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ヘッドホン
2019/7/23 21:30

【保存版】アニソン好きならこれで聴け! 「アニソンを最高に楽しむためのヘッドホン」をプロがセレクト

近年、若い世代を中心に人気となっているアニソン。アニメ作品の主題歌や劇中曲だけでなく、アニメから生まれたユニットがアーティストのように楽曲をリリースすることも。そんなアニソンをより高音質で楽しむためのイヤホン・ヘッドホンを、アニソン好きのオーディオライター天野 透さんと橋爪 徹さんの2人がセレクトしました。お二人の試聴時の定番曲も紹介していますので、ぜひイヤホン・ヘッドホン選びの参考にしてみて下さい。

 

今回はヘッドホン編として、モニターヘッドホンから人気のハイエンドモデルまで、幅広いラインナップから選ばれた6モデルを紹介します。

→イヤホン編はこちら

 

【天野 透さんの選曲】

●「Snow halation」/μ’s

●「ラムのラブソング(「うる星やつら」より)」/ラスマス・フェイバー

●「Shiny Seven Stars!」/エーデルローズ新入生
(『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』OP主題歌)

 

【橋爪 徹さんの選曲】

●「ぼなぺてぃーと▽S」/ブレンド・A
(『ブレンド・S』OP主題歌)

●「Magic Parade」/大原ゆい子
(『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』劇場版主題歌)

●「A Page of My Story」/アンジェ(今村彩夏)、プリンセス(関根明良)、ドロシー(大地 葉)、ベアトリス(影山 灯)、ちせ(古木のぞみ)
(『プリンセス・プリンシパル』ED主題歌)

 

【その1】

デジタルサウンドに適したモニターヘッドホン

ローランド
RH-A30

実売価格1万5230円

Roland ローランド モニターヘッドホン RH-A30

Roland ローランド モニターヘッドホン RH-A30

15,480円(03/02 22:45時点)
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ネオジウム・マグネット採用の新開発45mmドライバーを搭載した、オープン型のモニターヘッドホン。クリアで輪郭のはっきりとしたサウンドは、シンセサイザーやデジタルピアノなどのデジタルサウンドのモニタリングに最適です。ハウジングが反転し、片耳モニターにも対応します。

 

【アニソン試聴レビュー】

高音がよく伸びるヘッドホンで、音の線は細め。楽曲によっては痛いと感じることも。サウンドはどの曲を聴いても熱を殺したクールな印象で、「スノハレ」や「Shiny Seven Stars!」など、多くのJ-POPに見られるEDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)的な打ち込みビートがとてもカッチリと出てくる。そのためフュージョンやテクノポップなどとの相性が良さそう。(天野)

 

デジタルサウンドに最適と謳われているとおり、「ぼなぺてぃーと▽S」はベストマッチした。シンセサウンドは非常に高精細で打込み系に似合う音色。Aメロの躍動感はしっかりと表現。3人のボーカルの描き分けもモニター機らしい解像度で実現している。反面、ストリングスや管楽器のようなアコースティック楽器は、やや無機質気味に感じられるのが惜しい。音像がイヤーカップの近傍に固まるイメージで、音場の広がりや定位の微細な違いは表現力に物足りなさを感じた。帯域バランスはナチュラルで好印象。なお、音漏れが気になる方は、密閉型のRH-300が発売されている。(橋爪)

↑ローランド「RH-A30」を試聴する天野さん

 

【その2】

ポータブルで使える軽量ハイレゾヘッドホン

オーディオテクニカ
ATH-MSR7b

実売価格2万1640円

audio-technica ヘッドホン ハイレゾ対応 ブラック ATH-MSR7b BK

audio-technica ヘッドホン ハイレゾ対応 ブラック ATH-MSR7b BK

22,023円(03/03 12:36時点)
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DLC(Diamond Like Carbon)コーティング振動板により高域特性を向上させた、45mm径の「”トゥルー・モーション”ハイレゾドライバー」を搭載。ハウジング内の空気の流れを調整する「デュアルレイヤー・エアコントロールテクノロジー」により、にごりのない鮮明な音質を実現しています。ケーブルは両出し/着脱式(A2DCコネクター)で、3.5mmステレオミニケーブルのほか、4.4mm5極のバランスケーブルも付属しています(いずれもケーブル長1.2mm)。

 

