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2024/3/7 5:45

iOS 17.4の「代替アプリストア」、EU外で使えなくなることが判明!

すでに配信が始まったiOS 17.4は、欧州連合(EU)域内だけでアップル純正以外のアプリストアが使える初のバージョンとなります。つまり、EU諸国のユーザーは「App Store以外からアプリをインストールできる」わけですが、代替アプリストアは、EU以外の国や地域に長らくいると使えなくなることが明らかとなりました。

↑代替アプリストアには好き勝手させない

 

アップルは新たな公式サポート文書で、代替アプリストアが利用できるのはEU在住のユーザーのみだと説明。「利用できるユーザー」とみなされるには、Apple IDに設定した国または地域を以下のいずれかに設定しなければなりません。

 

オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン

 

さらに、ユーザーが物理的にもEU域内にいる必要があります。場所のチェックはデバイス(iPhone)上で行われますが、本人の場所はアップルのサーバーに送信されません。

 

しかし、ユーザーの位置情報が変われば、アプリストアを使う資格が取り消される可能性があるようです。アップルは、短期間の旅行であれば「猶予期間」があるものの、EUを長く離れた場合は代替アプリストアからのインストールなど一部の機能が使えなくなるといいます。具体的にどれほどの期間かは明かしていません。

 

この状態になると、インストール済みのアプリは使えるものの、アップデートはできなくなります。物理的にEU域内に戻るか、アプリを削除して正規のApp Storeから同等のものを再ダウンロードするしかなくなるわけです。

 

もう一つ注意したいのは、代替アプリストアがiPhoneだけで使えるということ。iPadOS 17.4は対象外で、そもそもApp Store以外にアクセスできません。

 

日本のユーザーから見れば、EU諸国に滞在中、現地でApple IDを作り、代替アプリストアをインストールしてから帰国すると、いずれアプリストアにアクセスできなくなり、インストール済みアプリも更新できなくなることを意味します。

 

アップルが代替アプリストアをEU域内だけで(デジタル市場法による規制のため)しぶしぶ受け入れ、他の地域には広げたくないことを象徴する方針といえそうです。

 

Source: Apple
via: 9to5Mac