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2020/2/14 16:00

SNSでバズった「雨の岐阜県」で思い出した――森の音をリアルタイム配信する「Forest Notes」を聴く

先日、Twitter上でとあるツイートがバズっていたのを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。

 

それは、ツイートの投稿者がイヤホンを着けている後輩に「何を聴いているの?」と聞いたところ、「雨の岐阜県です」という返答があり、そういう名前のバンドかなと思っていたら、本当に“岐阜県で雨が降っている音”を聴いていて驚いた、という内容のもの。

 

このツイートは、多くの人に「いいね!」をされ、またたく間に広がっていきました。1月22日に投稿されたツイートは、この原稿を書いている2月12日時点でなんと3.5万リツイート、17.2万いいねされています。

 

このツイートをみて、筆者の脳裏にはあるストリーミングサービスのことが思い浮かんだのでした。それはJVCケンウッドが展開している“森の音をリアルタイム配信”するサービス「Forest Notes」です。

 

このForest Notesは、2013年3月より開始されたストリーミングサービスで、当初は木製のBluetoothスピーカーの発売に合わせてスタートしたものでした。製品のコンセプトは「森への入口」とされており、木の枠で囲まれた空洞のあるスピーカーから“森の音が聴こえる”という斬新な発想のもの。

↑2013年に発売されたBluetoothスピーカー「Forest Notes」。木製の本体を振動させることで音を鳴らし、まるで空洞の向こう側から森の音が聞こえてくるような斬新なコンセプトとなっています。(現在は販売終了)

 

筆者は当時、サービスインの発表会に取材に行っており、「おもしろいサービスだなぁ」と思いながら一度も同サービスを試すことなく、2020年までの約7年間ものあいだ、すっかり記憶の片隅から消え去ってしまっていたのでした。

 

そんなとき、前述のツイートを目撃して「そういえば、かつてそんなサービスがあったような……」と思い、なかば消えかけた記憶を頼りに検索してみたところ、なんとまだ現役で運営されているではありませんか! なにか運命めいたもの感じた筆者は、これは7年越しにサービスを試してみるしかない、と思い無料の会員登録を行ったのでした。

 

刻一刻と変わる森の音をリアルタイムに聴ける

Forest Notesは、日本各地の森にマイクを設置し、収録した音をインターネット経由でリアルタイム配信することで、季節や天気、時間帯などによって刻一刻と変わる森の音を楽しめるストリーミングサービス。当初は月額980円の高音質プランと月額490円の標準プランが用意されていましたが、現在では会員登録するだけで無料で利用できます。

↑Forest Notesのコンセプト

 

利用はブラウザ経由のみで、現在は5つの地域のリアルタイム配信と、3つの地域のアーカイブ配信(録音)が用意されています。チャンネルを選んで再生ボタンを押す以外の操作はなく、基本的には音は流しっぱなしです。スマホなどで再生すれば、Bluetoothで伝送してワイヤレスイヤホンやスピーカーで聴くことも可能。会員登録を行えば無料で聴取でき、会員登録を行わなくても数分間の試聴が行えますので、まずはどんなものなのか聴いてみてから、登録するかどうか決めてもよいでしょう。

 

リアルタイム配信で用意されているチャンネルは、「青森県 白神山地」「山梨県 やまなし水源地」「岐阜県 飛騨高山」「高知県 馬路村」「宮崎県 諸塚村」の5つ。このほか、過去に録音されたアーカイブとして「長野県 志賀高原」「東京都 高尾山」「鹿児島県 屋久島」の3つを聴くことができます。前述のツイート投稿者の後輩の方は、もしかすると同サービスの飛騨高山の森の雨の音を聴いていたのかもしれません。

↑用意されているチャンネルは、リアルタイム配信が5つ、アーカイブが3つの計8つ

 

↑ツイート投稿者の後輩の方が聴いていた「岐阜県の雨」はもしかすると飛騨高山の森に降る雨の音だったのかも?

 

各地の森から聴こえてくる音は、風の音、木々が揺れる音、雨音、鳥の鳴き声など多種多様。ときおり、遠くから動物の鳴き声などが聞こえたり、山林を歩く人の足音が聞こえたりと、いつまで聴いていても飽きません。

↑高知県 馬路村のイメージ

 

また、各地の音がリアルタイムで配信されるので、「東京は晴れてるけど、高知はいま雨が降っているんだ」「白神山地は風の音しかしないのに、宮崎はもう鳥のさえずりが聞こえる。春が近いのかな」と、各地の森の様子を思い浮かべることもできます。あまり物音がしない真夜中などは、前もって録音されたアーカイブ音源を再生してみるのもオススメ。春らしい鳥たちのさえずりや、清流のさらさらと流れる音など、その森の最もよい時期の音をいつでも楽しむことができます。

 

同サービスのサイトには、各地の森を紹介するコーナーも設けられており、森の特徴やそこに生息する生き物、植物なども丁寧に解説されており、どんな森で聞こえる音なのか、想像する手助けをしてくれます。

 

集中したいときや就寝時のBGMにピッタリ

こういった環境音は、心を落ち着けたり集中したいときによいとされ、作業に集中したいときの音声としてネット動画で配信されていたり、睡眠導入アプリなどにプリインストールされていることがあります。筆者もいくつか試したことがありますが、たいていは短い音源をループ再生する仕様なので、聴いているうちに飽きてくることも。その点、Forest Notesはリアルタイム配信なので、毎回違った音が流れてきて、しかもその音が時間の経過で変化していくので、ずっと聴いていても飽きません。

 

作業時に聴くのもいいですが、就寝時にBluetoothスピーカーで再生していると、風に吹かれる木々の音や雨音が眠気を誘引してくれそうな気がするのでオススメです。そのまま眠りにつき、翌朝目を覚ますと、スピーカーから朝を告げる鳥の鳴き声が聞こえたりして、まるで自然のなかのログハウスにいるかのような爽やかな目覚めを感じることができます。

 

ブラウザ上で再生するので、画面を消していても再生が止まることはなく、スマホのバッテリー消費を抑えながら使えます。また、MP3音声だけなので通信量もそれほど大きくなく、筆者が利用している格安SIMの節約モード(最大速度200kbps)でもスムーズに再生できました。スマホを電源につないでおけば、夜寝るときから朝目覚めるまで再生し続けることも可能です。

↑スマホのブラウザの再生画面

 

使っていて不便を感じたのは、サーバーが貧弱なのか、時間帯によっては非常につながりにくいときがあること。どのチャンネルを選んでもなかなかつながらず、接続画面を眺めながらイライラしてしまうことがあります。無料で運営されているのである程度は仕方ない面もありますが、改善されるとありがたいです。

 

また、ブラウザ上でしか利用できないため、ブラウザのキャッシュが切れてしまったときなどにはログインからやり直さないといけない場合があります。アプリで聴けるようにすれば、いちいちメールアドレスとパスワードを入力する手間が省けると思うので、ぜひアプリ版も出してくれるとうれしいですね。

 

いろいろ不満を挙げてしまいましたが、7年ぶりに再会した“森の音”は、「なぜいままで使ってこなかったんだ!」と後悔してしまいそうなほど素晴らしいサービスだと思いました。サービス開始から7年も地道に続けてこられたのは、根強いファンが存在するからなのでしょう。日ごろなかなか自然に触れる機会がないとお嘆きの方は、ぜひForest Notesで自然の音色に耳をすませてみて下さい。

 

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