いながら使ってみたところ、人気の理由が見えてきました。
サイズが小さいのでキッチンで邪魔にならない
「エッグマイスター」は、ゆで卵を作れるエッグボイラーです。1人暮らしなら1個ずつゆでる小さなエッグボイラーがいいかなとも思いましたが、2個食べたいときもありますし、おでんを作るときなどはまとめて何個かゆでたいので、やはり本機のように最低4個はゆでられたほうが効率的でしょう。エッグマイスターは、4個同時にゆでられるタイプとしては比較的コンパクトなサイズ感です。
3段階のゆで加減をボタンひとつで設定可能
ゆで卵は、用途や好みに合わせてゆで時間を変えなければなりません。筆者は「水からゆでて沸騰してから13分」がマイルールで、これで固ゆでと半熟の間くらいの仕上がりになります。ただ、これだと沸騰のタイミングを見張っていないといけないので、コンロの前を離れられません。
しかし、エッグマイスターは火を使わずに「半熟卵」「固ゆで卵」「温泉卵」のボタンを押すだけで加熱時間が設定可能。また、「蒸し料理」モードもあります。
使い方はシンプルで、本体付属のゆで卵ケースに卵をのせて本体にセット。本体内側の「ゆでる」の線まで水を入れたら、フタをしてメニューを選んで調理を開始します。半熟は約11〜16分、固ゆでは約15〜20分、温泉は約18〜25分となっており、加熱終了のアラーム音が鳴るのを待てば完成です。
自分で加減するのが難しいのが半熟と温泉卵なので、今回は半熟卵をゆでてみることにしました。半熟にするには、加熱を終えたらすぐに取り出して水にさらす必要があるので実践したところ、筆者がいつも好んでいる固ゆでと半熟の間くらいの仕上がりに。「半熟」と聞くと、黄身がとろりとしたタイプのゆで卵をイメージしていたので、少し期待はずれではあったのが正直なところ……。想像している半熟卵を作るには、自分で適度なタイミングで加熱を終了するといった工夫が必要そうです。
蒸し料理モードはお弁当のおかず作りに使えそう
エッグマイスターには、ゆで卵ケースのほかにも、蒸し料理ケース、オムレツケースが付属します。いずれも作れる量は少ないですが、お弁当のおかずとしてはちょうどいいかもしれません。
蒸したオムレツは全体にまんべんなく火が通っている印象で、焼いたときのようなトロトロな仕上がりにはなりませんが、お弁当に入れるならこれくらいが安心です。一度に作れるオムレツは2個なので、一度にそれ以上の数のお弁当を作る家庭では、この機能を使うのは要検討かもしれません。
朝が忙しいファミリー層には便利なアイテム
今回、エッグマイスターを使って感じたのは、朝が忙しい家庭にとって少しでも手間を省けるのがメリットになる、ということでした。家族分のお弁当を用意して、朝食も作るとなるとコンロは埋まりますし、いろいろな作業を同時並行で行うには、のんびり火の番をしていられません。そんなときに、ほったらかしでゆで卵やオムレツなどのひと品が作れるのは、小さなことですがかなり負担を減らせるはず。また、火を使うのが危ない高齢者や子どもも、これなら安全に調理できます。
ひとり暮らしの筆者にとっては、心理的な面倒臭さが減るアイテムになりそうです。しかも実売価格は5470円(税込)と、毎日使うことを考えれば買いやすい価格なのも好印象。ただし、「イメージ通りのゆで加減にするには慣れが必要」という点には注意が必要です。ともあれ、毎日ゆで卵を食べる習慣がある人や、これから低糖質ダイエットを始める人にとっては、持っていて損はないのではないでしょうか。
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