都内では一時期、最大65%にも達したというテレワーク実施率。ところが現在では、一部をのぞいてすっかりオフィス回帰の流れのようだ。ただ、社外での会議や打ち合わせをオンライン会議ツールで済ませる傾向は今後も続きそうで、個人的にはいいことだと思うのである。いちいち訪問するのは、交通費がかかるし時間も取られるし。
そういうこともあって、来年にかけても、オンライン会議を快適化するためのツールは、引き続き要チェックだと思う。
なにしろまだ登場して1~2年の、発展途上のジャンル。今後ものすごくエポックな製品が出てくる可能性は高いだろう。例えば、カウネットが発売したばかりのミーティングバッグなんかも、使ってみるとなかなか面白かった。
仕事道具をひとまとめできるバッグがPCスタンドへ変形!
それが、オフィス通販のカウネットから2022年8月に発売された「ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ」。フリーアドレスオフィスや在宅ワークの際に使うツール(ノートPC、ケーブル類、A4ファイル、文房具など)を、一式まるごと収納し持ち運びできるバッグだ。
フラットに四角い形状は収納スペースに無駄がなく、サイズ的にも、オフィスワークに使う道具ならだいたいすっぽり収まる。
カウネット
ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ
3590円(税別)
必要なものを放り込んだら、ハンドルをつかんで仕事スペースへ移動し、サッと仕事を始められる。つまり“作業環境まるごと持ち運び系”のバッグ、と思ってもらえばいいだろう。
内部の中央に取り外し可能な仕切りがあるので、ノートPC/それ以外のツール、といったようなざっくりとした整理をしておくと、運用しやすい。
前・後面はがっちりとした芯材入り。加えて、底と側面にも樹脂板が配されているため、セミハードバッグとしてもかなり頑丈! という印象だ。実はこの頑丈さこそが、製品名の「ノートPCスタンドにもなる」という部分に関わってくるのである。
PCスタンドとして使用する際は、まずバッグ内部の側面口に面ファスナーで貼り付けられているフレームをバリッと剥がし、前面口側に貼り直す(左右両方)。
あとはバッグを机に置き、上からノートPCを乗せると……ナナメに角度が付いたPCスタンドに変形完了だ。
あらためて「普段からノートPCで仕事しているけど、PCスタンドは使っていない」という人にお伝えしたい。PCスタンド、マジで使うべき!
まず、視点がぐっと高くなることで背筋が伸び、加えてキーボードに角度がつくことで肩甲骨周りにゆとりができる。結果、猫背改善&肩と首のこり予防が期待できるのだ。筆者も作業時、PCスタンドを導入して1年ほどが経つが、もう平らな机の上でキーを打つのイヤだな、と感じてしまうぐらい快適である。
もうひとつ重要なのが、オンライン会議での見た目の問題。ノートPCのカメラは、ほとんどがモニター上部に内蔵されているので、ユーザーの顔の位置から比べるとかなり低い場所にある。そこから見上げるように顔を撮影するものだから鼻の穴が、どバーン! と全開で写ってしまうのだ。
しかしこのバッグに載せることで、カメラ位置は10cm以上高くなり、顔に対して正対しやすくなる。つまり、モニターを見ながら喋ってもまっすぐに顔が写るようになるというわけ。これ、顔の印象がものすごく変わるので、非常に重要なポイントではないだろうか。
もちろん、専用のPCスタンドなら角度調整も自在だし、フレームの剛性ももっと高いだろう。端的に使いやすさでいえば、もっと優秀なPCスタンドなんていくらでも選び放題である。
だが、わざわざスタンドを持ち歩かなくても、ミーティングバッグと兼用できるならそれでOKでしょ、と思う人は確実にいるはずだ。実際、運用の手間を考えるとこっちのほうが確実にラクなのだ。
ミーティングバッグとしては実用性に不満はほぼナシ(個人的な好みで、内ポケットが欲しかった)で、かつPCスタンドというお得な機能が付いているのだから、かなりアリな製品だと思う。