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2022/7/13 18:00

ギャラが高すぎた? iPodやiPhoneのデザインを手がけたジョニー・アイブ、アップルとの契約解消

iPodやMac、iPhone等を手がけたジョニー・アイブ氏は、20年以上も勤めたアップルの最高デザイン責任者の職を2019年に退いています。その後に自らのデザイン会社「LoveFrom」を設立しつつもアップルのコンサルタントを続けていましたが、その関係が解消されたらしいと報じられています。

Image:Apple

 

米The New York Times(以下「NYT」)は、この契約に詳しい2人の情報源に基づき、アップルとアイブ氏のコンサルティング契約はここ数週間で期限切れとなった。つまり、もはやアイブ氏はアップルの製品開発につき、たとえ小さなものであれ関わっていないと主張しています。

 

またNYTの情報源によると、アップル社内にはアイブ氏が自分の会社のため何人か人材を引き抜いたことや、どれだけ支払われていたかに「不満」を抱いていた人もいたそうです。この件につき、アイブ氏とアップル社はコメントを拒否しています。

 

アップルがアイブ氏(のデザイン会社)の主要クライアントになることや、今後もアップルと「緊密に連携し、様々なプロジェクトに関わ」ることは、公式のニュースリリースにも書かれていたことです。

 

しかし、アップルはアイブ氏がどのプロジェクトに関わっているかを明らかにすることはありませんでした。アイブ氏が公式に関与した最後の製品は、2019年のMac Proです。

 

とはいえ、契約が終わる前にアイブ氏が協力したアップル製品はいくつかあるようです。たとえば作曲家のハンス・ジマー氏は、アイブ氏が2020年後半に発表されたワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」の設計を手伝っていたことを明かしています。また未発表製品ではありますが、噂の自動運転EV「アップルカー」に深く関わったとの噂もあります

 

余分なものを極力そぎ落とすアイブ氏のミニマルデザインは世界に衝撃を与えたものの、薄さにこだわるあまり製品を使いにくくしているとの声もありました(旧MacBookのバタフライキーボードなど)。アイブ氏の退社後は、MacBook Proが分厚くなって外部ポートが増えるなど、アップル製品はかなり良くなったとの意見もあります。

 

もっとも、噂のAR/VRヘッドセットには大きな影響を与えたとの報道もありました 。今後も「最近のアップル製品はアップルらしくない」「いやスタイリッシュさよりも使いやすさ優先がいい」などユーザーの対立が続きそうです。

 

Source:The New York Times
via:9to5Mac