USB-C付きiPhoneを自作した猛者、今度はUSB-C付きAirPodsケースを作ってしまう

ink_pen 2022/5/11
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USB-C付きiPhoneを自作した猛者、今度はUSB-C付きAirPodsケースを作ってしまう
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

昨年末に「世界初のUSB-Cポートを備えた改造iPhone」を作った人物が、今度はAirPods充電ケースのLightning端子をUSB-Cポートに取り替える偉業(?)を達成したと報告しています。

 

Ken Pillonel

 

このKen Pillonel氏はロボット工学を専攻する学生ですが、自らPCB(プリント配線板)を設計して発注し、iPhone Xに力づくでUSB-C端子を実装した猛者です。その実物はオークションで、1000万円近い高値で落札されていました

 

今回の改造AirPodsケースは、USB-Cケーブルを差し込むと電源が入るというシンプルな構造です。しかし、Pillonel氏によれば「数か月間、週末はほとんどすべてこの改造に費やしていた」ほど技術的に難しいチャレンジだったそうです。同氏はLightning付きAndroidスマホも完成させていましたが(何の意味があるのか?とツッコミ多数)それから約1ヶ月半後のことです。

 

現時点では短い動画が公開されているだけですが、数週間以内にこのプロジェクトを説明する長編を公開予定だそうです。またUSB-C iPhoneで行ったように、他の人も改造できるようにするためオープンソース化も計画しているとのことです。

 

テックメディアThe Vergeへのメールで、Pillonel氏は作業の成り行きを説明しています。まず外観にこだわらない概念実証(技術的にできるかどうかの検証)を行い、その後にAirPodsケース内に部品が収まるよう徐々に改良していったそうです。最終的には、やはりカスタムPCBを設計し、それを折り曲げてケース内に収められたと語っているとのこと。

 

動画を見るかぎり、改造USB-Cポートは元々のLightningポートと同じように、きちんとケース内に統合されているようです。iPhone Xでも筐体内に必要なパーツを収めるのは苦労していましたが、それ以上に小さなAirPodsケースだけに手間もかかったことが推測されます。

 

EUの規制当局は、今後スマートフォンを含めたデジタル機器の充電端子をUSB-Cに統一する方針を推進しています。もし実現すれば、Pillonelのような高度な改造は不要となるのかもしれません。

 

Source:The Verge

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