【アニソン試聴レビュー】

モニター的な鳴り方で、どの音も強調無く平たく出てくる。控え目ながら丁寧に演奏される印象のサウンドだが、「スノハレ」を聴くとサ行の破擦音が耳に刺さった様に感じた。「ラムのラブソング」では、ヴォーカルとバンドの位置がかなり近く感じるが、楽器間の距離は感じにくい。サラリと歌い上げられていく歌にこのヘッドホンの性格を見た。(天野)

 

見た目に似合わぬ軽量ボディがまず魅力。映画鑑賞など長時間掛けるシーンでは、重さも大事なチェックポイントのひとつだ。オーディオテクニカ独自のA2DCコネクターは安定性と耐久性、音質面でも有利とのこと。もちろんバランス接続対応で、万一の断線でも交換がスムーズだ。サウンドは、高解像かつボーカルが聞こえやすいチューニングにまとまっている。アコースティック楽器の空気感や質感表現もなかなか心地よい案配だ。低域がかなりパワフルなので、好みに合うかどうか事前にチェックをお勧めしたい。(橋爪)

↑オーディオテクニカ「ATH-MSR7b」(ガンメタリック)を試聴する橋爪さん

 

【その3】

音楽スタジオでも使われている本格モニターヘッドホン

JVC
HA-MX100-Z

実売価格2万4800円

 

ビクタースタジオなどでも使用される密閉型のモニターヘッドホン。新開発の「デュアル・クリアバスポート構造」を採用するなど、従来モデル「HA-MX10-B」から改善を行い、ハイレゾ対応に進化している点が特徴。余計な味付けを加えず、楽曲本来のサウンドを忠実に再現します。

 

【アニソン試聴レビュー】

「VICTOR STUDIO」の刻印が示す通り、徹底的に分析的な鳴らし方をするモニターサウンド。演奏の真ん中に居て、右から左からどの音も平等に色んな音がやってくる、音の洪水状態。集中して耳を傾けることで、特定の音をピックアップするプロフェッショナルな作業はとても楽。ヴォーカルは化粧を落としたスッピン状態なため、リラックスして音楽に浸るという様な聴き方は望めない。(天野)

 

中域が少しふくよかな印象だが、基本フラットバランス。音像のクリアネスや解像度はそれほど高くなく、「Magic Parade」のバンドセクションとストリングスの共存は、音場が混濁気味に感じる。「A Page of My Story」の定位表現は全体的に中央に寄っており、コーラスとメインボーカルの分離がやや弱い。軽量なボディと優しい側圧は長時間のリスニングにも適した設計だ。テンポの速い楽曲でのもたつきはほぼ感じない。(橋爪)

 

【その4】

堅牢性とデザインを両立させたDJヘッドホン

V-MODA
CROSSFADE M-100

実売価格3万1590円

独自開発された50mm径の「大型デュアル・ダイアフラム・ドライバー」を搭載し、鮮明な中域と豊かな低域を実現。DJをはじめとするハードな使用にも耐えるSTEELFLEXヘッドバンドや高耐久性のケーブルによる堅牢性と、ファッション性の高いシャープなデザインを両立しています。1台のプレーヤーで2つのヘッドホンを接続できる、「SharePlayオーディオ・ケーブル」を同梱。

 

【アニソン試聴レビュー】

早逝の天才DJアヴィーチーが愛用したイタリアンデザインの逸品。ビートが感じやすいように低音が少し強めに出るため「Shiny Seven Stars!」などではグルーヴが感じられる。DJヘッドホンながら音は美麗、高音もきらびやかで「スノハレ」冒頭に鳴るウィンドチャイムは煌めきが印象的。空間表現も広々としており、「ラムのラブソング」はヴォーカルがスッと真ん中に立って主役と背後の役割分担がハッキリと判る。(天野)

 

デザインのインパクトは高い耐久性の表れでもある。ケーブルロックは1㎏までの荷重に耐える設計で、折り曲げ試験も100万回をクリア。その他、堅牢性を重視した各部の設計はハードな使用が想定されるDJ用途にも向いているとのこと。不意の事故が起こりうる電車内の使用にも嬉しい仕様だが、もう一つ見逃せないのがデイジーチェーン機能。左右両方に備えられたケーブルジャックは、片方にDAP、もう片方に別のイヤフォンを繋ぐことで、2台同時に鳴らすこともできる。DAP側の過負荷には注意したいが、恋人同士のリスニングに新たな革命を呼び起こすだろう。エネルギッシュな中低域を楽しめる本機で音楽をアクティブに楽しもう。(橋爪)

