今月発売された第10世代iPadは、最近のiPad ProやiPad Air、iPad miniと同じくUSB-Cポートを搭載するようになりました。これにより、第9世代モデルのLightningポートよりもデータの転送速度がアップすると期待されていました。
が、実はほかのUSB-C搭載iPadよりも転送スピードが遅く、最大480Mbp、USB 2.0相当しか出ないことが明らかとなりました。
これまでのUSB-Cポートを搭載したiPadでは、データ転送速度がLightning端子よりも速くなっていました。たとえばM1/M2チップ搭載iPad ProではThunderbolt 3に対応し、最大40Gbps。そして第5世代iPad Airでは最大10Gbps、第4世代iPad Airと第6世代iPad miniでは最大5Gbpsに達しています。
どれだけ第10世代iPadのUSB-Cポートが遅いのかは、YouTubeチャンネルのMax Techが実演しています。
アップルは第10世代iPadの技術仕様ページでも、この遅いUSB-Cポートには言及していません。ですが米MacRumorsは独自に、実際にUSB 2.0相当のスピードに制限されていることを確認したそうです。
ほかテックメディアThe Vergeも「USB 2.0のデータ速度と4K 30Hz(または1080p 60Hz)の外部ディスプレイ接続に限られる」として、普通のUSB-Cよりも制約があると述べています。
第10世代iPadは、一般に「無印iPad」といわれるモデルの最新版です。主にタブレット初心者や教育市場、小中学生向けのため、高精細な写真や動画の大きなデータをやり取りする必要は薄いとも思われます。とはいえ、有線ケーブルでのデータ転送速度を重視する人は、第5世代iPad Air第6世代iPad miniを選んだ方がよさそうです。
Source:MacRumors