【比較】「OM-D E-M1X」と「OM-D E-M1 Mark II」の違いをチェック!
次の表はOM-D E-M1XとOM-D E-M1 Mark IIの主要スペックをまとめたもの。このように、有効画素数「約2037万画素」の4/3型Live MOSセンサーや、AF/AE追従「最高18コマ/秒」の高速連写など、プロフェッショナルモデルでまず重視される仕様では共通する部分も少なくない。
だがOM-D E-M1Xは画像処理エンジンの「TruePic VIII」が2基搭載されたことにより、スペック表にない部分として、起動やデータ書き込みなどの時間の短縮、あるいは後述する「手持ちハイレゾショット」「ライブND」「インテリジェント被写体認識 AF」といった、OM-D E-M1 Mark IIにはない先進機能の搭載を実現している。
この3つの新機能以外にも、OM-D E-M1Xの進化点は多い。OM-D E-M1 Mark IIで“世界最強”を謳っていた手ブレ補正機構が、さらにパワーアップした点もそのひとつだ。
なんと、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとの組み合わせで世界最高となる「最高約7.5段」、ボディ単体でも「最高約7.0段」のブレ補正効果を達成したのである(OM-D E-M1 Mark IIは、最高約6.5段、ボディ単体で最高約6.0段)。この驚異的なブレ補正能力は、従来比5倍相当の手ブレ検出精度を持つ新開発のジャイロセンサーの搭載で実現できたそうだ。
<作例②>
OM-D E-M Xの“世界最高約7.5段”の手ブレ補正は、100mm(35mm判換算:200mm相当)くらいの望遠域だと、1秒くらいまで手持ちでシャープに写せそうだ。
ほかにも、AFターゲットモードに鳥や小動物などの撮影に有効な「グループ25点」が追加され、人工照明下でのフリッカーの影響を軽減する「フリッカーレス撮影」にも対応。……といった、新機能が追加されている。
なお、従来のOM-D E-M1 Mark IIも、今後のファームアップによってOM-D E-M1Xに搭載されている新機能のいくつかは実現されるだろう。しかし、上で挙げた時間短縮や、手持ちハイレゾショット、ライブND、インテリジェント被写体認識 AFなどは、「TruePic VIII」を2基するOM-D E-M1Xだからこそ実現できたもの。あるいは、2基装備するSDカードスロットの“UHS-II両対応”も、機構上の問題でOM-D E-M1 Mark IIは難しい。