メーカー各社の8K/4Kテレビをハイエンドからエントリーまで一挙に紹介し、テレビの購入や買い替えをサポートする連載企画。第3回目はシャープAQUOS(アクオス)を紹介していきます。
シャープのアクオスシリーズといえば、他社に先駆け次世代の8K液晶テレビをいち早く商品化したことが特徴。8Kテレビの解像度は7680×4320ドットで、4Kの約4倍、フルHDの約16倍という驚異の画素数! NHKでは2018年12月よりBS8K放送を開始しており、ソニーも2020年に入って国内市場に8Kテレビを投入することを発表するなど、いよいよ8Kテレビの普及が次のステージに進もうとしています。
アクオス8Kのモデル選びは“8K放送を見るかどうか”が決め手
シャープの8Kアクオスのラインナップは、8Kチューナーを内蔵した「AX1」ライン、8Kチューナーは搭載しないものの4Kチューナーを内蔵した「BW1」ライン、というように主にチューナーの違いで2ラインが用意されています。
これは、「8K放送は見ないけど4K放送やネット動画などは8Kテレビの大画面で楽しみたい」というニーズに応えて、高価な8Kチューナーを省き低価格化を図ったもの。どちらのモデルを選ぶか迷ったときは、8K放送を見たいかどうかで決めるとよいでしょう。
アクオス8K AX1ライン
サイズ:80型、70型、60型
実売価格:80型/147万7050円、70型/48万6550円、60型/37万4550円
(60型)
世界初となる8Kチューナー内蔵の8K液晶テレビ。4KやフルHDなどの映像も8K画質にアップコンバートする8K画像処理エンジン「AQUOS 8K Smart Engine PRO」を搭載し、様々なコンテンツを8Kの高解像度で楽しめます。また、8Kの超高精細パネルを倍速120Hzで高速に駆動し、滑らかな動きも実現。LEDバックライトを部分制御する輝き復元技術「メガコントラスト」がコントラストを高め、HDR映像をより美しく再現します。パネルには、艶やかな黒を表現しながら照明などの映りこみを抑える低反射「N-Blackパネル」を採用。
音響面では、スピーカーユニットを傾斜させることで、テレビ前方および上方向の音場再生エリアを拡大。空間の音響パワーの変化をとらえ補正する音響補正技術「Eilex PRISM」も搭載しています。
チューナーは8K放送用が1基、4K放送用が2基、地デジ/BS/CS用が各3基搭載。別売のUSB HDDを接続して録画も可能です。また、AIが視聴傾向を学習しておすすめ番組を知らせる同社独自の「COCORO VISION」に対応するほか、Android TVプラットフォームの採用によりネット動画サービスも楽しめます。
アクオス8K BW1ライン
サイズ:70型、60型
実売価格:70型/43万7800円、60型/24万2830円
BW1ラインは8K放送用のチューナーを内蔵しておらず、4K放送用チューナー2基と地デジ/BS/CS用チューナー3基を搭載。新4K衛星放送や地上波デジタル放送などを8Kの高画質で楽しみつつ、将来的には外付けの8Kチューナーを後付けすることで8K放送も楽しめるようになる、というコンセプトとなっています。
映像面でのトピックとしては、高精細8K液晶パネルの性能を最大限に引き出す8K画像処理エンジン「Medalist Z1」を搭載していることが特徴。地デジや新4K衛星放送、ネットコンテンツやブルーレイディスクなどの映像を超解像技術により8K情報量にアップコンバートし、高精細な8K映像として再生します。さらに、動きのあるスポーツ映像もクリアな画質で楽しめる「8Kスポーツビュー」映像モードも備えています。
音響面では、最大70Wの高出力で臨場感を高める「WIDE-AREA SOUND SYSTEM」を採用するほか、空間の音響パワーの変化をとらえ補正する音響補正技術「Eilex PRISM」も搭載しています。
4Kモデルはアクオスならではの「COCOROサービス」に注目
シャープの4Kテレビは、独自のAI(人工知能)技術を活用した「COCORO VISION」機能が特徴。よく見る番組や時間帯をどんどん学習し、好きなジャンルの番組やよく見るタレントが出演する作品を音声で知らせてくれるなど、使い続けることで自分好みの提案をしてくれるようになります。
また、動画配信サービスCOCORO VIDEO、音楽配信サービスCOCORO MUSIC、ゲーム配信サービスCOCORO GAMEなど、アクオスならではのCOCOROサービスも利用できます。
アクオス4K BN1ライン
サイズ:70型、60型、50型、45型
実売価格:70型/24万4310円、60型/17万4310円、50型/11万6600円、45型/11万4800円
(45型)
アクオス4KのフラッグシップとなるBN1ラインは、8Kテレビで培った高画質技術で4Kテレビもより高品位に表現する新開発エンジン「AQUOS 4K Smart Engine PRO II」を搭載。地デジや新4K衛星放送などの解像度を判別し、最適な高精細処理を行う「4K-Masterアップコンバート プロ」や、色彩豊かな映像を再現する広色域技術「リッチカラーテクノロジー」などの高画質化技術により、美しい映像が楽しめます。
パネルは、明るいリビングでも映り込みを抑えて艶やかな黒を表現する「N-Blackパネル」を採用。また、60型/70型には、光の透過率を高めた新パネル構造を採用し、従来より明るさを20%向上させています。
本体には2.1chの前面開口型スピーカー「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を備え、臨場感のあるサウンドを再生します。
アクオス4K BL1/BJ1ライン
サイズ:BLライン55型、50型、45型/BJライン40型
実売価格:BLライン55型/14万6080円、50型/10万9800円、45型/10万1600円/BJライン40型/9万3800円
ハイエンドモデルに位置付けられているBL1/BJ1ラインは、BN1ラインと同様、新映像エンジン「AQUOS 4K Smart Engine PRO II」を搭載するほか、4KダブルチューナーやAndroid TV 9 Pieも搭載。BN1ラインとの主な違いは、パネルが反射を低減する「低反射パネル」となるほか、Dolby Visionには非対応となります。
また、日本の住環境に合わせ、視聴位置に合わせて画面角度を水平方向に左右各30度動かせる回転式スタンドを採用。スタンドの奥行は約29cmで、薄型のテレビ台にも設置しやすくなっています。
アクオス4K BH1ライン
サイズ:60型、50型、40型
実売価格:60型/12万6320円、50型/9万2800円、40型/6万2820円
(40型)
BH1ラインは、4Kダブルチューナーを搭載したシンプルモデル。COCORO VISIONをはじめとする各種COCOROサービスには対応しておらず、Android TVプラットフォームも採用していません。ネット環境のない場所に設置する場合や、テレビ放送だけ見られれば十分という方にオススメです。
低音域から高音域まで臨場感豊かに再現する「バスレフ型スピーカーボックス」を搭載。さらに、60型には「フロントオープンサウンドシステム」、50型には「フロントリフレクター」を搭載し、テレビ音声を聴き取りやすい設計となっています。
有機ELテレビをフラッグシップに置いている他社と異なり、「8K液晶テレビ」をフラッグシップとするシャープのアクオスシリーズは、8K液晶の開発で培った技術を4Kモデルにも導入するなど、液晶テレビの先駆者らしい技術が光ります。明るく大画面モデルも手に届きやすい8K/4K液晶テレビへの買い替えを検討するなら、ぜひシャープのアクオスシリーズをチェックしてみて下さい。
※記事中の実売価格はすべて2020年2月14日現在のものです
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