↑V-MODA「CROSSFADE M-100」を試聴する天野さん

 

【その5】

耳元で震える振動ヘッドホン

スカルキャンディ
Crusher 360

実売価格3万6080円

音楽再生用のダイナミック型ドライバーのほかに、入力された低域の信号を検知してバイブレーションを起こす「ハプティック・センサー」を内蔵。音楽や動画音声の低音に反応して、耳元でブルブルと振動するユニークなワイヤレスヘッドホンです。イヤークッションを覆う素材にプロテインレザーを使い、ヘッドバンドのアームにアルミニウムを採用するなど、リッチな装着感もポイント。

 

【アニソン試聴レビュー】

スカルキャンディが低音ジャンキーに贈るヘッドホン。ハウジング部を指で上下になぞると内蔵DSPで低音を増幅し、サブウーファー(!?)でスカルをクラッシュする重低音を出す(爆)。素の音は全体的に粒が細かく品があり、「ラムのラブソング」ではヴォーカルに聴き惚れるような艶を感じる。積極的に音楽を愉しむ聴き方ができる、オンリーワンな一本。これでガルパンの戦車戦とか観ると絶対に楽しい。(天野)

 

装着時の手応えが固めだったが、側圧は決して強くない。まずはワイヤードで聞いた。シンセサウンドとの相性は良く、BPMの早さにもユニットは正しく追従している。解像度は高めで、分離の良い「Magic Parade」も整理されたミックスをそのまま楽しめた。低域の量感はデフォルトでも結構パワフルで、ワイヤレスに切り替えて低音を増強すると、ヘッドフォンそのものが振動する新体験を味わえる。アニソンではデフォルト状態で聞いて欲しいところだが、映像系は適度に調整して迫力を楽しみたい。(橋爪)

 

【その6】

歴史に名を残す伝説的モデルの後継機

ゼンハイザー
HD 660 S

実売価格5万4710円

オーディオ史に残る名機「HD 650」をブラッシュアップした後継モデル。インピーダンスがHD 650の300Ωから150Ωになり、ポータブル機などの出力が弱い製品でも音量を取りやすくなっています。また、全面改良された新しいトランスデューサー設計により、高調波歪みを大幅に低減。クリアで見晴しのよい中高域再生を実現しています。ケーブルは着脱式で、6.3mmステレオ標準と4.4mmバランスの2種類のケーブルが付属します。

 

【アニソン試聴レビュー】

落ち着いた大人の音楽を聴かせてくれるジェントルなヘッドホン。上から下までの出音がしっかり揃い、音がよく整理されていて空間の見通しもスッキリ良好。特に「ラムのラブソング」ではヴォーカルに艶があり、ブラスセッションはとても柔らかい。打ち込みビートも心地良いが、ヴォーカルやアコースティックな楽器との相性が特に優れている。(天野)

 

4.4mmのバランス接続にも対応しているが、アンバランス接続で試聴した。すべての要素が平均レベルを越えており、高級機らしい貫禄を見せ付ける。帯域バランスに目立った癖は無く、音場の広がりや分離も良好。欲を言えば、「Magic Parade」のストリングスの質感にもう少し滑らかさがほしい。この価格帯に求める解像度はさらに上のランクを期待したいところだが、決して悪くはないので、どんな楽曲でも没入して楽しめるだろう。(橋爪)

↑ゼンハイザー「HD 660 S」を試聴する橋爪さん

 

結論:お二人のイチオシヘッドホンは?

天野さんのイチオシ:V-MODA「CROSSFADE M-100」

純粋なサウンドクオリティの比較なら「HD 660 S」に軍配。でもM-100の元気な低音に由来するグルーヴ感は、ビートを利かせることが多いアニソンをより楽しませてくれる。DJヘッドホンなのでコンパクトに折り畳めて作りも丈夫、ハウジングプレートは交換もデザインオーダーも可能、ケーブルは左右どちらにも挿せてデイジーチェーンもこなすなど、デザイン性やユーザビリティーといったポイントは今回の中で群を抜いて高い。(天野)

 

橋爪さんのイチオシ:ローランド「RH-A30」

今回試聴した中では、抜群のコストパフォーマンスを誇る。質感表現に少し味気ない部分はあるものの、帯域バランスもおおむねフラットで、何よりアニソンに多用される打込みサウンドとの相性が抜群。密閉型のラインナップ含めて、ぜひ一度体験してほしい。(橋爪)

 

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