乗り物
クルマ
2022/7/31 11:30

日産「アリア」、リーフに続く日産の本格ピュアEVは新しさも満点!

気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」で取り上げるのはピュアEV。リーフに続く待望の本格派となる日産「アリア」だ。早くからピュアEV市場に進出していたメーカーの最新作だけに、その完成度の高さが光る。

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

洗練されたモーター制御にはリーフのノウハウが生きる

EV

日産

アリア

SPEC【B6】●全長×全幅×全高:4595×1850×1655mm●車両重量:1920kg●パワーユニット:電気モーター●バッテリー総電力量:66kWh●最高出力:218PS/5950〜13000rpm●最大トルク:30.6kg-m/0〜4392rpm●一充電最大航続距離(WLTCモード):470km

 

 

2020年7月の発表から発売されるまで2年近くかかったので、ずいぶんと待たされた感がある。だがそのデザイン、特にインテリアの仕立ての良さやタッチ式パネルの使い勝手&先進感に触れると、待った甲斐があったと実感できた。世界に先駆けて発売した量産EVの「リーフ」は、雰囲気としてはエンジン車の延長線上を抜け切らなかった。しかし10年以上の経験を経て生まれてきた日産EV第2弾の「アリア」は、テスラ的なガジェット感、新しさが感じられるモデルとなっている。

 

実際に走行すると、量販EVの経験が色濃く反映されている。電気モーターが静かで滑らかで、トルクが太いことはすべてのEVに共通するところだが、アリアのそれは洗練度が抜きん出ている。アクセルを踏み込んで加速していくときに、力強いが粗っぽくガツンとした加速を感じることはなく、常に滑らかさが伴っている。制御技術が優れている証だ。

 

その一方、乗り心地はスムーズさに欠けるきらいがある。サスペンションの動きがぎこちなく、少々フワフワしているのだ。プラットフォームは新世代でポテンシャルは高いはずなので、これが本来の実力とは信じがたい。初期モデル特有の現象だけに、今後改善されていくことを期待したい。

 

[Point 1] エクステリアはクーペSUV風

リアピラーを大きく傾斜させ、SUVとクーペのクロスオーバー的な風情を演出する外観。発表から発売まで時間を要したが、新鮮味は少しも薄れていない。

 

[Point 2] 最新トレンドにもマッチした仕立て

シンプルにしてハイテクなイメージを演出するインテリアは、最新のピュアEVに相応しい完成度。もちろん、メーターはすべてデジタル化され、スイッチ類もタッチパネルが主体となっている。

 

[Point 3] 室内は和のテイストを採用

クーペ的な外観ながら、室内は前後席ともに十分な広さを確保。日本の和のテイストを採り入れた仕立てで、ピュアEVらしい静けさも強調される。

 

[Point 4] ユーティリティもハイレベル

SUVとのクロスオーバーモデルらしく、ラゲッジスペースも実用的な広さが確保されている。細部に至る使い勝手もハイレベルだ。

 

[Point 5] より航続距離が長い仕様も

ベーシックなB6グレードは総電力量66kWhのバッテリーを搭載。より航続距離の長い91kWh仕様も間もなくリリースされる予定だ。

 

[ラインナップ](グレード:パワーユニット/駆動方式/税込価格)

B6:電気モーター/2WD/539万円

B6リミテッド:電気モーター/2WD/660万円

B9リミテッド:電気モーター/2WD/740万800円

B6 e-4ORCEリミテッド:電気モーター×2/4WD/720万600円

B9 e-4ORCEリミテッド:電気モーター×2/4WD/790万200円

 

文/石井昌道 撮影/望月浩彦

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると拡大表示されます)】