パナソニックは、フルサイズミラーレス一眼カメラ LUMIX「DC-S5M2」を2023年2月16日に、「DC-S5M2X」を2023年6月中旬に発売します。M2とM2Xの主な違いは「本体デザイン」「動画性能」「ライブストリーミング対応の有無」で、M2Xの方がより動画撮影性能が高いプロ向けモデルという位置付け。
実売予想価格は、DC-S5M2(ボディ)が税込24万8000円前後、標準ズームレンズ同梱のKキットは税込28万1000円前後、標準ズーム+単焦点レンズ同梱のWキットが税込30万前後。DC-S5M2X(ボディ)は税込27万4000円前後、Kキットが税込30万6000円前後、Wキットが税込33万4000円前後。
また、新機種の発売に合わせてレンズラインナップに広角ズーム「LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO」が追加されます。こちらは3月中旬発売で、価格は税込10万7800円。
初の像面位相差AFで追随性が大幅にアップ
DC-S5M2/S5M2Xは、新24.2MPのフルサイズセンサーを搭載したデジタル一眼カメラ。LUMIXシリーズ初となる「像面位相差AF」を採用しており、イメージセンサーの撮像領域のほぼ全域をカバーする779点の測距点を配置し、動体への追随性能が大幅に向上していることが特徴です。
この像面位相差AFと認識AFにより、被写体がこちらに向かってくるシーンや複数の被写体があるシーン、夕暮れなどの逆光のシーンなど、6つのシーンでAF性能が向上しているとのこと。
また、ライカと共同開発した「新ヴィーナスエンジン」の搭載により、ノイズが少なく圧倒的な色再現性と繊細な階調表現が可能になったほか、静止画も動画もより快適に撮影できるように進化しています。さらに、手ブレ補正テクノロジー「アクティブ I.S.」が水平・垂直・回転方向の手ブレ補正割合を最適化し、歩き撮りや望遠撮影時でもブレのない撮影が行えます。
発表会では動くモデルを撮影できる試写会が実施されましたが、AFの追従性はかなり高く、モデルが前後に動いてもピタリとピントが合ったままスムーズに追従してくれました。また、手ブレ補正のデモでは、スケートボードに乗って激しく動く被写体を自転車で追いかける映像が流されましたが、かなりアクティブな動きでも手ブレがほとんどなく、まるでスタビライザーを装着しているようななめらかさ。静止画も動画の撮影も、かなりアクティブなシーンに対応できそうです。
本体には高精細368万ドットのOLEDファインダーと184万ドットフリーアングルモニターを搭載。天面にWB/ISO/露出ボタンを備えるほか、ジョイスティックが従来の4方向から8方向に動くように進化しており、直感的な操作を可能にしています。
ハイスペックモデルのDC-S5M2Xではそれらの基本性能に加え、高画質で動画編集にも適したProRes動画記録や高い圧縮率で記録できるAll-Intra動画記録などのハイグレードな動画撮影が可能。さらに、カメラから有線/無線で直接動画のライブ配信が行えたり、USBテザリングも可能など動画配信者向けの機能も搭載。本体デザインもロゴなどが目立たないオールブラック仕様となっています。
1本でいろいろ撮れる広角ズームレンズが追加
広角ズーム「LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO」は、14mmの超広角から28mmの標準画角まで対応するズームレンズ。これ1本で風景撮影からスナップまで手軽に楽しめます。また、全域0.15mまで寄れるほか、T端(28mm)ではマクロ撮影(ハーフマクロ)も可能。静止画・動画を問わずクリエイターに最適な仕様となっています。
合わせてSシリーズのレンズロードマップも発表され、今回の広角ズームのほか、今後新たにマクロと高倍率ズームレンズも登場予定であることが明かされました。
動画撮影に強く、動画配信者や映像クリエイターなどにも人気が高いLUMIXのSシリーズだけに、動画撮影性能を大幅に強化してきたのは納得。また新採用の像面位相差AFの効果も高く、動く被写体への追従性が優れているため、動きまわる小さな子どもやペットの撮影、スポーツシーンの撮影などにも最適ですね。
【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】