先月発売された大型かつ頑丈な「Apple Watch Ultra」には、iPhone 14 Proモデルと同じく「高精度2周波GPS」機能が搭載されています。文字通り、高い精度でユーザーの位置情報を検出できるものですが、日常生活の中では過酷な「芝刈りしながら移動」というテストで検証したユーザーが現れました。
この高精度2周波GPSとは、従来型のL1周波数と新しいL5周波数の両方を受信できる方式です。L5周波数はL1よりも高度で出力も高く、建物や樹木などの障害物も通り抜けやすい強みがあります。この2つの信号を組み合わせれば、地図アプリの位置精度が上がることが期待できるわけです。
特にApple Watch Ultraは、アスリートやエクストリームスポーツ向けと謳われた製品です。移動した距離や走る/歩くペース、ワークアウトのルートを記録する上で、非常に役立つものと思われます。
大手掲示板Redditユーザーのsuburbandad1999氏は、数週間前にApple Watch Series 4を付けて芝生を刈ったとき(左)と、Apple Watch UltraでのGPS記録を並べています。
L1型のGPSしか載っていないSeries 4では移動ルートの線も大ざっぱで、ざっくりした経路しか描かれていません。それに対してUltraではルート1本ごとの線も細く、何往復もしている複雑な進み方が緻密に記録されています。
高層ビルなどの遮へい物が多く、また道が入り組みがちな都会でのランニングでは、高精度2周波GPSでなければ走ったルートが捉えきれない可能性が高いはず。特にエクストリームスポーツをしたり、山登りやスキューバダイビングする予定がなくとも、ご近所でのワークアウトに大いに役立ちそうです。