昨年登場したe-Bikeの中で大きな注目を集めたのがビアンキの「E-OMNIA(イーオムニア)」というモデル。価格が93万5000円と高価なことも話題になりましたが、その価格の理由やほかのe-Bikeと何が違うのかについて、実車を試乗しながら探ってみました。
BOSCH製のハイパワーなドライブユニットを採用
e-Bikeの心臓部となるのはドライブユニット(モーター)とバッテリーですが、「E-OMNIA」にはどちらも最高峰のものが採用されています。ドライブユニットはBOSCH製の最高峰グレードとなる「Performance Line CX」を搭載。これはマウンテンバイクタイプのe-MTBにも採用されているもので、85Nmという高トルクを発揮します。バッテリーもBOSCH製では最も容量の大きい625Whのものが搭載されています。
アシストモードの切り替えなどを行うコントローラーとディスプレイは、BOSCH製の最新「Kiox」を採用。スピードや残りの走行可能距離だけでなく、アシストの出力なども表示できます。走行履歴なども記録されるので、これまでにどのくらい走ったか、どのモードをよく使ったかなども把握することができ、メンテナンスにも役立ちます。
先進的な駆動機構を採用
強力なアシストをホイールに伝える駆動系も先進的です。一般的な自転車に用いられるチェーンではなく、ベルトドライブを採用。チェーンに比べて伸びが少なく、注油などのメンテナンスが必要ないのも利点です。変速機構は内装タイプとなっていて、停止中にも変速操作が可能。こちらもメンテナンス頻度が低いというメリットもあります。
フロントにはサスペンション機構を搭載。街乗りでも段差を越えたり、荒れた路面を走る際にはありがたい機構です。しかも、街乗り向けのスペックではなく、ROCK SHOX製の「RECON」というMTBにも採用されている高性能なもの。ブレーキは油圧式のディスクで、パワフルで重量のある車体をしっかりと制動することができます。