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2020/7/10 19:45

完成されたデザイン、でも中身は大幅パワーアップ ! 1万円台で買える英国RHAの完全ワイヤレスイヤホン「TrueConnect 2」を徹底レビュー

来年に誕生10周年を迎えるスコットランドのオーディオブランドRHAから完全ワイヤレスイヤホンの第2弾「TrueConnect 2」が7月17日に発売されます。抜きん出て高いデザインの完成度と、さらにブラッシュアップされたサウンドの魅力をレポートします。

↑RHAの完全ワイヤレスイヤホン第2弾「TrueConnect 2」

 

徹底進化した完全ワイヤレスイヤホン第2弾

本機は2018年にRHAが発売したブランド初の完全ワイヤレスイヤホン「TrueConnect」の後継機です。価格は変えずに1万7900円(税別)。カラバリにはカーボンブラックとネイビーブルーの2色が揃います。

 

デザインはイヤホン本体とケースともに、高評価を受けた初代機をほぼそのまま受け継いでいます。片手で開閉できるケースはフタの素材にアルミニウムを使用。飽きのこないミニマルデザインがRHAのプロダクトに共通する魅力です。

↑TrueConnect 2の充電ケース。イヤホンとケースを合わせて約44時間の連続音楽再生が楽しめます

 

↑片手でフタを開閉できるスタイリッシュなデザイン

 

正円形のハウジングから伸びるスティック形状の部分を外耳のくぼみにフィットさせて身に付けます。シリコン製のイヤーピースと合わせて、とても装着感が安定しています。本体をIPX5相当の防滴対応としたTrueConnectの仕様を、一段と強化したTrueConnect 2はIP55相当の防塵・防滴対応。スポーツで身体を動かしながら音楽を楽しみたい場面にも最適です。

↑ハウジングからスティック形状の部分が伸びたような形

 

本体とケースのバッテリーもスタミナを強化しています。イヤホン単体で約9時間の連続音楽再生が楽しめるほか、ケースによる充電を足すとトータルで約44時間。TrueConnectの計約25時間(イヤホン単体で約5時間)よりも大幅に伸びています。充電端子の形状はUSB Type-C。15分のスピードチャージで約1時間15分のリスニングが楽しめます。

 

側面のリモコンは防塵・防滴性能を高める狙いもあったためか、ボタンからタッチセンサーに変更されています。ワイヤレスイヤホンのリモコンはボタン式、タッチセンサー式とで好みが分かれる部分だと思いますが、TrueConnect 2はタッチ操作に対する感度のバランスが丁度よく、誤操作が少なく抑えられます。音楽再生時には音量のアップダウンもリモコンからできるので便利です。

↑TrueConnect 2はサイドパネルがリモコンになっています

 

↑左側がタッチセンサー式になった「2」。右がボタン式の初代機。見た目にはほとんど変わりません

 

ハンズフリー通話の集音性能を高めるため、イヤホンに搭載するマイクは数をひとつ増やして2マイク仕様にしました。ピックアップした音声にノイズリダクションをかけるため、よりクリアな通話品質が得られます。ビデオ会議の時にも役立ちそうです。

 

広がりを増したサウンド。カスタマイズも楽しめる

TrueConnect 2のサウンドをチェックしていきましょう。本機はBluetoothオーディオのコーデックとしてベーシックなSBCのほかにAACもサポートしています。iPhone 11 ProにペアリングしてApple Musicの音源を聴いてみました。

↑iPhoneに接続してサウンドを確認してみました。AACコーデックに対応しているのでアップルのデバイスでも良質なサウンドが楽しめます

 

その前に、本機に付属するイヤーピースを確認しておきましょう。TrueConnectにはコンプライの低反発フォーム(Rx-2000)が付属していましたが、TrueConnect 2はシリコン製イヤーピースがS/M/Lの3サイズを付属する仕様に変わりました。汎用性の高いノズル形状なのでイヤーピース交換を楽しむ自由度も高いと思います。

↑シリコン製のイヤーピースが3サイズ付属しています

 

本体には6mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載しています。ノイズキャンセリングや外音取り込みの機能は搭載していないストレートなワイヤレスイヤホンですが、パッシブな遮音性能が十分に高いと感じました。

 

とてもクリアで見晴らしの良いサウンドです。中高音域の透明感が高く、ボーカルやジャズピアノのハイトーンの描写力が初代のTrueConnectよりも格段に向上していました。音の芯が力強く輪郭線が鮮やか。音場は奥行きの立体感に富んでいます。オマーラ・ポルトゥオンドとブエナ・ビスタ・ソシアルクラブの演奏による「Canta Lo Setimental」を聴くと、ボーカルの繊細な表情の変化とシルキーな質感が指で触れているみたいに生々しく伝わってきました。

 

tofubeatsの「WHAT YOU GOT」のようなEDMはタイトでスピード感あふれる低音再生が印象に残ります。前機種のTrueConnectよりも低音再生の安定感が増しているぶん、中高域より華やかな広がりが感じられるように思います。

 

パッケージに付属するシリコン製イヤーピースで聴くサウンドはとてもクールで切れ味に富んでいます。筆者が普段使っている交換用イヤーピースの中ではNUARLのMagic Ear低反発イヤーピースが、サウンドに一体感が生まれて、装着感が高まる点でも相性が良かったと思います。

↑汎用性の高いノズル形状なので、他社製の交換イヤーピースに付け替えて音の違いが楽しめます

 

スマートフォンやオーディオプレーヤー機器とのBluetooth接続は、初代機ではマスターからスレーブ側へのリレー方式でした。TrueConnect 2からは左右同時伝送方式に変更されたため、音楽再生時の音切れやノイズが格段に減っています。前機種からTrueConnect 2への大きな改善点のひとつです。無線通信の電波が混雑しそうな駅前や商業施設などで試してみたところ、とても安定したリスニングが楽しめました。

 

完全ワイヤレスイヤホンは新旧様々なブランドが参入してきたことで、今やどの価格帯にも魅力的な製品が出揃い、激戦が繰り広げられています。RHAのTrueConnect 2は音質と安定感あふれる接続性、スタイリッシュなデザインのバランスがハイレベルに揃ったイヤホンです。操作や設定に迷うところもなく、シンプルに楽しめるところもおすすめできそうです。

 

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