iPhoneをはじめとして、Appleの新製品が今秋続々と登場。円安の影響もあり全体的に価格が上昇したが、果たして性能はそれに見合うレベルに高められているのか? Apple製品に精通するプロが、各アイテムの進化ぶりに判定を下す!
※こちらは「GetNavi」 2022年12月号に掲載された記事を再編集したものです
私たちがJUDGEします!
Ultraが加わりより幅広い層へ訴求する
3ラインが新たに登場したApple Watchの、注目はやはりApple Watch Ultra。日ごろのフィットネスやトレーニングというレベルを超えた、極限での使用も想定したスペックを備え、タフさを誇るモデルだ。
「機能アップはかなり落ち着いてきた印象。そのために、デザインを大きく変えた『Ultra』を用意したのでしょう。素材を変えた“ラグジュアリー路線”より、製品としての魅力があります」(西田さん)
これまでApple Watchでは、スタンダードモデルのほかに、Apple Watch NikeやApple Watch Hermèsなど、機能面やデザインで“選ぶ”魅力を付加してきた。今回は“タフさ”という新たな選択肢をUltraでアピールしている。
「12万円超という価格はインパクトがありますが、実はアウトドア向けのスマートウオッチとしては適正。電池の持ちもGPSを使用した屋外ワークアウトで最大12時間まで伸びたので、1泊2日程度の登山などでも利用しやすくなったと言えます」(井上さん)
またApple Watch UltraとApple Watch Series 8が新対応した皮膚温の測定は、女性が便利に使える機能として注目したいポイントだ。
「約5日間就寝時に着用することで、手首の皮膚温の基準値が判定され、そこからの変動を毎晩計測する仕組みです。測定したデータによって、過去に遡った排卵日の推定や、周期予測の精度向上などに役立てられます」(井上さん)
Apple Watch Ultra
耐久レースや探検、冒険など、過酷な環境に挑むアスリートのために加わった新たなラインが「Apple Watch Ultra」だ。搭載される高精度なGPSアンテナは、トレーニングやレースの際に重宝する。
アスリート必携! 過酷な環境に耐えるタフな新ライン
Apple Watch Ultra
12万4800円
アスリートや冒険家向けに開発された新ラインが登場。-20℃〜55℃の温度帯で可動するタフなスペックがウリだ。高精度なGPSアンテナを搭載し、Apple Watch史上最も正確な位置やルートの情報を提供する。
【JUDGEMENT】
≪◎≫ 価格が高いのは事実だが安心感や満足度も高い
「アウトドア向けではありますが、むしろ“最新機能全部入り”であり、バッテリー動作時間も通常使用時でもほかのラインより長い36時間というApple Watchです。高価ですが、安心して長く使いたい人向けですね」(西田さん)
≪○≫ -20℃でも動くので雪山で頼りになるはず
「動作温度が-20℃までに拡大したことに注目。寒さが厳しい地域の方やウィンタースポーツが好きな人、あるいは雪山登山をする方で、従来モデルの挙動に不満があった人ならば、Ultraに変えるメリットは大きいです」(井上さん)
■Apple Watchシリーズ 新旧スペック比較表