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ヘッドホン
2019/8/20 10:15

“耳をふさがない”オーディオの最前線! 「骨伝導ヘッドホン」の選び方とおすすめモデル

ポータブルオーディオの“新定番”候補として注目されている骨伝導ヘッドホンにフォーカス。オーソドックスなヘッドセット型に加えて、個性派も続々と登場中です。それぞれの特徴と選び方をチェックしました!

 

音を耳穴に入れないからデザインの自由度が高い

耳の鼓膜ではなく骨を振動させることで音を聴ける「骨伝導ヘッドホン」が、次世代オーディオとして注目を集めています。従来のヘッドホン・イヤホンと決定的に異なるのは、耳をふさぐことなく音を聴ける点。ランニングやエクササイズ中に使用する際の安全性を担保するほか、作業や家事をする際の“ながら聴き”にも適しています。

 

音を耳穴に入れる必要がないゆえ、形状の自由度が高いのも骨伝導ヘッドホンの魅力。現状では耳かけ式のヘッドセット型が主流ですが、アイウエア型やリング型など、用途やシーンに合わせた様々なデザインのアイテムが登場しています。

 

現状のサウンドクオリティは一般的なBluetoothイヤホンに及びませんが、骨伝導技術の進境は著しいです。“ポスト完全ワイヤレス”が、オーディオのメインストリームになる日も近いかもしれません。

【STUDY!】

一般的なイヤホンと異なるのは聴覚神経へのアプローチ方法

人が「音」として聴いているのは「空気の振動で伝わる気導音」と「骨を通して伝わる骨導音」の2種類。骨伝導ヘッドホンは、後者のアプローチを内耳の聴覚神経に対して行うことで音を伝えています。

↑青が「気導音」で、橙が骨伝導ヘッドホンの「骨導音」のイメージ。いずれも聴覚神経にアプローチします

 

「ヘッドセット型」――安定した装着感でスポーツ用にピッタリ!

【ヘッドセット型のメリット・デメリット】

装着感と音質は◎だがビジネスシーンには不向き

装着感、音質ともに洗練され、スポーツ向けとして一般ユーザーにも浸透しつつあります。耳をふさがないため使用中に会話もできますが、少々目立つデザインはビジネスシーンには不向きかも。

 

【おすすめその1】快適な装着感に加えて深みのある低音を楽しめる

AfterShokz

Aeropex

実売価格1万9630円

同社の従来モデルと比較して著しく軽量化したことで、装着感がより快適となった最新世代。振動を小さく抑えつつも、深みのある低音を楽しめます。中〜高域のクオリティも向上し、ボーカルなどをクリアなサウンドで堪能できます。

SPEC●Bluetooth:Ver.5.0 ●再生周波数帯域:20Hz〜20kHz ●出力音圧レベル:105dB±3dB ●インピーダンス:8.5Ω±20% ●連続再生:最大8時間 ●充電時間:約2時間 ●質量:26g

↑IP67の防塵・防水性能を備えています。水没にも耐えうる設計のため、汗をかいたり大雨に打たれたりしながらの使用でもまったく問題ありません

 

【おすすめその2】美しい曲線のデザインが優れたフィット感を実現する

earsopen

FIT BT-1

実売価格1万9310円

独自技術の高性能な振動デバイスと最新のイコライジング技術により、低音から高音までリアルで臨場感のあるサウンドを実現。本体内部に水が入り込まない設計で、アウトドアでも安心して使えます。頭部にフィットする設計で、長時間の使用でも快適。

SPEC●Bluetooth:Ver.4.2 ●連続再生:約6時間 ●充電時間:約1.5時間 ●サイズ/質量:約W80×H54×D124㎜/約34g

↑軽量なチタン合金とシリコンを素材に使用。優れた装着性とフィット感に加えて、スポーツ用としても使える耐久性を実現しました

 

 

「アイウエア型」――見た目はメガネやサングラスと変わらない!

【アイウエア型のメリット・デメリット】

さりげなく普段使いできるが音質には改善の余地アリ

Tweetieはレンズを交換できる構造で、透明レンズや度付きにも対応。さりげなく普段使いできるのがうれしい。オーディオとしては、音質に改善の余地があります。

 

【おすすめその3】音楽再生や通話の基本操作はジェスチャーコントロールに対応

Gloture

Tweetie

実売価格1万7388円

UVプロテクトレンズを備えたサングラスタイプ。医療用具にも使われる高耐久性のプラスチック素材「グリルアミドTR-90」を採用します。ボタン操作に加えて、音楽再生や通話などは頭を振るジェスチャーコントロールにも対応。

SPEC●Bluetooth:Ver.4.0●連続再生:4時間●スタンバイ:7日間●防水:非対応●動作温度:−10〜60℃●サイズ/質量:約W153×H46×D76㎜/40g

↑頭を右へ向けると曲送り、左へ向けると曲戻し。音量調節は頭の上下動で行います。接続中のスマホに着信があった際は、1回うなづくと応答します

 

「リング型」――“未来感”たっぷりのスマートデバイス

【リング型のメリット・デメリット】

指による操作性は抜群だが音楽リスニングには向かない

指に装着するタイプゆえに、操作の快適さは群を抜いています。声を聴くときは指を耳元に当てておく必要があるので、オーディオリスニングには向きません。

 

【おすすめその4】指を耳に当てて通話や音楽をクリアな音声で楽しめる

Origami Labs
ORII

実売価格2万5700円

人差し指に装着するスマートデバイス。スマホアプリと連携し、音声や指の操作で電話発信やメッセージの送信を行います。本機を装着した指を耳に当てることで、音楽リスニングや通話も可能です。軽量で劣化しにくいアルミ素材を使用し、着け心地も良好。

SPEC●Bluetooth:Ver.3.0/4.0●連続通話:1.5時間●スタンバイ:48時間●充電:1時間●防水:IPX7●カラー:ダークナイト、アーマーレッド、スペースグレー、スターダストシルバー

↑IPX7に対応し、約1mの深さに30分間沈めても動作に不具合が出ない防水性能。装着したままでシャワーや入浴も可能

 

↑同梱する専用クレードルとmicro USBケーブルを使って充電。小型サイズなのでデスクトップに置いても邪魔になりません