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2018/12/10 16:30

ハリポタの監督も太鼓判を押す「Netflix画質モード」が、”ホームシアターを映画館に変える”仕組み

Netflix画質モードはシネマ界における四半世紀最大の革命だ

「ハリー・ポッター」シリーズなどを監督として手掛けたクリス・コロンバス氏は、Netflix画質モードを「シネマ界においてこの25年で最も大きな革命のひとつだ」と評しました。というのも、今まで彼は映画館やテレビの映像品質に対してかなりのフラストレーションをためてきたというのです。

 

↑ハリウッドのベテラン監督、クリス・コロンバス氏。ユーモアあふれる語り口で会場の笑いを誘った

 

編集・調整に撮影の3倍以上もの時間をかけて完成させた映像作品。そんな我が子とも言える作品がスクリーンに映ったとき、コロンバス氏の目には自分が作った作品とは異質なものとして見えたそうです。

 

「輝度(映像の明るさ・陰影の深さ)やフレームレート(映像のなめらかさ)などがあまりに違ってイライラした。映写室のドアをドンドン叩きたくなったこともあるよ(笑)」

「『クリスマス・クロニクル』(コロンバス氏の最新プロデュース作)を家にある3台のテレビで見たけれど、どれもフラストレーションがたまるものだった」

 

彼は冗談交じりに笑いながら語っていましたが、どうやらその怒りは本物のよう。そして、Netflix画質モードの映像を初めて見たときの感想を以下のように語りました。

 

「クリエイターとしての夢がかなった。Netflix画質モードは『こう見て欲しい』と意図したとおりの映像を見せてくれる。これで夜も安心して眠れるよ(笑)」

 

ホームシアターが映画館を超える日は遠くない

映像の要素には、解像度(映像のきめ細やかさ)、ビット深度(色のきめ細やかさ)、フレームレート、色域(色の鮮やかさ)、輝度の5つがあり、これらが向上することによって映像の品質が高まっていきます。

 

小倉氏が言うには、「テレビはすでに映画館を超えている要素がある」とのこと。つまり、映画館で見るより、ホームシアターで見たほうが高品質な映像を楽しめる日がもうすぐそこまで迫っているというのです。

 

筆者も発表会後に、Netflix画質モードで映されるコロンバス氏の最新作「クリスマス・クロニクル」を65インチのブラビアで体感しましたが、その映像のリアルさには言葉を奪われました。煌めく太陽の明るさ、1本1本まで精彩に描かれるトナカイの毛の動き、木目や金属の質感、肌のしわなど……その画面を通せば、CGすらもこの世のものにしか見えません。

 

10分強の視聴時間でしたが、モード効果を実感するには十分なスペクタクル体験。デモンストレーションでは、大型テレビの横にマスターモニターも設置され比較しながら観れましたが、その差はほぼないように感じました。

 

↑最新作「クリスマス・クロニクル」のポスターとともに笑顔のコロンバス氏。「ハリー・ポッター」シリーズと同様の制作陣が手掛ける本作はNetflixで配信中

 

 

Netflix画質モードの対応テレビは、今後広がっていくものと予測されます。また、スコット・マイラー氏によれば「今後はスマートフォンなどあらゆるデバイスで実現していきたいと考えている」とのこと。Netflixとソニーが映像体験にもたらした革命は、これからどんどん進んでいくでしょう。

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